
香司(こうし)とは、香料選びから調合、仕上げまで、お香の制作に関する一切の責任を負う人。天然香料についての専門知識と研ぎ澄まされた感性を持ち、伝統の製法に基づく奥深い香りを生み出すスペシャリストである。棒状に固めた線香はポピュラーだが、そのほかにも、香炉の灰に埋めて使う丸薬状の練香、刻んだ天然香料を袋に詰めた匂い袋、コーン型や渦巻き型のインセンスなど、香りの楽しみ方は幅広い。香はもともと仏教の儀式に欠かせないものとして発達したが、平安時代には優雅な貴族文化のひとつとなり、江戸時代以降は一般庶民の教養や楽しみとして広がった。茶道や華道とならび、「香道」は日本の伝統文化であり、外国人のファンも多い。老舗メーカーなどでは香料の調合を秘伝としている場合が多いが、最近では、西洋のフレグランスオイルなどを使った新しい香りも登場している。

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