「こころの問題」が原因で、身体の異常や生活上の問題などを引き起こした人たちを、精神科のように投薬を行わず、心理学的な方法を用いてサポートする専門職。カウンセラーやセラピストとも呼ばれる。ストレスが多く、複雑化する現代社会で、もっとも必要とされている職業のひとつだ。1対1のカウンセリングで解決をはかっていくため、ひとりの患者とじっくりと向き合い、信頼をかちとることができる人間性や人生経験、相手を枠にはめ込まない寛容さなどが必要とされる。仕事場は、病院の心療内科や精神科、家庭裁判所や児童相談所、少年院、少年鑑別所、刑務所などの司法施設、障害児福祉施設、老人福祉施設といった福祉分野、一般企業などのほか、学校で児童・生徒へのカウンセリングを行う「スクールカウンセラー」の仕事がある。臨床心理士になるためには、大学卒業後、日本臨床心理士資格認定協会が指定する大学院(現在105校)に進学し、資格審査に合格する。臨床心理士は非常に人気が高い職業・資格なので、指定大学院の競争率はとても高く、狭き門だ。また、資格取得後も5年ごとに更新審査があり、常にプロとしてのレベルアップが求められている。
1988年の認定開始以来、2004年度までに1万3253人が臨床心理士として認定されています。1993年度の試験の際は、合格者数わずか231人でしたが、2004年度は1720人が認定されています。合格率は例年70%前後です。(※1)
※1日本臨床心理士資格認定協会ホームページより
◆臨床心理士の年収は200万円以下から1000万円以上。
非常勤の場合の時給は1000円~1万円前後。常勤の場合、勤務時間は午前9時から午後5時前後が大半ですが、遅くまで開業する診療所もあります。開業時間外も、記録や報告、論文を書くなど仕事はつきません。(※2)
※2『臨床心理士になるには』ぺりかん社よりp128
臨床心理士と認定されるには日本臨床心理士資格認定協会が行う「臨床心理士資格試験」に合格する必要があります。受験するためには指定の大学院の修了や大学で心理学を学んだ後5年以上現場での臨床経験など、かなり難しい受験資格が必要です。

職場、学校、家庭内のストレス、あるいは事件・事故後のPTSDなど心のケアの重要性が高まり、心理カウンセラーの需要が高まっていますが、現在のところカウンセリングを行うにあたり特別の資格は必要ありません。そのため数多くの民間団体が独自にカウンセラーを養成したり資格認定をしたりしているのが状況です。現在、日本臨床心理士資格認定協会が臨床心理士の国家資格化に向けて働きかけている段階です。
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