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回答・コメントする(No.1714)

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もっと教えて!フォーラム 質問 「環境」と「仕事」について

2007/03/13 04:00  編集部

[Q] 東京は、ついに雪が降ることなく春を迎えました。兵庫のスキー場が1ヶ月早く営業終了したり、各地で暖冬の影響がでています。また、日本だけでなく、世界各地で花粉症が本格的に広がり出しているようです。アカデミー賞でも「不都合な真実」が2部門受賞するなど、「地球温暖化」が身近な問題となってきています。



当サイトでも、村上龍氏の「環境」コラムを紹介し、また「環境」に対して積極的に取り組まれている東京電力の取材をしてきました。みなさまは、「環境」と「仕事」について、どんなお考えをお持ちですか?教えてください。

また、村上龍氏へのコラムや東京電力様の取材記事への感想等ありましたら、お寄せください。

■村上龍コラム-「環境 -- 21世紀のビックビジネス」
  >> http://www.13hw.com/feature/ps/03_01.html
■連動企画 - 東京電力の影山環境部長が語る「環境にかかわる仕事」とは?
  >> http://www.13hw.com/feature/ps/class05/05_01.html

[A.6]

環境というと「地球温暖化」がすぐに浮かびます。しかし、そこまで広く考えると身近なことに目がいかなくなってしまいます。まず、身近なことが大切だと思ったのは東京のゴミ問題でした。つい先日、町内会の「ゴミ説明会」に行って驚きました。港区なのですが、10月1日から今までのゴミ処理とは変わってしまうのです。東京に一つしかなかったゴミ処理場が世田谷区にもできるらしいのです。すると今まで不燃ゴミに出していたものが、可燃ゴミにだせるのです。しかも資源ゴミが2回に分かれだす事になります。プラスティック資源ゴミというのが増えたのです。皆さんは長靴は何ゴミだと思いますか。スーパーのビニール袋は?ラップ(サランラップ)は?まず、長靴は可燃、ビニール袋は資源、ラップは未使用は資源、汚れたものは可燃、ものすごく細かく分かれていますよ。まず足元のゴミ問題を考えることから第一歩です。東京はもう埋め立てが出来ない、また、出来る限りリサイクルをする。その説明会で手を上げて「何で自分達がやるんだ、役所が区分けすればいいだろ」と言った人が2,3人いました。70人くらいの中ですが・・・必ずこうゆう人がいるのです。一人一人がちょっと気をつければ環境に役立つのです。思わず手を上げてそのことを言ったら拍手がわきました。ただ、発言したおじさんからは睨まれましたけど。仕事をしながらでも足元のゴミ問題をきちんとやることで、環境にいいことをしていきたいと思いました。


[A.5]

皆さんの書き込みを見て難しいながらも、やっぱりそうだなと、考えない訳にはいけないんだなと感じました。
どんな仕事を選んでどんな生活、又は人生を送っていこうかと現在悩んでいる時期なのですが、やはり好きな事を仕事にしたいと考えた時に、”環境問題”や”エネルギー問題”の事が頭を過ります。
 自分のやってみたい仕事が沢山のエネルギー無しでは成り立たないということや、現在の生活でのエネルギーの消費量のことや、こうして書き込みができて皆さんと情報交換が出来る事も、みんなエネルギーあっての実現できる事、などの考えが巡りなんだかもやもやします。
 私がやってみたい仕事というのも人が作り刻んできた1つの”文化”なのだけれども、その文化を支えているのはエネルギーについての研究や環境について考えて来られた方々がいるからで、、
このままこの文化の歴史を残す者の一員としてやっていってもいいのかとか、環境について”人任せ”みたいな感じになってしまうのはいいことなのか、うーん。迷います。
 やりたい事はやっぱり一度は挑戦してみたいし、きっと私はそっちの道を選ぶことになると思うし、、だけれど”環境問題”という事を完全に忘れられる訳もなく、日々自分にできる、又は分かる範囲の貢献を(分別したり、節水したり、節電したり、シャンプーの量を減らしたり、食品を腐らせないように全て食べきる、だとかの小さいものを)して、有限の生活をやりたい放題にだけはしないように心がけていこう、などと日々考えております。


[A.4]

出遅れましたが、「化学企業に勤務する開発担当者」として、コメントさせて頂きます。

化学産業の歴史は、人類の生活を豊かにする「化学商品」をつくる歴史であったとともに、
環境問題との戦いの歴史(初期は「戦争犯罪人」(笑えないけど :down:)でしたが…)でもあります。

そして、公害が深刻になるに連れ、我々の先輩方が、他の業界の方々、大学の先生、行政と一致団結し、
青空ときれいな海を取り戻しました(正確には、「取り戻しつつある」ですね) 。

