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回答・コメントする(No.10310)
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天文学関係の仕事
[Q] 私は、天文学にとても興味を持っている、中学2年生です。
将来は、天文学関係の仕事に就きたいと思っているのですが・・・。
狭き門だということは、よくわかっています。
私は、身体も丈夫なほうではなく、宇宙飛行士になることは
諦めています。
だからせめて、宇宙飛行士をサポートしたいとも思っているのです。
でも、そういうことになると、JAXAとかNASAとかに限られて
しまいますよね?
もちろん、JAXAやNASAに就けるものなら、それに越したことは無いですけれど・・・。
とてもとても難しいことですし、天文学一筋で食べていける人って、少ないと思うんです。
「自分の好きな分野の仕事に就き、好きな事に没頭したい」
これが私の夢なのです。
JAXAやNASAで働くには、東大などの有名大学を出ていないと
難しいですし、東大を出ても、なれる補償はないですよね。
お給料も、けっこう安いほうだって聞いたことがあります。
天文関係の仕事に就きたいけれど・・・。
どうしたらいいのでしょうか?

ももちゃんさん、こんばんは。
通りすがりの学芸員です。
私は四国の科学館で、学芸員として働いています。
科学館にはプラネタリウムもあります。
はんがんさんがコメントされているように「天文学が好き」という気持ちを持ち続けることが最も重要です。それを踏まえて、ももちゃんさんが挙げている3つのなりたい職業について、少し詳しくお答えします。
「天文学系の学芸員」になるには
大学の理学部で天文学か物理学を専攻する。
または教育系の大学で理科教育、地学を専攻する。
学芸員の資格は必須。
大学を卒業してすぐに学芸員になるには、よほど優秀か、または運に恵まれているか、のいずれかです。大学院の修士課程くらいまで進み、専門的な研究や観測に触れておくと有利だと思います。
最近は「指定管理者制度」という形式で運営されている科学館が増えています。これは県や市町村が運営していた施設を、民間企業などが委託されて運営するものです。このような場合には企業の採用試験を受けることになります。学芸員の資格、天文学かそれに近い学問を学んでいれば有利だと思います。さらにいかに科学館を身近なものとしているか、つまり即戦力として期待することができるか、ということが重視されます。
「プラネタリアン」になるには
プラネタリアンは、プラネタリウムで天体や天文現象に関する解説する人々のことを指します。良いプラネタリアンに求められるのは、天文の知識と人前で話す話術です。話術は理系の大学では学ぶことができません。中学校でも放送部や演劇部があれば、そこで話す技術を磨くことが出来ると思います。
意外に思うかもしれませんが、プラネタリウムは必ずしも科学館にあるとは限りません。日本国内を眺めると児童館や生涯学習センターなどに併設されている館も相当数有ります。このような場所では、天文学を学んでいなくても採用されることができます。児童館の場合には「児童厚生員」という資格があれば採用されるケースもあります。
天文学系の学芸員は必ずしもプラネタリアンであるとは限りませんが、学芸員という仕事の性質上、やはり話す技術というのは必要です。ただそれよりも学芸員としての4つの仕事、資料を集める、研究する、展示する、普及活動を行うという活動が求められます。
一方、プラネタリアンは必ずしも学芸員であるとは限りません。といって学芸員的な仕事が全く不要かと言うと、そうでもありません。学芸員でなくても学芸員のような仕事を求められることが多いと思います。となると、いずれにしても学芸員の資格は持っておいて損は無いと思います。
「JAXAやNASAの職員」になるには
JAXAやNASAは、これまで説明してきた職業と全く異なります。
これらの機関で専門職として働くことを前提とするならば、バリバリの研究者であることが求められます。具体的には宇宙工学の研究、宇宙の構造を解明する研究、宇宙空間で物質がどのような挙動を見せるかという研究、などが代表的なものだと思います。NASAの職員になることは、科学館やJAXAで働くことと根本的に異なる難しさがあると考えてください。
