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回答・コメントする(No.11889)
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将来オペラ歌手になりたいです
[Q] 現在14歳、中学三年生です。
映画「魔笛」や劇団四季「オペラ座の怪人」(これはオペラでしょうか?)等を聞いたのがきっかけでオペラ歌手になりたいと思いました。
私は小学生の高学年から現在まで不登校になりまともに学校に通っていません、歌と言えばクラスの合唱程度しか指導を受けていません。
学校の先生方、心療内科の先生相手でも面と向かって話せず、ましてや人前で歌う事など今の私では自信がありません。
ですが私はどうしてもこの憧れる気持ちを、将来として考え、学んで行きたいのです。
同じようにオペラ歌手になりたいと思われてる方の質問回答を見ると、やはり音楽大学できちんと学ぶのが一番なのでしょうか。
それとも独学なり先生から学ぶなりして的確な低音高音、正しい発音、声の弱小をものにした上でオーディションに出向くべきですか?
おそらく高校入学~卒業まで通信科に在籍することになるので、その間、声楽の教室に入る等しなければほぼ独学になると思います。
荒い文章で非常に申し訳ないのですが本気でなりたいと思っています。
よろしければご回答お願いします。

初めまして、桜桃と申します。
今オペラ歌手ではありませんが、心療内科に通っていたり、私は通信高校出身で、それでもオペラ歌手になる為に、近所の声楽教室に通っていたりと、共通する部分が沢山あるので力になれたなら、と思い回答しました。
確かに、声楽を専攻している先生の指導は受けた方が良いと思います。
私も今、近所に声楽教室があり、そこに国立音楽大学出身の声楽の先生がいらっしゃるので週1のペースでレッスンを受けています。
これは最低条件。
でも実際、オペラ歌手はのどが楽器なので、声を出す練習は1~2時間位です(ピアノとかの様に8時間とかやったらのどが病気になってしまいます!;)
ここまでは、技術面を書きましたが、音楽って、いかに人間性が豊かで心も豊かなのかが非常に大事。更にオペラ歌手なら山あり谷ありの人生経験の豊かさもその演奏にかなり影響を与えます。
普通の人なら技術を伸ばす→生きていく中で人間性を豊かにする、だけど、りんご饅頭さんは人間性を豊かにするはその年令にしてはきっともう十分出来ているから、それは豊かにしつつ(豊かさは忘れない事)技術面を磨いていくと良いですよ!!
そして、音楽学校って行く必要はあるのでしょうか?
通信高校の音楽の先生にも今通っている声楽の先生にも「行く必要は無い」と言われました。
私は、学校でいつも孤立していたから、学校には二度と行きたくなかったので、正直安心しました。
それに、ここからは私の考えですが、やってみないとわからない事は世の中に沢山あります。
逆に決められた通りにしたからちゃんとそうなる決まりもありません。
だって、音大に行ってない者が外国で賞を取れたら、ムカつく人もいるだろうけど、それの方が凄いしかっこよくないですか?
別に賞は無くても、音楽の本質である「人を感動させる演奏」が出来てお客様がスタンディングオベーションの拍手喝采を自分が受ける事が出来たら凄く嬉しくないですか?**
それには、努力する事を絶対に止めてはいけません。
体を鍛え、楽譜を暗譜して、沢山良い音楽を聴き、本を読んだり勉強をして教養を高める。
それ以外も、努力を怠らないように。
努力の人の音楽はきっと人間性豊かな音ですし!
音楽に一番必要な事は心が豊かであり、かつ人を感動させる演奏が出来る事。
まず、この二つを育てる所から始めませんか?
大丈夫、りんご饅頭さんは個性がありそうだから音楽向いていますよ!
いつかりんご饅頭さんの歌声を聴く事を、私の将来の楽しみにしています!
焦らす、じっくり。やるべき事を見極めながら進めていって下さいね!
