HOME > もっと教えて!フォーラム > 世の中に情報を発信「放送・出版・マスコミ」の仕事 > 回答・コメントする(No.11281)

もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.11281)

いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
 
  • 回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
    しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
    投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。
  •  
  • 白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
    このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。

もっと教えて!フォーラム 質問 声優になりたいって現実的ですか?

[Q] 今、中3のシャーリーです。
私はいつも自分の将来について
考えるとき大人ぶって考えていました。

「本当は声優になりたい」という気持ちを
周りには言わずにずっと溜め込んでいました。

でもクラスで進路希望の話になったとき
クラスメイトの子が声優になるために
通信制の学校に通ってバイトでお金をためて
その後専門の高校に行って卒業したら
専門の大学に行く、というのです。
話の中でいくつかおかしい点もありましたが
本人はいたってまじめに考えていて
担任の先生と親との間では、もう話は
その方向でまとまっているようです。

それを聞いて今まで我慢していた気持ちを
抑えきれなくなってしまいました。

母に言ってみたところ
「別に私はあなたの夢を邪魔したりとめたりはしない。
でも、まだ高校に行ってもいないのに
そんなことで悩んでも仕方がない、
悩んだところで何が変わるわけじゃない。」
「いま、あきらめようとしているのなら
 なる資格はない。」
といわれてしまいました。

しかも、声優になれる確立は低いし
厳しい道だということも耳にします。
私は両親に大人になってからも
迷惑をかけたくはありません。
また中途半端なきもちで思っているわけでも
ありません。

進学する高校はもう決まっています。

今、この年でこんなことで悩むのは
おかしいのでしょうか?

また、やはりもっと現実を見たほうが
いいのでしょうか?

声優になりたいと強く思う前は
新聞記者かIT企業で働きたい
と思っていました。
この2つも中途半端な気持ちではなく
真剣に決めたことです。

この質問の回答しだいで
結論を出したいと思っています。

おかしい質問かもしれませんが、
本気で悩んでいます。
厳しい回答もあると思いますが
素直に受け止めて考えていきたいと
思っています。
もし、声優になることに意見がないのでしたら
できれば声優になるには
どうすればいいのかも書いていただけると
うれしいです。

長文失礼しました。
短くてもいいです、回答よろしくお願いします。

[A.2]

はんがんさん、詳しい回答をありがとうございます。
わかりにくい表現ですみませんでした。
はんがんさんの解釈であっていると思います。

追いかけ方はたくさんあるんですね、
しらないことばかりでした。
ありがとうございます。

ただ、やはり厳しい仕事なのだということも
わかりました。
もうしばらく考えてみたいとおもいます。
長文ありがとうございました。


[A.1]

こんにちは。あなたがおっしゃる「現実的」ってどんな意味なのでしょう? 食べていける(生活してゆける)ということなのか、夢として追いかけて成功しやすいということなのか、それとも他の意味なのか? …うーん、よく分かりません。ま、そこはおっさんなりの想像力で補って、門外漢の立場からコメントしておきます。

声優になりたい! という若い皆さんは、たぶん「声優○○」といった雑誌や声優のWEBラジオなんかを聞いたりして、いろいろ妄想(あえてこう書きます)を膨らませているんだと思います。そのこと自体は悪いことではありません。
一方、あまり機会は多くないとはいえ、最近では私たち大人が読む経済誌などに、アニメ業界の方が登場することも増えてきました。ここではマニアの方々の視線を気にせずにすむため、けっこう赤裸々な事が語られているので、アニメ好きな私はもちろん、普通の社会人にとってもいろいろ参考になります。

前置きが長くなりましたが、率直に言って、もしあなたが「生きていくために声優になりたい」と思うなら、別の仕事を探した方が遥かに楽で、それこそ現実的です。今、毎週いくつもの作品に準主役級で出ているような、比較的人気ある声優でも、お給料は私の半分ぐらいでしょう。雑誌の記事を読んでいると、それこそ生きるために涙ぐましい努力(要するにアルバイト)を続ける、私たちの世代なら誰でも知っているようなベテランの声優のお話が出てきて、私は仰天しました。こんなに人気も実力もあるのに、まだアルバイトしないとだめなのか…。
声優の専門学校などを無事卒業した人の中で、とにかく声優の職にありつける人は、だいたい2割から3割と言われています。たぶん、彼ら/彼女らの中で、アルバイトなしに3年間声優を続けられる人は、10人に1人もいません。「本業アルバイト、たまにチョイ役」というのが、彼らの実態です。生活するという点において、声優とはかくも過酷な職業です。

…だけど、そんな事は分かっているけど、でもやっぱり自分は声優になりたい! と強く願う人が、世の中には少なからずいます。それを夢と呼ぶなら、大いにけっこう。ぜひ追いかけてほしい、と私は思います。ただし、追いかけ方はいくつかあるという事を覚えておいて損はないと思います。
声優としての専門的なレッスンは、専門学校などでも十分に可能です。大切なのはその前=一人の俳優としての人間的な魅力です。簡単に言うと「ちゃんと青春しろ!」ということです。中学生または高校生として、毎日いろんな経験をして、喜怒哀楽を味わって…。そういうことをたくさんできた人ほど、声優になるための財産を得る事ができるはずです。あと、演劇や合唱系のクラブ活動は、基礎の基礎としてプラスになることがあるはずです。
あなたが声優の専門学校に入ると、まず最初にするのは体育会系の体力トレーニング、そして舞台での演劇です。実際、声優の専門学校でもっとも重要な行事の一つは演劇発表会だったりします。私の通勤途上にある某学校は、毎年シェイクスピアをやっています。また、先日は超大手の某アニメ総合学校が、すぐ近所のホールで演劇祭をやっていました。こちらは創作劇中心らしいですが。
なんでそうなのかな? ということを、あなたが声優の夢を追いかける時に、少しだけ考えてほしいと思います。