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P.S.明日のための予習 13歳が20歳になるころには?

いろいろな働き方の選択

前編:親向け授業 子どものキャリアを見守る上で大切なこと

後編:子向け授業 世界のデータで見るいろいろな働き方

講義 マンパワー・ジャパン株式会社

マンパワー・ジャパン 小川氏

村上龍さんは、「13歳が20歳になるころには〜いろいろな働き方の選択〜」で「正社員という『立場』に希望や安定を求める時代はとっくに終わっている」と書かれています。派遣社員、契約社員、アルバイト・パート、業務委託など、いまや働き方も多様化し、働く人の価値観に合わせて選べる時代となりました。しかし、中学生の親の世代は「公務員やいい会社の正社員になる」という考え方が大半を占めていたのではないかと思います。そんな「時代のギャップ」を踏まえて、皆さんはお子さんの就職について、どうかかわっていけばよいのでしょうか。
マンパワー・ジャパン株式会社 マーケティング本部 本部長 小川慶幸氏に伺いました。

マンパワー・ジャパン株式会社 マーケティング本部 本部長 GCDF-Japanキャリアカウンセラー 小川慶幸氏
大学卒業後、2回の転職を経て1993年マンパワーに入社。営業部門を経験後、今年から現職。
横浜市出身の45歳。2人の男児の父。息子が選ぶ映画を一緒に見ることが最近の週末の楽しみ。

(1) 「自分のやりたいことがわからない」という子どもが心配なのですが。

●大切なのは、機会を閉じずにつねにオープンでいる姿勢

私たちが大学受験をした30年前の頃は、大学は偏差値の高いほうから順に入れそうなところに決めるという形が主流でしたよね。ところが、今では「あの大学に有名な先生がいるから」といった理由で大学を選択する高校生も増えており、時代は変わってきています。

しかしその反面、価値観の多様化や選択肢の多さに戸惑い、誰かにちょっと背中を押してもらいたかったり、きっかけを求めている子供たちも多いのです。そしてそんな迷いを持ったまま、就職活動期に突入するケースも少なくないようです。

いま、「紹介予定派遣」といって、正社員や契約社員として正式に入社することを前提に人材を派遣する制度の活用が非常に増えているんですよ。一定の派遣期間、実際に仕事をしてみて、働く人はその職場や仕事が自分に合うかどうか、雇う側はその人が正式に雇用するに当たる能力や人柄を備えているのかを見極めることができるというメリットがある。もしどちらかが「ふさわしくない」と思えば「紹介予定派遣」は成立せず、次の就業先をお探しすることになります。

この制度の活用が伸びている背景には、「そう簡単には決められない」人がいかに多くなっているかという風潮があるように思います。

でも、やってみたこともない仕事に決めるのも難しいことで、「自分のやりたいことがわからない」のも一面、無理もないこと。一方で、せっかく時間やお金をかけて学んだことだから、と、資格を生かせる仕事に固執するような人も多くいると思います。そういう姿勢でいると、自分にふさわしい仕事にめぐり合えるチャンスを逃してしまうことにもなりがち。大切なのは、「わからないから」「関係ないから」と機会を閉じずにつねにオープンでいる姿勢だと思うんです。

(2) 子どもたちが職業観を養うには、どんなことが大切ですか?

●働いている親を通じて、子どもは労働観を養う

私たちの世代が就職した頃は、携帯電話やインターネットもなく、就職先の情報を得る環境は今ほど豊かではありませんでしたよね。また、そもそも選択肢の数も少なかった。「いい学校を出ていい会社に入ることが幸せ」という単一的な価値観に支配されていたので、就職先も偏差値的におのずと絞られたのではないでしょうか。

今は、何でも揃っている時代。だからかえって「選べない」「決められない」人がたくさん出るのは仕方がないことだと思います。でも、そのことにいたずらに不安になって焦るのは禁物。小さなことでも何かを始めれば、そこからつながっていく世界も見えてくると信じてあげることが大切だと思いますね。