失礼しますm(_ _)m**
桜桃
あやころりんさん、ご回答ありがとうございます。
完全に「オペラ歌手」としてやっていくにはやはり日本国内という訳には行きませんね。
国内で舞台等の仕事をするとなると、あやころりんさんのような「歌手」となり仕事の依頼を受け、オペラ又はミュージカル等を歌う、という流れのお仕事になるんですね。
オペラオンリーで歌いたいとなると海外に出ることにはなりますね。
私の県では音楽科を置いてある大学は一校ありますのでそこを目指して頑張ります。
目指す国への留学、オペラを楽しむ国といえばイタリアやドイツですかね。
地方劇場に入り経歴と経験を積みながら主役を演じきる・・・ここまででもかなりの才能と努力が必要そうですね。
私はミュージカルもオペラも好きなので(住んでいる所が田舎なので見に行ったことはありませんが)可能であれば両方を歌うことができれば、と思っています。
大きい分類はなんとなく把握しているつもりでしたが、細かい分類なんかもあるんですね・・・知りませんでした。
2月中にご回答してくださったのに気づきませんでした!本当に申し訳ございません。
非常にわかりやすく、参考になるご回答、ありがとうございました。

こんにちは。
歌手をしています。
まず、歌いたいのはオペラなのか、ミュージカルなのか、コンサートなのか、どれもやりたいのか、また、どの国で歌いたいのか、によって進むべき道がビミョーに違います。
全て書くと長文になりますので、
文字どおり【オペラ歌手】として生きていくための、最も王道な進み方を記入します。
基本的に、日本に【オペラ歌手】はいません。
「歌手が、きょうはオペラに出ている」というのが現在のもっとも正しい表現です。
私も、オファーがあるときはオペラに出ていますが、自分をオペラ歌手とは呼びません。
本当に「オペラだけ歌って」で生きていくためには、ヨーロッパに出る必要があります。
日本では定義があいまいですが、オペラの産地であるヨーロッパだと、歌手は【オペラ歌手】【コンサート歌手】と分けて定義づけられることが多いです。
【オペラ歌手】というのは、オペラ劇場と労働契約を結んだ歌手のこと、です。
この契約の仕方はいろいろです。給料もそれに応じて違います。
主役のみをやる歌手・主役もやるが脇のときもある歌手・基本的に合唱だが脇役もやる・合唱のみ…のような感じです。
例えば、『オペラ座の怪人』で、クリスティーヌは合唱団員でしたね。しかし、ひょんな事故(主役が出演不可能になった)という現場に居合わせ、たまたまその役を歌うことができたので、そのままデビュー!になりました。そして彼女は契約形態が「合唱⇒ソリスト」と変わったのです。
こういうことは、現実にも、日々、起こりうることです。
いずれの形態でも、その劇場のオーデション(つまり就職試験)を受けて受かれば採用、です。
オーディション情報は、たいていエージェント(事務所)を通して回されますが、音楽大学や有力な声楽教師、または劇場デビュー権のあるコンクール、などもあります。
では日本からそれを目指しましょう。
日本で声楽を学ぶ
(音大・個人の別は問わない。ここは省略していきなりヨーロッパも可)
↓
目指す国に留学する
(学生籍があったほうが無難なので、音大か、語学学校)
↓
エージェントのオーディション、あるいはエージェントがスカウトに来るレベルのコンクールを受ける。合格する。
いっぺんに合格しなくても、いろいろなオーディションに顔を出して「経歴」をつける。そして書類選考には少なくとも通るよう、頑張っていく。
↓
地方劇場(各地方に大小あります)のソリスト枠をもぎとる。
就労ビザをとる。
契約年数をがんばって引き伸ばす(最近は終身雇用が減っています)
この時点で、肩書は【オペラ歌手】です。
↓
その劇場で主役級を歌いまくり、実力をつけててレパートリーを増やす。
↓
大きなエージェントに移籍し、より大都市の劇場オーディションを受ける。
または、「この役ができないか?」といったオファーを逃さず受けて見事に歌い演じ、名を広めてゲストとして呼ばれるように頑張る。これは国境を越えて行われることもある。
↓
ちょっと大きい劇場にソリストとして契約。
↓
さらに…
と、定年まで歌い続ければ、定年後は年金がもらえます。
いまは、けっこうな数の日本人がこうしてヨーロッパ各地の劇場に散らばっていますよ。
りんご饅頭さんが、私が最初に申し上げた例でいえば「どんな形態の歌手」を目指したいのか、考えてみてくださいね。
それを教えてくださったら、そのパターンを示しますので!
