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P.S.明日のための予習 13歳が20歳になるころには?

親と子の『今を知る特別授業』授業テーマ:IT

前編:親向け授業 「エンジニアになりたい」そのとき何をアドバイスできますか?

後編:子向け授業 知りたい!ITエンジニアの仕事

講義 株式会社パソナテック

パソナテック 森本社長

「ITで大量の雇用創出、というような誤った情報にだまされてはいけない」……村上龍さんは、「13歳が20歳になるころには?〜IT[Information Technology]〜」で、ITビジネスにおける就労の可能性についてそう指摘されています。ITそのものは「インフラ」「道具」に過ぎず、ある程度整備された今となっては、「より質の高い知識と技術がなければ労働者として働く場所がない」時代が始まっている。
そしてこれから求められるのは、要はそれを使って何ができるのか、したいのかという革新性・創造性だ、といわれます。子どもたちに人気のある世界なだけに、気になるところですね。当サイトにも、子どもたちから「ITの仕事についてくわしく知りたい」という質問がたくさん寄せられています。
そこで、そういった実情やITビジネスにおける仕事の展望について、IT分野に特化した人材サービスを提供するパソナテック社長の森本宏一氏にお話を伺いました。

株式会社パソナテック 森本宏一社長
株式会社パソナテック 代表取締役社長。1965年 東京都出身。
1989年株式会社テンポラリーセンター(現株式会社パソナ)入社。同グループ会社でWindows95の発売と同時にWindowsに専門特化した人材サービスを開始する。98年、分社独立化し株式会社パソナテックとして事業を開始、IT、インターネットに携わるあらゆるサービスを展開している。

(1) ITに関する仕事について、子どもたちにどう説明すればいいのですか?

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●ITは産業や私たちの生活になくてはならないインフラ

私が勤める会社がある渋谷のコンビニでは、硬貨や紙幣ではなく、携帯電話を使って代金を支払うシーンが当たり前になってきました。そのしくみを実現させているのもITです。

ITは、いまや産業や私たちの生活になくてはならないインフラそのもの。まさに基幹産業なんです。私たちは普段の仕事や生活で、ITに無意識的に触れ、活用している。その傾向はこれからますます加速していくという展望をもっています。IT業界のある著名な経営者は、「インターネットはもちろん、通話やメールなどのコミュニケーション、テレビ視聴、音楽鑑賞、決済など、地球上のどこにいても1つの端末で済ますことができる時代がくる」と述べています。

そういう世界を実現させるためには、コンピュータや通信機器、携帯端末などの「ハードウェア」やハードを動かす「ソフトウェア」を開発したり、インターネットを使っていろいろなことができる「コンテンツ」や「サービス」を考え出したり、システムを24時間365日安全に使えるように維持する「保守・メンテナンス」「コールセンター(テクニカルサポート)」などの仕事をする人が必要です。そして、あらゆる分野でIT活用が進展することにより、それらの仕事のフィールドは爆発的に広がっていくと思っています。問題はむしろ、そういう広がりにどれだけ労働力が追いついていけるか、というところにあるのではないでしょうか。IT活用の進展にともなって、ITとビジネスは切っても切り離せなくなっていくからです。

例えば、私のような経営者は、いまやITの知識やスキルがないと仕事にならないばかりか、自社の経営戦略を描くこともままならなくなります。ITも経営も両方わかっている人が強いビジネスリーダーになって活躍できる時代なんです。日本ではまだ少ないですが、アメリカにはCIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)と呼ばれる役職があります。経営の視点を持ち、ITを通じてビジネスを最大限に拡大していく役割を担うポジションなのですが、今後は日本でもCIOを置く会社が増えるでしょう。マーケティングや営業、金融商品の販売など、もはや多くの職業でも、ITの知識・スキルを持っていないと通用しない時代になっているんです。

(2) ITが普及すればするほど、ITに詳しいことより、創造性、独創性、コミュニケーション能力のある人のほうが有利になっていく、というのは本当ですか?

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●プラスアルファのあるスペシャリストがより求められる時代

ITが当たり前になる社会では、ITの知識やスキルはもちろん、そこにプラスアルファが求められるようになることは確かでしょう。例えば、今の13歳が20歳になる7年後くらいまでには、テレビや冷蔵庫はもちろん、あらゆる家電製品がネットに接続されて、家の外から携帯でビデオ録画の予約をしたり、冷蔵庫にある食べ物を確認して買い物をすることなどが当たり前のようになる。そんなIT社会で豊かな生活をしてもらうために、デジタル機器の選び方や使い方を提案するインテリアコーディネーターならぬ「家庭向けITコーディネーター」なんていう仕事ができているかもしれません。

学校だって、ネットを使ってアメリカの高校生とディスカッションするような授業が行われるかもしれない。そうなると、学校の用務員さんは「ITヘルプデスク」になって、子どもたちのためにデジタル機器を調整することが大きな役割に変わるでしょう。そのように、ITの知識や「プラスアルファ」が実にいろいろな分野で求められるようになるはずです。プラスアルファのあるスペシャリストがより求められる時代になると思います。