宇宙に関して国内で研究者となるならば、行き先はJAXAだけとは限りません。東京・三鷹の国立天文台をはじめとして多くの天文台がありますし、大学でも天文学に関する研究センターがあります。
これらの道に進むことと、学芸員を目指すことは、天文という大きな枠の中には有るけれど、学問として進む道は途中から大きく変わると思います。分かりやすく言えばJAXAや大学は「自分で新発見をしたい、謎を解き明かしたい!」、学芸員・プラネタリアンは「宇宙の面白さを色々な人に直接伝えたい!」というイメージです。
日本科学未来館は、日本の科学技術の最先端を人々に伝える科学館です。ある意味では日本の最高峰の科学館と言うこともできると思います。ただし非常に多くの分野を扱っているため、必ずしも天文学に特化しているわけではありません。
プラネタリウムに関して言えば、名古屋市科学館や大阪市立科学館などが日本をリードしていますし,仙台市天文台など魅力的な運営をしている天文台+プラネタリウムもあります。
まずは色々な科学館やプラネタリウムに行ってみることをおすすめします。また、ももちゃんさんのお住まいの地域に科学館やプラネタリウムがあるのならば、そちらの様々な行事に参加したり、それらの施設に「友の会」やボランティア組織があれば参加したりしてみるのも良いと思います。色々な話を直接聞くことで、より具体的なイメージを得ることができると思いますよ。
ぜひ、夢を持ち続けて頑張ってください。
いつかどこかの科学館で会えたることを期待しています。

こんにちは。あなたはどのような形で天文学に関わりたいのでしょう? 研究者として、技術者として、事務スタッフとして、はたまた、案内役のお姉さんとして。その他もろもろ。
天文学のお仕事というのは、天文学者を除くと実は存在していなくて、「こんな仕事をしていて、その場所が天文学に関係のある所です」という方が正しいかもしれません。うーん、上手く説明できないのですが、天文学というのは、あなたが仕事をする場所というか対象であって、実際にそこであなたがどんな仕事をするかは、別次元の話でしょう。
あなたが、骨の髄まで天文学に浸りたいなら、少なくとも「理系」といわれる学群のど真ん中=まさに天文学とか物理学などを真剣に勉強する=を進む必要があるでしょう。そうじゃなくて、もっと軽い形でもいいから天文学に関わる場所で働きたいというのであれば、「文系」といわれる学群をやっていてもチャンスはあります…が、「理系」に比べるとかなり狭い門です。
天文学を対象とした日本の施設はいくつかありますが、そこに就職したいと願う人の数は、それこそ星の数ほどいますので、競争はかなり厳しいです。特に、学芸員や事務系スタッフの定員は少ないので、わずか1名の採用に3桁の応募があることも、よくあります。当然、運不運も大きく関わります。ということもあって、「こんなことをしておけば、きっと大丈夫」みたいなコメントは、あなたが中学生であっても私からはお答えできません。ごめんなさい。
ただ一つ、確実に言えることは、「私は天文学が大好きなんだ!」という気持ちをずっと持ち続けることを、大切にしてほしいと思います。そしてもう一つ、あなたの身近な場所に天文観測のサークルがあるなら、必ず所属して、積極的に参加しましょう。ある程度運を呼び込むことができる、という現実的な話以上に、あなたがそういうお仕事に就いたときに必要とされる様々なことを、そこで学ぶことができるからです。そしてもちろん、星を見るのが楽しいから! やっぱり、まずはこの気持ちだと、私は思います。その先は、高校に入ってから考えたって遅くないでしょう。
追伸です。
文章の趣旨が大変わかりにくくなってしましました。
申し訳ありません。
なので、すこし内容を具体的に述べさせていただきます。
まず、私のなりたい職業について。
・天文学系の学芸員(科学館などで働きたいです)
・プラネタリアン
・JAXAやNASAの職員
これらの職業には、どうしたらなれるのでしょうか?
以前にも、学芸員にはどうしたらなれるのか、質問し、丁寧な御回答をいただきました。
しかし、天文学関係となると、なにか違うのでしょうか?
また、私は科学館で働きたいと思っています。(科学未来博物館 等)
そのようなところで働くにはどうしたらよいのかが知りたいです。
回答、宜しくお願いします。