HOME > 13hw編集部ブログ > ★編集部スタッフが綴る★ うだ:テレビ番組AD時代(2)~鶴瓶さんのトーク番組【前編】(11.24)
こんにちは!編集スタッフのうだです。
前回に続き、番組制作会社のAD(アシスタントディレクター)時代の話です。
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番組制作会社入社後1年が経って、僕に配置換えの時が来ました。
それまで5つの番組を担当しましたが、どれも担当になると半年くらいで終わってしまっていました。
ある日、プロデューサーに会社の看板番組の一つである
笑福亭鶴瓶さんと酒井ゆきえさんが
進行役をつとめるトーク番組につくように言われました。
すでに5年以上は続いている番組で、
そこには司会のお2人とスタッフの作りあげた世界がありました。
トーク番組やスタジオ収録の番組では、多くの場合一般の方を観覧に招きます。
エキストラなどの会社に依頼して人を集める場合もありますが、
その番組は鶴瓶さんと酒井さんのお人柄や雰囲気につい乗って話すゲストのトークが人気で、
毎回多くの視聴者の方々から観覧募集のハガキをいただき、収録に参加いただいていました。
収録には、「前説」といって収録の際の注意事項や番組内容を観覧の方々に伝える役割があります。
同時に、拍手の練習や声の出し方などを練習したりしながら、収録現場を和やかにし、
会場全体に一体感を促す大切な仕事でもあります。
「前説」は、若手の芸人さんが担当する場合もありますが、僕たちの番組はADが任されていました。
僕は、話は下手なのですがお調子者の部分が買われたのか、前説専任を先輩に通達されました。
「おまえ、多分このためにウチの番組で採用されたんだぞ。
頑張って、鶴瓶さんに気にいってもらえよ!」
先輩の1人が、かつての鶴瓶さんのトレードマークであるオーバーオールを買ってプレゼントしてくれました。
実は、学生時代から僕はこの番組のファンであり、鶴瓶さんは憧れの人物でした。
僕は、何とか番組スタッフや出演者の力になろう、何より憧れの鶴瓶さんのために頑張ろうと
必要以上に張り切って望みました。
収録前には、楽屋の準備、お弁当の受け取り配膳、スケジュール貼り、台本配布、セットや立ち位置の確認などなどあわただしく進みます。
収録1時間半~2時間位前には、出演者が入ります。
おそらく、新人として鶴瓶さん、酒井さんに挨拶したはずですが、緊張のあまりほとんど覚えてません。
いよいよ本番!
およそ100人のお客さんがスタジオに入ってきました。
スターや芸能人を照らす照明が当たる舞台に、若干23歳の若造が、サイドのボタンがしまらないオーバーオールを身につけて出ていきました。
「どうも~、こんにちは~!私、今日からこの番組のスタッフに加わりましたADのウダガワです!
この番組面白いですよね~!
実は僕、学生時代からこの番組のファンなんです。
土曜の10:30だから、たいてい大学の授業休んでみてましたよ~。
母もファンでね、この番組のスタッフになったといったら
『郷ひろみやジュリー出すように言って!』 だって・・・」
観覧者の多くは主婦の方々が多く、話下手の若者に好意的で、スタジオは和やかなムードに。
当然収録も、司会のお2人の絶妙なコンビネーションで楽しく終わり
僕は、無事任務を終えたかに思いました・・・が・・・
収録後、出演者の控え室の片付けに行くと
ドアの向こうからなにやら鶴瓶さんのお叱りの声が聞こえてきました・・・。
相手は、僕の会社の上司であるプロデューサーでしたが、
お叱りの原因はまぎれもなく、僕でした・・・。
「いい仕事をしたぜぃ!」というような達成感勝手に浸っていた僕の心と体は、
一気に冷め、固まっていきました。
(つづく)