しかし、化学と環境の『争い』は、現在も続いています。

例えば、最近注目されている「ナノテクノロジー」なども、図書館の蔵書が角砂糖1個分のメモリーに収納できる
(クリントン元大統領)というベネフィットの反面、ナノ粒子の環境汚染のリスクも懸念されています。

個人的には、webがここまで進化してしまった現代、
「消費者の信頼を勝ち取れない『技術』は、世の中に受け入れられない」と思っています。

キーワードは、ベタですが、
『エコノミー』&『エコロジー』(『エロじじい』は関係ない!)だと、確信しています。

取りとめのない文章になってしまいましたが、『現代の』化学産業では、このような技術者が
日々「自問自答」しながら開発にあたっている、ということを知って頂ければ幸いです ☆ミ


[A.3]

こんにちは。意外にも(?)書き込みが少ないスレッドなので、お邪魔しておきます。

原著者がコラム冒頭で述べておられる「地球は優しくされなくても平気」という一文は、地球環境問題を考えるうえで重要な視点を与えてくれます。地球が(意識があるかどうかは別にして)その気になれば、現在の環境なんかあっという間に激変してしまいます。今は短期的な温暖化が危惧されていますが、もう少し長いスパンで見ると実は寒冷化のほうが問題という指摘もあります。寒冷化が進みだすと、私達が今放出している程度の二酸化炭素(CO2)などの温暖化物質ではとても食い止められません。地球は私達が行いうるよりもはるかに強い環境を変える力を持っています(全面核戦争はちょっと別次元ですが)。じゃあ、今のうちからどんどんCO2を放出しておけば大丈夫…というわけでは決してないところが、環境問題の難しいところでしょう。
人類は地球規模の環境を一時的に改変しうる力を持ったはじめての生物として地球上に存在しています。確かに全生物層を代表しているわけではありませんが、力を持つことによる責任を放棄することはできないと思います。地球が本来持つ自然の営みを妨げないために人類が自らの力を用いることは、さほど不自然ではないと思います。

私達が環境問題を考えるとき、それは経済問題という一面を忘れてはいけないでしょう。昨日(2007年4月6日)に採択された国連の地球環境関連の報告書では、今後許容できる地球の平均気温上昇を1990年に比べて摂氏2度にするか3度にするかで、最後まで紛糾しています。これは言い換えると、CO2排出量を今後削減すべきなのか、それともまだ増加させる余地があるか、の違いになります。いわゆる先進国の多くはCO2は削減しないとダメだと考えていますが、中進国や開発途上国の大多数は、経済発展の足かせを少なくしたいのでCO2削減には消極的です。一見すると後者の国々のエゴにも感じられます。でも、私達にはそういう国々を責める資格はあまりないでしょう。今の地球環境の危機を作り出した責任の大部分は、私達先進国がこれまで排出してきた物質が原因なのですから。
世界中の人達が今の日本人の平均的な生活を始めたら、地球環境は大きく乱れるでしょう。かといって、貧しい国々の人達に日本のような豊かな暮らしを望んではいけません、と言うこともできないでしょう。じゃあ、先進国に住む私達がもっと貧しい生活をすれば…というのが本来あるべき姿かもしれませんが、今度は私達が我慢できないでしょう。
例えば、東京23区内に住む(移動に不自由な方がいない)全ての世帯は自家用車の所有を禁止する、ぐらいのことをすれば、自然への負荷は軽減されます(というか、本当はこれぐらいしないといけない)。電気自動車や燃料電池車などならいいじゃないかとも思えますが、車製造時や車を動かすエネルギーを考慮すると、23区内ではこれでも環境負荷が大きすぎます。でも、こんな政策が実施されることはありえません。便利な社会に一度慣れてしまうと、そこから抜け出すことは誰だって嫌だからです。
でも、やっぱり地球環境のためになるようなことをしたい。そういう人々が増えてきたことは事実でしょう。それは、私達の豊かさの基準が次第に変化したからだと思います。人々が環境を豊かさとして考えるようになったから、環境がビジネスとして成立するようになったのではないでしょうか。この変化が続く限り、環境をテーマにしたビジネスは成長を続け、それに伴って仕事も増えてゆくでしょう。でも、それもまた結局は人間の利益追求の一つの姿、という現実を決して忘れてはいけないと思います…こう書くと身も蓋もありませんが、きれい事だけでは済まされないのは、環境ビジネスも他の産業とまったく同じです。地球環境を守る仕事をしたいとお考えの若い皆さんには、そうした一面も正しく受け止めたうえで、自らの理想を実現していただきたいと思います。
そしてもちろん、直接的にそういう仕事に就くことはなくても、私達一人一人が地球環境のために何ができるか考えることは、とても大切なことだと思います。


[A.2]