それから…
『オペラ座の怪人』は、いまはミュージカルとして扱われていますが、
作曲者のA.ロイド=ウェッバーが、インタビューで「私はいつもオペラを書いているつもりなんだが」と語っていたのを読みました。
歴史的に考えますと、オペラとミュージカルは、「音楽を伴った形の演劇」というところで、些細な違いしかありません。
いわゆるオペラ、いわゆるミュージカルの中にもいろいろな分類があります。
形式的な分類に照らすと、『魔笛』はオペラでなく、ジングシュピール(歌芝居)です。
また、この形式に当てはめると『オペラ座の怪人』は、オペラに分類されます。
このあたりは、専門的な話になりますし、解釈が分かれるので…別の機会に!
ご参考になれば幸いです。
はんがんさん、ご回答ありがとうございます。
やはりまず実際のオペラの部隊を見ることが肝心ですよね、ですが私の住む地域ではオペラの公演を見るのが難しいので、日程を見て東京に出向いて鑑賞しようと思います。
「オペラ座の怪人」はミュージカルなんですね、ご指摘ありがとうございます。違いをはっきり理解していませんでした。
オペラ歌手になるということは「海外に出る」事が前提になるんですかね。国内で活躍できるような方は海外でもかなりの成績を収めている方なんでしょうか?
相当に狭い門なのは仕方ないですよね、あれだけ華やかな世界ですから・・・でも、私は出来るだけその世界に近づきたいと思ってます。
才能ですか。オペラに必要な語学と言えばドイツ語、フランス語、イタリア語あたりでしょうか?英語ももちろん必要でしょうから、努力と才能が非常に重要になりますね。
音楽課程といいますと、大学の音楽科のこととは違うのでしょうか?私の県では一応音楽科の大学はあるのですが、短期大学になりますね。
独学は無理なんですか、オペラには複数の非常に難しい技術が要求されると思うので、きちんとした先生方に教えてもらう事が一番ですね。
レッスンが非常に厳しいのは仕方がない、ですかね。あれだけ素晴らしい方々達がいる世界ですからね、お金は・・・子供が考慮できる領域ではないですね。
舞台のコミュニケーションは、普通の会社の関係よりもより広い交友関係を持てるような協調性も必要なんですね、努力します。
この中では三各国もの語学習得が難しそうですね、やはり才能の部分が大きいように思えます。
しかし努力で埋められる溝もあるはずですから、精進する他ないですね。非常に丁寧なご回答、感謝します。

こんにちは。あなたがご希望のお仕事の専門ではありませんので、簡単にコメントしておきます。よかったら参考にしてください。
1.まず、実際のオペラの舞台を見てみましょう。あなたのお住まいの地域にもよりますが、近くの政令指定都市まで行けば、年に数回は必ず公演があります。最初から海外のオペラハウスの引っ越し公演なんて高いのはやめましょう。日本の団体の安い公演で十分です。たぶん、今よりももっとオペラが好きになるはずです。ちなみに、「オペラ座の怪人」はオペラではなくミュージカルです(違いを説明するのはこのサイトの趣旨ではありませんので割愛)。
2.今の日本で、曲がりなりにもオペラ歌手として生活できているのは数百名かな? 中には外国のオペラハウスで活躍する方もいますが、まだまだ日本ではオペラを楽しむ人は少ないので、それを仕事にする人も限られてしまいます。はっきり言って超狭い門です。
3.オペラ歌手は、一般人の限界をはるかに超えた能力と才能を要求されるため(例えば、語学は最低3か国語の日常会話ぐらいはできないとダメ)、やはり専門的な教育を受ける必要があります。日本国内では音楽課程を持つ芸術系の大学に事実上限られるでしょう。単に「歌声を出す」だけではオペラ歌手にはなれないので、独学という道はないと思っておいた方が楽です。
4.オペラに限らずクラシック系の声楽は、身体がある程度完成する高校生になってから本格的なレッスンを始めて、決して遅くはありません。
ただし、いったんレッスンを始めるととんでもなく厳しいです。体力も求められます。それなり以上にお金もかかります。また、オペラは一人ではできません。周囲のたくさんの方々とコミュニケーションを図ることがとても大切です。
そんなことを意識しながら、今のあなたにできること、最初にしないといけないことを、まず考えてみて、即座に実行してください。あなたにオペラ歌手にふさわしいだけの才能と努力があれば、何かしら道は開けるはずです。