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回答・コメントする(No.11928)
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医学部 人体解剖 実験 臨床研修
[Q] 医学部医学科を検討中です。
私は、アレルギーの研究医か、地域の病院の小児科医または眼科医(手術無し)になりたいなと思っています。
人体解剖が怖いので、学生時代に何体の解剖をさせていただくのか知りたいです。出来るだけ少ないことを願って…
血も苦手で体内のピンク色のヌルヌル感も苦手です。動悸がします。自分の口腔でもちょっと見づらいです…
また、5,6年生での各専門を回っての臨床研修はどういうことをするのでしょうか?
上記の私の役職なら、卒業後に人の体に執刀することはないのでしょうか?
分からないことだらけで、おかしな文面だと思いますが、多くの方の回答をいただけたら嬉しいです。

こんにちは。私は医師ではありませんが、知り合いに医師は何人かいますので、彼らから聞く範囲でコメントしておきます。後から実際の医師の方からコメントあるといいですね。
1.解剖実習は、複数の学生さん(2-4名)が共同で通常1体を実施するようです。大学によって多少違いますが、3ヶ月から半年程度かけて、ほぼ毎日遺体と向き合います。さすがに最初の1週間ぐらいはお肉を口にするのがはばかれるそうです。
私事ですが、私の父が遺言で献体を希望して、現在某大学の処置室でいわゆる「ホルマリン漬け」になっています(実際に解剖に用いられる遺体になるまでにいろんな処置をするのにびっくりしました)。献体の手続き時に担当の方にいろいろとお話を伺いましたが、医学生が「自分が医者になる」ということをもっとも実感するのが、この実習なんだそうです。
2.あなたがアレルギー研究医、もしくは小児科や眼科を志望する理由は何でしょう。血を見たくないから? だったら、ちょっと考えた方がいい。
研究医のお仕事の一定部分は、研究動物の解剖です。私の同期の女医さんは、数年前まで脳活動の研究医でしたが「どうやったらマウスが暴れずに首を切断できるか修行を重ねたわ」なんて、お酒の席であっさり言ってくれます。
小児科や眼科でふだんは手術をしない開業医はいくらでもおられます。でも、彼ら/彼女らでも、救急の患者さんは診ないといけない。どんな小さな病院でも、数年に一度は「眼に何かが刺さった」とか「子供が転倒して頭が割れた」といった患者さんがやってきます。その時「私は血が苦手なので診察できません」とあなたは言えますか? 私が眼科に通った時に、本当にそんな患者さんが担ぎ込まれてきて、小さな病院が大さわぎになったことがありますが、年配のお医者さん(と若い看護士さん)は平然と応急処置の準備をしておられました(その間私は置いてけぼりなのですが)。
医師だって人間ですから、得意も不得意もある。だけど、医師は直接的に人の命を預かる仕事ですから、義務としてこなさないといけないことがいくつかあります。まず、その心構えを持ってからチャレンジすることをお勧めします。