まず私達事務職に携わる者にとって、一番身近なのは、紙の節約ですね。主にコピーやプリンター用紙ですが..
小さなことですが、私は自分で自分用の控えをコピーする場合は、裏紙(一度コピーした用紙の裏側の白い方)を使うようにしています。コピー機(複合機も含む)機種によっては使用するトナーの性質上、紙詰まりや機械の故障の原因になることがありますので一概には言えませんが、可能な限りそうしています。
またミスコピーやコピーやプリント枚数の操作ミスによる無駄な用紙の使いすぎも、ちょっとした工夫や取り組みで減らすことは可能です。

それにしても事務所内には、不要になったコピーやプリント用紙の多いこと多いこと..
それらは、裏紙を使用したとしても、結局はまたすぐ山のようにたまり、それ自体はあまり効果がないような虚しい気分にもなります。

また昨今は、個人情報の漏洩にどの企業も過敏になり、一度コピーやプリントした用紙もシュレッダーにかけて粉々に抹殺して、姿亡き者(ただの紙くず)にしてしまうため、どれだけ紙を使ったかさえも把握できなくなっている現状もあります。

それよりなにより紙ベースにせずにペーパーレスで情報を管理することや、必要以上によけいな枚数をコピーする習慣を見直す等の根本的な解決策も現場レベルで考えなければいけないんじゃないかな..と思います。

そして何よりも無駄な残業をしないこと。

電気代(パソコン動作に関わる電気代や室内の照明等の維持費)を節約するためにも、仕事が済んだら早く帰って事務所を閉められるように、残業に頼らない仕事の進め方や職場の雰囲気作りという超難解な現場の問題点を洗いなおす←これがむずかしい!!必要性も感じます。

そんなとこから、今すぐにでも実行できる、小さな改善からとにかく始める姿勢が大切かと思われます。


[A.1]

 最先端技術の専門家でないと憚られる話題に思えますが、蛮勇を奮って一言申し上げます。

 環境問題は、昔は工場からの廃気ガスや廃液に含まれる毒性物質が問題でしたが、今日では全世界規模のエネルギーの問題になりました。それは、世界中でエネルギーの使用量が飛躍的に増大して、個々の事業所の公害放出より、遥かに巨大な問題として人類の生存を脅かすようになったからです。

 人類の生活水準を維持するためには、大量のエネルギーを消費し続ける必要があり、その副産物として、大量の二酸化炭素や、発ガン性物質、放射性廃棄物などが発生するようになりました。

 その原因は、人類が利用できるエネルギーに限界があるからです。主に石油、石炭、そして核分裂反応です。

 さらに申しますと、これらの環境を汚染するエネルギーしか利用できないのは、より高効率のエネルギーを制御する素材が開発されないからです。
 
 「環境」と「仕事」について考える時、現在の劣悪なエネルギー利用の継続を前提にしていてはいけないと思うのです。
 
 無尽蔵のエネルギーといわれている核融合は、現在の核分裂炉が大量に発生させる高エネルギー長寿命の放射性廃棄物を発生させませんし、ウランやプルトニウムという猛毒物質も利用しませんが、溶けない炉心の材料が無くて実用化できません。

 自動車や船を動かしているピストンエンジンや、ジェットエンジンのように、燃料の酸化剤に空気を利用するエンジンより、液体酸素を用いるロケットエンジンの方がはるかに効率が良く、排気ガスも無害にできますが、液体酸素とアルコールなどの燃焼材の酸化反応によって発生する高熱や、液化ガスの高圧に継続的に耐えられる軽い素材も、まだ見つかりません。

 藁や生ゴミや廃材チップをバイオテクノロジーでアルコールに変換する技術を開発し、実用化することが必要なのは申すまでもありませんが、同時に耐熱・耐圧強度が高く、加工し易い新素材の開発に努めることが必要不可欠でしょう。
 新素材や新技術の開発は、基礎研究や工業全体のレベルが高い国でなければ不可能だからです。

 当面の目標は、核融合炉の実現に向けて、日本の政府と国民全体が本気で取り組むことだと思います。世界を変革させるエネルギーの開発には、軍事的・経済的な覇権を求めない先進国の参加がどうしても必要です。
 
 仮に核融合が実現する前に新たなエネルギーが発見されたにしても、何かを目標にして開発してきた技術や知識経験は必ず他の分野にも活用できます。
 
 今の日本の工業界は目標を見失って停滞しています。そのことが工業に従事する人々の士気を大きく低下させています。
 明確な目標が与えられれば、日本の工業界はフル稼働して、驚くべき成果を続々ともたらすでしょう。
 沈滞した日本社会も再び活性化するはずです。

 地球環境の保全と改善を考えるなら、いずれ化石燃料とは決別しなくてはなりません。
 新しい燃料と、エネルギーを抽出する技術を開発するしか、エネルギー利用者が爆発的に増え続けることから生じる環境問題の根本的解決法は無いと思います。