美術、美術監督、デザイナーなど、いろいろな呼び方があるが、同じ仕事である。美術監督の下には、美術助手、装飾(たとえばバーのロケセットに必要な酒のボトルを集めたりする仕事)、装飾助手、セットで撮影用の建物などを建てる大道具、小道具(映画の規模によっては助監督が兼ねることが多い)などの係がいる。美術監督は、監督と相談しながら、セットをデザインし、ロケ場所やロケセット(室内でのロケ)を、脚本や演出に即して装飾するためのアイデアを出す。美術監督になるためには、美術大学や映画の専門学校で学び、美術製作会社や映画・映像・CF制作プロダクションなどで助手から始めるのが一般的だが、フリーの美術監督に弟子入りする方法もある。美術監督のアイデアや用意したものは、ダイレクトに映画に映し出される。アメリカでは、美術監督や美術とはいわず、プロダクションデザイナーと呼び、時代考証から始まり、装飾、大道具、小道具、ファッションに至るまで、映画全体の美術プランを作る。
◆映画の美術スタッフの年収は300~600万円程度。(※1) ◆映画の美術監督の年収は500~1000万円程度。(※1) ※1『マスコミ解体新書』角川書店よりp92、93
映画、映像、デザイン系の専門学校や美術・芸術系の大学などで映画美術に関する基礎的な知識や技能を学んだ後、映画、映像、美術制作会社などに美術デザイナーとして就職するのが一般的。著名な美術監督のもとに弟子入りして独立を目指すケースもあります。最初はアシスタントとして下積みを経験し、次第にステップアップすることで美術監督への道が開かれます。

美術スタッフの重要な基礎作業のひとつに綿密な資料収集と美術考証があげられます。映画の時代設定は多岐にわたり、生活シ-ンひとつとっても建具類、家具、食器、衣裳などが異なるため、使い方を少しでも間違えば雰囲気が違ってきてしまうからです。たとえ未来や架空の時代という設定であっても、架空なりの実在感やリアリティを失わせないよう、鋭い感覚や豊かな想像力によってイメージを膨らませ、ふさわしい美術設計を行う必要があるのです。(※2) ※2 参考:日本映画・テレビ美術監督協会ホームページ
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