まず警察の組織について簡単に説明すると、警察には警察庁と、都道府県単位の警察がある。警察庁は中央官庁で、各地の警察を指揮する行政組織。職員は国家公務員で、警察官ではあるが官僚と考えたほうがいい。これに対して警察の現場にあたるのが、都道府県ごとに置かれた警察本部。職員は地方公務員で、こちらのほうが人数は圧倒的に多い。なお東京都の警察本部だけは特別に警視庁と呼ばれている。それぞれの警察本部の機構も、自治体の規模などによって若干異なるが、仕事内容によって以下のようなセクションに分かれている。
こうした警察官の採用は、都道府県単位で独自に行っているが、一般的に募集は大学卒業程度を対象とするⅠ類、短大卒業程度のⅡ類、高校卒業程度のⅢ類に分けて行われる。住んでいるところ以外の県警を受験することもできる。試験に合格して採用が決まると、まずは各都道府県にある全寮制の警察学校に入学することになる。男子は高卒・短大卒が10カ月、大卒は6カ月、女子はすべて6カ月。有給で、この間に法律をはじめ警察官に必要な基本事項を学ぶ。初めて拳銃の扱い方を知るのもここ。後半には研修として実際に交番に立つ。卒業をすると、最初の職場はほとんどの場合、交番勤務となる。階級は巡査。警察官の階級は、巡査を皮切りに、巡査長、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監(東京の場合)となっている。昇進には一定の勤務年数とともに、試験を受け、研修を受けることが必要になる。
またこれとは別に、警察には刑事、白バイ・パトカーの運転、鑑識といった専門職がある。こういった仕事を希望する人は、勤務の実績などを考慮されたうえ、やはり研修を受けることになる。条件をクリアして、たとえば白バイに関する特別なトレーニングを受けると、その後は各警察署に配置されたり、交通機動隊員になったりする、という具合だ。さらに専門的な知識を得るためには、外部の教育機関に派遣されることもある。外国語、コンピュータから船舶操縦、航空機操縦、警察犬担当者の養成まで、その分野は多岐にわたる。こうした教育システムの充実ぶりを見ても、警察官の仕事にもますます専門性が求められていることがわかる。
2005年度の警察職員の定員は28万5112人であり、そのうち7501人が警察庁の定員、27万7611人が都道府県警察の定員です。都道府県警察の定員のうち、警察官は24万8480人で、残りの2万9131人が一般職員です。ちなみに、2005年4月1日現在、都道府県警察には、約1万1600人の女性警察官と、約1万2000人の女性一般職員が勤務しています。(※1)
※1『平成17年 警察白書』より
公務員である警察官の給与は各自治体の規定に従います。ちなみに、警視庁作成の警察官モデル年収(残業手当は除く)によると、巡査部長(35歳、妻と子供2人がいる場合)で月給40万円、年収660万円。警部補(45歳、同)で月給50万円、年収830万円。警部(50歳、同)で月給55万円、年収930万円となっています。(※2)
※2『あなたの値段 当世給料事情』毎日新聞社よりp94

警察官が地域住民と身近に接する役割を果たしているのが「交番」の存在。2005年4月1日時点で、全国に6455カ所あり、これとは別に警察官が居住しながら勤務する「駐在所」が7333カ所あります。この2つを合わせた数は、全国の市町村数の5倍弱にあたり、全国津々浦々に交番・駐在所が設置されていることが分かります。(※3)
※3『平成17年 警察白書』』より

![]()