「親とは口をきいていない」なんていう高校生が多いのが現実のようです。放っておくと、どうして自分が毎日ご飯を食べ、携帯が使え、ゲームができるのかを考えもしないでしょう。そこに働きかけて、社会に目を見開かせることができるのは、身近にいる親がいちばん。実際に働いている親を通じて、子どもは社会というものを見て、労働観を養うことができるんだと思います。小・中学生のうちから、世の中の様々な「仕事」に触れさせる機会をできるだけ持たせてやりたいものですよね。そして、マネーゲームのように「楽してお金儲けができる」風潮が広まってしまっている現在、汗水たらして働くということの尊さ、労働が自己実現の最重要の手段であることを親が理解させてあげてほしいと思います。

おそらく、一方通行的な話し方をしても子どもたちの耳には届かないでしょう。子どもたちが興味を持っていることを切り口に伝えれば、受け入れてもらいやすいはず。例えば、音楽に興味があるなら、ミュージシャンだけでなく、レコード会社やCD製造にかかわる様々な仕事についてうまく教えることができると思います。

(3) これからの雇用形態や働き方はどう変化していくのでしょうか?

●好況で高まる「正社員志向」と「第2新卒採用」

バブル経済が崩壊して以降、各企業は、生き残りをかけてコストを削減し、土地や建物などの「固定資産」を売却して身軽になりましたよね。人材も同じで、多額の固定費がかかる「正社員」を減らして、「契約社員」「派遣社員」「アルバイト・パート」「業務委託」などの流動的なマンパワーの比率を高めるリストラを図ってきているんです。こうした人材は、企業の業況に応じて適宜柔軟に調整できるというメリットがあるからです。

働く側も、「やりたい仕事をやりたい時間だけやる」「オフタイムも充実させたいので残業はしたくない」などと考え、そういった働き方が難しい正社員を敬遠する人も増えていきました。

ところが、景気が回復したり、「団塊の世代」が一斉に退職し始めることで、企業ではマンパワー不足が大きな問題になり始めている。その一方、少子化が進んで、ここ数年、新卒者の絶対人数が減って若年層の採用が満たせなくなっているんです。そこで、人材を確保するために、企業は人気のある正社員採用の比率を高め始めた。今後しばらくは、そういった傾向が続くのではないでしょうか。つまり、新卒者など若年層は「売り手市場」にあって、数年前に比べれば自分の行きたい会社に入れる公算がはるかに高まっていくということなんです。

働く側にも、その追い風を受けて「正社員志向」が高まっているんですが、その一方で、1箇所で定年まで働くという考えの人は非常に少なくなっている。厚生労働省の調べによると、大卒者の3割近くが入社3年以内に退職しています。そういう層を「第2新卒」と呼んで、新卒者を採りきれない企業などが積極的に採用していることも大きな要因でしょう。この傾向はますます強まると見ています。新卒者の取り合いが激しくなることで、満足な就職活動を行わずに入った会社が「自分の考えと違っていた」と感じる学生が増えると思われるからなんです。

こうした背景の中で…マンパワー・ジャパン株式会社の取り組み

●その一歩先を照らし出して、働く人をリードしていく

世界72ヵ国にサービスネットワークを有するグローバルカンパニー・Manpower Inc.の日本法人であるマンパワー・ジャパンは、1966年に日本初の人材派遣会社として設立以来、様々な角度から「仕事」や「雇用」を考え続けてきました。そして設立40周年を迎える今年、全世界のマンパワーで統一した新しいブランドをスタートさせました。そのブランドアイデアである“コンテンポラリー・ワーキング”という新たなコーポレート・アイデンティティを掲げて、社会に向けて「これからの働き方」について提案していきます。

時代が変化していく中で、人はどうすればより充実して働くことができるのか。その一歩先を照らし出して、働く人をリードしていければと考えています。

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この秋「あなたは3年後、何をしていますか?」といったテーマで40周年記念キャンペーンを展開します。人々の3年後の展望を集めながら、総合人材サービス会社として、その声をサービスの開発や改善に役立てていきたいと思っています。

主な取組内容としては、スタッフの知識やスキルを高めて付加価値のある人材にブラッシュアップするプログラムや、3年後が見出せずに迷い悩んでいるスタッフに対してキャリアカウンセリングを行うといったことを考えています。

正社員になれば幸せになれるというわけではなく、雇用形態にとらわれず、自分のできること、やりたいことをするのが自己実現につながる道。自己実現できた人が一人でも多くなれば、世の中はもっと良くなるはずです。私たちはそんな思いで企業活動に取り組んでいきます。