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回答・コメントする(No.10234)
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いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
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回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。 -
白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。
雑誌編集の仕事について
[Q] 私は今
高校2年生です。
職業とかそろそろ
決めないといけない時期なので
悩んでいます。
いくつかの候補の中で
雑誌編集の仕事が
いいかなと思っています。
そこで質問なんですが
雑誌編集の仕事は
倍率は高いのでしょうか?
そして
専門学校からでも
就くことができるのでしょうか?
また
専門学校の場合
どういう学科のある所に
進学すればいいのですか?
質問多くて
すみません。
知っている方
いらっしゃいましたら
回答お願いします。

時代は変化し続けています。
これまでの発想や考え方では就職は難しい時代になりました。
フレイミングフォトさんの回答はどの職業にもあてはまります。
分かり易く言えば、就職したくても就職できない時代になつたのです。
これが日々、求職者の皆さんと向き合っている私の実感です。
自分のやりたいこと、自分を生かせる仕事、自分にあった仕事に簡単に就けた
就職バブルの時代は終わりました。
誰しも人生の選択は自分自身でしたいと考えることでしょう。
でも実際に仕事に関して言えば、企業に選択されているのです。
ここに就活の本質・真実があります。
であるならば、就職活動を難しく考えることなく、まず自分ができることは何か、
を考え、出会いと縁を求めてあきらめずコツコツと就活を続けるしかありません。
そして運よく就けた仕事を好きになるしかないのです。
採否の決定的なポイントは人間力です。
だからまずやるべきことは、コミュニケーション力を磨くこと。
話すこと、聞くこと、書くことなど伝える力の中で最も大切なことが、
相手の話を良く聞くことです。傾聴力ほど大事なものはありません。
これが身につけば初対面の人と話しても相手は貴方の態度に好感を持ちます。
ここに面接のポイントがあるのです。
仕事を今から無理矢理決めても無駄になります。
実際に貴方が本格的に就活を始める時期には状況が激変している可能性があります。
沢山の人たちと出会い、沢山の本を読み、自然や音楽を愛する人間力を磨くことが
最も重要です。
フレイミングフォトさんのプロフィールの中にある「感性」を磨くのです。
貴方は貴方。たった一度の人生です。社会の荒波にこれから船出します。
人生の上り坂、下り坂、そしてマサカ、の坂を歩んで行くのです。
どんな状況になっても臨機応変に対応できる様に、人としての柔軟性を身につける
ことも大事です。
自分に自信をつけるためにも、今は本来の目的である学業に専念して下さい。
「不安」は全て無知からきます。何事も自分で良く調べて下さい。
一生勉強は続きます。そして人生に無駄なことは何もないのです。
夢と希望を持つことは素晴らしいことです。それを実現したければ、そのための
準備をすることが大事です。そして近視眼的に考えるのではなく、一生の間に
実現しようと考えたら、何時か実現できるかも知れません。
どんな人生が待受けているのか楽しみですね。
では、いま出来ることをがんばって下さい。

>とろくまさん
雑誌編集者が希望とのことですが、
雑誌、本、書籍を取り巻く、出版業界の状況はご存知ですか?
夢と希望のある方には言いにくく、酷なお話しですが、
出版業界は過去に経験した事のない「非常に最悪な状況」です。
この状況を世の中では「出版不況」と呼んでいます。
現在、中小規模の出版社は次々と倒産し、
そこにいた編集者達も解雇されています。
更に、大手出版社に至っても、経営が好調な会社は数社しかありません。
ちなみに4、5年前、某有名ファッション系出版社では新入社員2名の募集に、
2万人の応募があったくらい、大手の出版社に入ることは非常に難しい状況です。
それも大卒応募の話しです。
専門学校卒では、良くて中小出版社とお考え下さい。
しかし中小出版社は社員の入れ替わりが激しく、
タイミングが合えばその隙間に入れる可能性はあります。
ただし、どこの中小出版社も長時間の労働を強いられますが、
残業代、住宅手当等の基本給プラスαは無いでしょう。
また、ボーナスは信じられないくらい少なく、
給与を基準に「やりがい」を感じることは先ずありません。
ですので、社員の入れ替わりが激しいのです。
仕事内容に「特別な思い入れ」がなければ、絶対に続けられない業種が編集者です。
特別な思い入れとは、自分が本気で取り組みたい趣味と同じカテゴリーや、
本当に大好きなジャンルなどに関わる雑誌や書籍の内容を指します。
中途半端な気持ちで編集者になりますと、忙しさ、給与の低さ、実生活の犠牲で
多くの方が挫折しています。
厳しいことを申し上げますが、夢と現実を天秤にかけて、
「失うモノと得るモノ」を十二分に考え、進路を決めては如何でしょうか?
また、世の中でよく言われていることですが、
雑誌は”終わったコンテンツ”「オワコン」です。
ネットの出現で情報源はネットで事足りますし、
雑誌は即時性もありません。
多くの雑誌は広告収益で成り立っていましたが、
今はその広告はWebに持って行かれ、
一昔前とは情報発信のビジネスモデルが激変しています。
広告を出す企業も、多くの人の見ているサイトにバナー広告を出しても、
少ない人数しか見ない雑誌には広告は出しません。
広告が無ければ、雑誌の記事が作りづらくなり、面白い誌面ができず、
読者が離れ、読者数に応じて広告数も更に少なくなって行きます。
正に「負のスパイラル」です。
したがって、雑誌の事業が成り立たなくなって来ています。
また、10年前は音楽のCDが10数曲セット(アルバム)で売っていたものが、
今はネットで1曲づつ買う時代です。
雑誌もひとつの記事が集まった、CDアルバムのような存在ですので、
現状から考えると、悪い言い方ですが「抱き合わせ販売」が雑誌という形式です。
これからは音楽で言うところの1曲のばら売り状態、
記事の単体販売になると言われています。
その代表が大手ポータルサイトに記事を販売をしたり、
自社サイトで記事を作り、バナー収益を上げていますが、
昔に販売していた雑誌の収益には到底及びません。
また雑誌を販売してきた出版社も収益の穴埋めのため、
最近では自社発信による通信販売も積極的に始めています。
通信販売にも編集者は必要ですので、その道もあるかもしれません。
さらに本当に雑誌が将来的に必要か否かの答えが、
iPadのアプリ「Flipboard」にあります。
このアプリは自分で情報を雑誌風に創るアプリです。
紙の雑誌に将来的なアドバンテージは難しいでしょう。
紙の情報にこだわらず、現状を自身でも良く調べ、
将来を決めていく事がこれからの編集者に求められています。
また、編集者は情報収集のスペシャリストです。
編集者を目指すならば、ご自分の今の状況に合った情報を、
自分自身でどれだけ調べられるか、チャレンジしてはどうでしょうか?