現実的には俳優の仕事の多くはテレビに依存しているにもかかわらず、「映画俳優」「舞台俳優」といういい方はしても、「テレビ俳優」といういい方はしない。このことはごく限られた番組を除けば、テレビドラマでは素人のなかから俳優を発掘し育てることが、皆無に近いことと関係するかもしれない。主役、準主役クラスで登場する人も、最初に世に出たのは舞台や映画だったり、歌手やモデルとしてデビューしていたりすることが多い。キャスティングの前提として、ある程度の人気や知名度を求められるのだ。一足飛びにドラマに出たいというのなら、ごく一部の番組が実施するオーディションに賭けるしかない。さらに「どんな役でもいいからテレビドラマに出たい」というだけなら、多くの出演者を出している劇団に入るのもいいかもしれない。
俳優を生業としている人の数を把握することは困難ですが、日本俳優連合に加入している俳優だけで約2800人にのぼります。(※1) ※1 日本俳優連合ホームページより
売れっ子俳優の場合、1時間ドラマ1本のギャラが200~300万円として、1クール12本出演してトータル3000万円程度。また収入の柱であるCMは、旬の俳優ともなると1本の契約料が5000万円以上になります。もっとも、これはプロダクションに支払われる額で、そこから俳優にいくら入るかは契約によりさまざまです。(※2) ※2『これが年収だ!!』長崎出版よりp73
テレビ俳優になるための決まった道筋や資格はありませんが、演劇科などがある大学や専門学校で学んだ後、劇団や芸能プロダクション主催の養成所に参加するというコースが考えられます。研修を通して実力が認められたり、また、これとは別にオーディションに合格したりスカウトされたりして、正式に劇団や芸能プロダクションに所属することができます。そこでの活動を足がかりにドラマのオーディションに参加するなどしてテレビ出演のチャンスを広げていきます。
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