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回答・コメントする(No.11898)
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海外で歴史研究家として働きたいです
[Q] アメリカの歴史の研究をしたいと思っています。
ですが親に海外の大学は反対され、どうしていいか分からないし、
そもそもそんな仕事をしている日本人の方がいるのかさえ、疑問です。
私は、五教科の中では一番英語が好きです。
というのも学びながら他国の文化について知ることが出来るからです。
私はほかの人の親に比べ、海外に興味がある両親の間で育ったので、
海外について知れるというのがとても好きです。
なのでこの仕事に興味を持ちました。
歴史→先住民の方々と移民の方々のかかわりなどに興味があります。
長文、支離滅裂な文章申し訳ないです。
ハロワのおやじさん、はんがんさん、ご回答ありがとうございます。
回答遅くなりすみません。
質問についてなのですが、分かりづらくて申し訳ありません。

こんにちは。あなたは「アメリカ合衆国(以下「アメリカ」)の先住民と移民との関わり」について関心があって、それを学びたいと希望されているのかな? その前提でコメントしておきます。
1.開高健だったか、日本の有名な小説家が「アメリカには歴史がない」という名言(迷言)を残しています。それはあながち間違いではなく、「文字」として残るアメリカの歴史は400年程度。メイフラワー号がイギリスを出発したのは確か1620年のことです。そこからわずか400年の間に世界の覇者となったのですから、ごく短い間にすさまじい変化がこの国にはあったわけです。
その中で、自らのアイデンティティ(中学生なら習っているかな?)を確立する必要があったアメリカ国民にとって、歴史とは自分たちがこの大地を征服した過程を証明するもの、という認識が長らくありました(いや、今でも残っています)。
第二次大戦後にこうした認識が変化しつつありますが、まだ定説が確立されているわけではありません。この点において、アメリカ歴史の研究はようやく2回目のスタートを切ったところ、というのが正しい認識だと私は考えます。少なくとも「何もかも調査研究済み」ではない…アメリカ人はそこまで不遜ではありません。
2.アメリカ先住民は文字の文化をほとんど持っていないため、特に白人入植初期の先住民と入植者の交流状況は、白人側の(やや偏った)視点による文字資料が従来の研究の基礎となってきました。近年、初期の交流地の発掘調査などが本格化し、より多彩な資料を基に研究ができるようになっています。
あなたがこうした分野に関心を持つなら、幾つもの研究テーマが見つかるはずです。
3.近世の移民…例えば日本からの移民…は、一次資料も豊富にあるので、比較的研究が進んでいると、従来は見なされていました。しかし実態は、先の大戦での日系移民の扱いについてアメリカ政府の見解の変化をみても明らかなように、まだ評価が定まっているわけではありません。また、ハワイ王朝がアメリカに併合される過程においての日系移民(と当時の日本政府)の立場などは、今でも十分に明らかになっているとは言えません。
私のような素人から見ても、日系移民だけでこれだけテーマがあるぐらいですから、他の地域からの移民を考慮に入れると、研究するテーマに困ることはないはずです。
4.単に過去の事象を明らかにするだけでなく、それをどう理解するかが歴史を学ぶ/研究するということなのでしょう。あなたがアメリカという空間でそれを学びたいなら、ぜひチャレンジすればいいと思います(ただし、食べていけるかどうかは全く別の話です)。道のりの一例は、他の方のコメントにありますので、私からは省略します。
5.「ウェストサイド物語」というミュージカル/映画がありますが、あなたは見たことあるかな? お話の筋は20世紀版ロミオとジュリエットなのですが、この作品の舞台構造は、アメリカの移民に関する現代史の一側面をみごとに照らしています。
この作品の世界をあなたなりに過去に掘り下げてみてください。がんばれば中学生でも300年ぐらいさかのぼれるはずです。その作業が楽しいと思えるなら、歴史を本格的に学んでも、やっぱり楽しいと思える、かもしれません。

あなたの知識の向上のため二つのことを提案します。
まず、Voice of America, American History.を読んで下さい。
http://www.manythings.org/voa/history/
何事も一歩一歩です。英語力と歴史の勉強に役立ちます。
次にマンザナーを題材にしたTBSドラマ、
「99年の愛」のDVDを鑑賞すること。
当時のことが更に良く理解できます。
日系人だけで組織され欧州戦線で活躍した「第442連隊」のことも分かります。
回答&的確なアドバイス、非常に助かりました。
ありがとうございます。
マンザナー強制収容所、調べさせて頂きました。
JICAに見学に行ったことがあったので、第二次世界大戦の時のアメリカにいた日本人の方々(日系アメリカ人)についてある程度の知識はありましたが、写真などを見て、悲惨、というよりは生きるために一生懸命な人々の姿が私には美しく感じられました。
また一つ、世界が広がった気がします。
海外での歴史研究は思っていたよりも難しそうですね、、、
もう一度、本当にできるか、ということを考えてみたいと思います。
今後もよろしくお願いします。
今回は本当にありがとうございました。

あなたの質問を読んで最初に感じたのは「それで果たして食べていけるのか」です。
余計なお世話、お金は何とかするは、と言われればそれまでですが。(笑)
冗談はさておき、あなたの道を叶える方法を考えて見ます。
今の世の中はネットで何でも調べられる時代です。
だから自分の研究のためにアメリカに何度も足を運ぶ必要はありません。
必要ならスカイプなどを利用すればインタービューは出来ます。
まずやるべきこと。
日本で同じ調査をし研究成果を書籍で発行していないか調べて下さい。
具体的に何をしたいのか、それを社会にどう生かすのか考えて下さい。
一生をかける価値があるのか考えて下さい。
日本での調査が終わったらアメリカのサイトを調べて下さい。
多分あなたのやりたいことの結果はすべて調査研究済みです。
アメリカのことはアメリカ人に直接聞くのがベストです。
その上で日本と世界にあなたの仕事が役立つのか真剣に考えて下さい。
可能性のある分野はニッチ(隙間)です。
誰も取り上げなかったこと、誰も気づかなかったことがないか。
もし本格的にこの道に進むと決めたら就職の可能性が高いのが大学の研究室でしょう。
この道一本で進みアメリカの歴史について教鞭をとることになるでしょう。
歴史を学ぶことは大変重要です。
その理由は歴史は繰り返すからです。今直面する問題の答えはほとんどの場合過去の歴史の中にあります。数千年の歴史の中でたった一つだけ何も変わらないものがあります。
それは人間です。環境が激変しても人は何も変わっていないのです。
過去があって今があります。そして今は未来に通じるのです。
英語の勉強はライティングを中心に行って下さい。これほど大事なものはありません。
全ての研究成果は英語で行うのです。それもアカデミックイングリッシュです。
専門家が読めば直ぐにどの程度の教養の持ち主なのか分かります。
あなたの夢を叶えたいのならあなたが相手にするのは歴史家や大学関係者です。
世界のどこに行っても通じる国際人としてのセンスを身につけた上で渡米して下さい。
ロサンゼルスのリトルトーキョーのそばに日系人の博物館があります。
過去の移民の歴史と第二次大戦中に敵国人として強制収容所に入れられたことなど、
貴重な資料が展示されています。
当時の事が知りたいのなら「マンザナー強制収容所」とネット検索すると状況が分かります。