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回答・コメントする(No.1934)
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議員秘書にッ!
[Q] こんにちは。
早速ですが質問です...
私は議員さんの秘書になりたいと考えています。
いろいろ調べたのですが、
私設秘書という職業もあるんだそうですね…。
でも私は公設秘書になりたいんです!
私設だと仕事の幅が限られてしまう気がして…。
そこで質問ですが、
公設秘書になるにはどんな経路が
あるのでしょうか?
また、何を学んでおく必要があるのでしょうか?
教えてください。

いきなり公設秘書なんてそんなに甘くないですよ
いきなりなりたいなら本当に仲良い方が選挙に出て腹心として使われるパターンか、ものすごく社会的に実力のあるところからの登用でないとまず無理ですよ。
ちなみに本当にできる人は私設秘書でフリー契約しています
それと秘書だからいろんなことができるのではなく、自分の持っている人脈をフル活動して様々な状況に対応するんです。
代議士自身はそんなに派手には動けないことも多いのです。
秘書は基本は自分で処理できる範囲でしか仕事はいたしません
みんなそれぞれ武器を作り上げ磨いております。
というわけで、公設秘書になったところでできないやつはなんもできないです。
政策を作るとしても同様です。様々な業界に確かな情報網を持っているかどうかで使えるかどうかが分かれます。
以上です。 また質問があれば答えますよ。
かずさん、ありがとうございます。
…秘書の方でいらっしゃいますよね?
失礼ですが、どうして秘書になられたのですか?
また、どのような方法でなられたのですか?
個人的な事で申し訳ありませんが教えて下さい。
はんがんさん、早速のお返事ありがとうございます。
議員秘書に限らず、仕事とはきっともともとハードなものですよね。
だからこそ、ずっと憧れている仕事に就きたいです!
お返事を読んで、漠然としていたものが
はっきり見えてきたように思います。
ありがとうございました...

こんにちは。あなたが考えているのは国会議員の秘書ですね? その前提で、単刀直入に説明します。
あなたは、見知らぬ人から突然「私の靴をおなめ!」といわれて、そのとおりすることができますか? もちろん、実際の議員秘書がこういうことを言われることはありません。でも、似たような状況に遭遇することはいくらでもあります…というか、それを率先して体験するのが、議員秘書(政務)の最大の務めです。政治という営みは、結局は人の主義主張の争いなので、他の世界以上に泥臭い一面を持っています。これは政党や議員の区別なく、みんな同じです。その泥臭さを文字通り全身で受け止めて、なおかつ高い倫理観と正義感を保ち続ける人だけが、議員秘書として政治の世界で尊敬を集めています。あなたにそれだけの覚悟があるなら、チャレンジされるといいでしょう。
議員秘書には、大きく事務と政務の二つの仕事があります。事務を執る秘書は、議員のスケジュール管理や電話応対など、基本的に企業幹部の秘書と同じ仕事をしています。ただ、もう少し雑用係の仕事が多くなるぐらいでしょうか。来客の特殊性を除けば、あまり政治に関わっているという実感は得られないかもしれません。また、この種の秘書(特に女性)は、9割以上議員の所属選挙区の縁故採用というのが実態です。
政務秘書は、議員の政治活動をサポートする仕事、といえば聞こえはいいですが、要するになんでも屋さんです。官公庁や各種団体に赴いて必要な打ち合わせをすることもあれば(ただし、ここまでたどり着くには最低任期1回分かかります)、地元の選挙区のゲートボール大会のお手伝いをすることもあります。議員本人のそばで議員の分身として働く秘書(筆頭秘書)にもなると、政治の世界ではかなりのステイタスを持っていて、政策のかなりの部分を彼らがアンダーワークして作り上げています。もっとも、ここまで上り詰めることができるのは、秘書の中のほんの一握りです。
政務を預かる秘書の多くは、自分もいつか政治家になるという(希望や夢なんてものではなく)野望の持ち主です。議員から支援を受けるには秘書としてそれなりの成果をあげる必要があるため、秘書同士の競争はとても熾烈です。もちろん、あなたが立候補しようと思っている選挙区の有権者の受けも大切ですから、議員の後援会活動などは率先して参加することになります。普通の人が思っている休日をとることは不可能です(これは議員も同じですが)。議員の選挙期間中は、3-4日徹夜というのはざらです。
私が仕事柄お付き合いしていたさる国会議員の秘書の方々は、都市対抗野球に地元企業のチームが出ると、一斉に東京ドームにやってきて、地元から来た応援団の皆さんを懸命にお世話していました。また、その議員がお手洗いに行くときはボディーガードも勤めていました(いわゆる超大物議員だったので、本物のSPもトイレに入ってきて、中にいた人たちが面食らってました)。これは少々特殊なケースですが、多かれ少なかれこういう仕事の繰り返しが、議員秘書の日常です。その空いた時間に少しずつ政策を学び、政治の本質を学び、やがて議員の目に留まれば、選挙に出るチャンスを与えられます。
何よりも体力勝負です。女性であっても容赦ないのがこの世界です。頑丈な身体と精神力を、まず養ってください。そのうえで、社会科学系の専門教育(法学・政治学・経済学など)を修めておくと、若干有利です。議員秘書になるのに、特別な資格はありません。その議員に気に入ってもらえるかどうかが、唯一の条件といえます。あなたが大学卒業後も議員秘書になることを望んでいたならば、あなたが政治に期待することをよく考えて、それに一番近い活動をしている議員事務所に問い合わせてみることをお勧めします。
なお、公設と私設は、その秘書の給与の出所を示しており、仕事に大きな違いはありません(まったくないこともないのですが、このあたりを話するとややこしすぎるので省略します)。
…これぐらいの話でびくびくしているようでは、議員秘書は絶対に務まりません。逆に、もっとすごい話はないの? ぐらいの気持ちであれば、ひょっとすると見込みがあるかもしれません。あなたがこの文章をどう感じたか、よく考えてみてください。