そういう意味では、異業種からIT業界に転職する人や、その逆のパターンも増えていくように思います。間違いなく言えることは、どんな仕事に就くとしても、ITの知識・スキルはないよりあったほうが絶対有利だということ。それを自分の基盤にして、縦横にキャリアを構築していくことができるからです。

(3) いま、ITエンジニア(SE)になろうかな、と考えている子どもにアドバイスをお願いします

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●大切なのは新しい技術やトレンドに対する好奇心

「明日のための予習」で、伊藤穣一氏が「新しい技術が出てくると、何万人という単位で雇用が消える、ITというのは、そんなことが実際に起こる業界」と発言されています。それまで何人もの労働力をかけて構築していたシステムが、あるソフトができたことで、そんな労働力を全く必要としなくても済むようになる。例えば、営業部門や店舗が必要なくなったりしますよね。それは現実だと思います。そして、技術者は新たなビジネス、新たに必要な技術の習得へシフトしていくんです。よって技術者が必要なくなる事はないのです。

ITエンジニアになりたい、という希望があること自体は素晴らしいことだと思います。できれば、ITエンジニアという職業に就くことは、伊藤氏の発言のように、新しい技術によってそれまで培った技術が一気に陳腐化してしまう世界に身をおくこと、という認識は持っていてほしいと思います。

だからこそ、でもあるんですが、ITエンジニアに大切なのは新しい技術やトレンドに対する好奇心を持ち続けることなんです。例えば、ゲームが好きな子どもは、新しいゲームがリリースされると、いち早くベータ版(試作版)のうちから試して一気に攻略し、そのことを友だちに自慢したりしますよね?

そのように、ITエンジニアは新しい技術にかかわること自体に喜びを感じる人が幸せになれる職業だと思います。新しい技術が生まれたら、いち早くそれを使って誰よりもいいモノをつくりたい、と考える。つまり、世の中の変化をチャンスととらえてステップアップすることがやりがいに感じられる人に向いているということです(もちろん、新しい技術への好奇心だけあればいいわけではなく、携わる業界や商品・サービスの知識、システムを使う人の事情などの知識も求められますが)。

20年間、同じ教科書を使って授業をする先生もいますよね。あるいは、伝統工芸のように、何百年も昔の技術をひたすら守り続ける世界もある。それはそれで貴重な世界です。はっきり言えることは、ITやそれを活用するビジネスの世界は、それとは大きく違うということです。

さらに、ITエンジニアに必要な技術のこと以外に得意分野を1つ2つ持って、深く掘り下げておくと付加価値のあるITエンジニアになれると思います。例えば音楽が好きな人なら、音楽好きの気持ちがわかって、愛好者が使いやすいダウンロードサイトをつくれるようになれる、というようなことです。

こうした背景の中で、パソナテックの取り組み

●ITエンジニアが幸せと感じるキャリア創造のお手伝い

パソナテックの使命は、エンジニアの自己実現を全力で支援することです。過去のスキルにとらわれるよりも、未来のあなたは何ができるかを考え、あなたが「やって楽しい」と感じる仕事を提供する。そして、あなたが幸せと感じるキャリア創造のお手伝いをする会社です。

パソナテックは、総合人材サービス企業・パソナグループの、IT分野に特化した人材派遣サービス、人材紹介サービス、アウトソーシングサービスを行う会社として、プログラマー、ネットワーク、サービス&サポートなどのエンジニアや、Webサイトを制作するクリエイターといった専門人材を、ソフトウェアベンダーやシステムインテグレーターなどのIT系企業および一般企業に派遣・紹介しています。「キャリア創造カンパニー」を標榜し、ITエンジニアのキャリア創造を図るためのサービスプラットフォームを構築していきます。

パソナテック サイトへ

いま、技術の多様化が進展し、ITエンジニアの職域は水平・垂直方向に拡大の一途を辿っています。ITエンジニアはあらゆる産業に浸透しています。その広がるフィールドにおいて求められるキャリアをとらえ、ITエンジニアの資質を見極めて的確な仕事をマッチング。それをスムーズかつ確実に行うため、*「PASONATECH(パソナテック) ITSS(アイティエスエス)」というスキルフレームワークを導入しています。そして、ITエンジニアとしてその人が目指すゴールに到達するためにはどんな経験や勉強をすればよいかを本人とともに考え、それを実現させるための仕事やトレーニングを提供しています。

*「PASONATECH(パソナテック) ITSS(アイティエスエス)」とは
経済産業省が策定した、IT業界における職種やスキルの共通のものさし「ITSS:ITスキル標準」をベースとしたスキルフレームワークで、横軸に13の職種、縦軸に5段階のレベルを取り、そのマトリクスの中に仕事のレベルをマッピングしたもの。これによって、企業側はどんなITエンジニアのスキルが必要なのかが客観的にわかり、ITエンジニアにとっては、自分の市場価値がわかり、自らのキャリア構築の指針とすることができる。