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回答・コメントする(No.3033)

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もっと教えて!フォーラム 質問 デベに残るか設計の勉強を始めるか。。。

2007/12/29 16:08  hanaさん[その他・女]

[Q] [color=green][/color]はじめまして。
私は現在マンションデベロッパーにて賃貸1Rマンションの用地仕入・開発の仕事をしています。
来年の4月で丸3年になります。

 大学(経営学科)卒業後すぐに現職に就き、宅建の資格取得以外は、建築やデザインの勉強の経験は特にありません。(仕事の実務の中での勉強はありますが・・・。)

今、教えて頂きたいことは・・・
1、内装設計やインテリアコーディネーターの仕事をするには、大学での建築の勉強はやはり重要なのでしょうか。

2、専門学校の夜間コース卒だと、できる仕事は限られているのでしょうか。また、収入は厳しいのでしょうか。(ちなみに2年後は27歳(女)です。。)

3、専門学校を選ぶ際の重要点は何だと思いますか。
 (私は、設計知識もちゃんと勉強できるところで実務を意識しているところで、できれば社会人が多い学校がいいかなと思っています。)

 上の事を知りたい理由は、現在転職を考えているからです。

 仕事をしている中で、プランを考えたり簡単な建築のことを調べたり勉強したりするのがとても好きだと感じています。間取りやコンセプトの違いでその物件の良し悪しもとても変わるし、そこを追及する仕事にとても魅力を感じています。

 ただ、今はデベロッパーというプロデューサーの立場であり、今後はもっと専門知識を身につけ、内装や間取り、外観を考える立場になりたいという気持ちが強くなってきました。

 コンセプトや最終決定権を持っているでデベにいるべきか、
専門家への道に一歩を踏み出すかとても迷っています。
つらつらと教えていただきたいことばかり書いてしまいすみませんが、どなたかアドバイスお願いします。。

 ほかにも、一応今はデベの営業の立場なので、なにかお答えできることがあれば、お役に立てればと思っています★ 

 

2008/01/04 11:53  hanaさん[その他・女]
[A.2]

はんがんさん

コメントありがとうございました。お礼が遅くなってしまいすみません。。
とても考えさせられるありがたいアドバイス、ありがとうございます。

私も仕事の中で、設計・施工の方々にしわ寄せが行ってしまっていること、
少なからず認識させられる日々です。
その様なしわ寄せをどうやって解決しているか知っていますか?
というご質問、私は理解できているのか正直自信はありません。

しかし、今私が知っているのは、受注側である、設計・施工者の方々は、
発注者の指示のもと、やりたくないような、法をすり抜ける様な手段(もちろん違法ではないですが!)を採ったり、発注者の無理なお願いの折衝を所管庁や下請けとしたり、解決できない場合は自分の利益を削ったりというのが、現実だということです。

これらの現実、更に法改正、地価上昇等のなかで、設計施工会社が生き残るためには
経済的持久力と蓄積された知識・ノウハウがある数少ない会社だと思います。
もちろんデべも同じだと思いますが。

私のいまの認識としては、それくらいです。受注側は、自分の思いを形にするのはとても難しく、より現実の厳しさを感じる機会が多い仕事だと思っています。
なので、沢山の設計を目指す人の中で仕事をもらうにはかなりの力が必要で、
遅いスタートの私には厳しい環境だと思っています。

でも、そちら側に転職を考えているのは、自分が本当に仕事に何を求めているかというと、仕事を自分の興味のある分野に思いっ切り取組み、努力して、認められるような事を実現させる場としていきたいと思うからです。自分の上司でも尊敬できる人はそんな人だからです。

自分の考え方は現実を認識していない、夢見がちな考え方でしょうか。。
はんがんさんのアドバイス通り、設計の方々にいろいろお話聞いてみようと思います。


[A.1]

こんにちは。直接関係する仕事に就いている訳ではありませんが、幾つかコメントしてみます。あまりきちんとした答えになっていませんが…

1.今年(07年6月)の建築基準法改正により、新築マンション物件の着工が大きく滞っていることは、あなたがご存知のとおりです。また、首都圏を中心にマンション供給が過剰(というか高額になりすぎた)ため、当面はマンションの着工が減少することが予想されています。これは、あなたが手がけている賃貸物件でも、概ね同じことが言えると思います。

2.こうした状況の下で、マンションデベロッパーには今後厳しい競争と淘汰が待ち受けていることは間違いないと思われます。一方で、建築資材の価格上昇は避けられそうになく、今後予想されるコスト上昇と販売単価(賃貸料)下落の大きな流れの中で、デベロッパーが板ばさみに会う場面が増えるのではないでしょうか。そのしわ寄せがどこに行っているかというと、実際には施工業者と流通業者です。でも、彼らは与えられた設計図を元に作業するのが仕事。結局のところ、設計者が基本コストの多くを決めていることに違いありません。
設計者は「こういうコンセプトで」という依頼者からの提案に基づいて設計をするのですが、話を伺う限りでは、やはりコストの問題にもっとも頭を悩ませるようです。これは学校で学べるものではなく、実際の業務の中で文字通り叩き込まれるものです。

3.内装やインテリアといった部分であっても、大学や専門学校での専門教育は欠かせません。それらに印象のよさはもちろん、機能性を持たせるためには、きちんとした工学的裏づけが欠かせませんから、かなり高度な数学の技能が求められています。今回の法改正によって、この流れはより顕著になっています。マンションデベロッパーとしてのあなたが設計者に求めているはずの技術的内容を、あなたが設計者としてこなすのは、あなたが思っているよりはるかに難しいはずです。

4.設計者としての勉強をあなたが今から修める事は、決して不可能ではありません。ただ、現在と180度異なる立場から仕事をすることの意味をよく考えてみることをおすすめします。
極端に言えば、デベロッパーは「この物件を坪当たり○円で建てるように」と言えば仕事になるのですが、それを受ける側がどうやって守るのか、どこまで知っているでしょうか。あなたがそれをよくご存知であれば、チャレンジする価値は大いにあると思います。仕事の両面を体験することは、あなたの社会人としてのキャリアに大いに役立つはずです。もし、あなたがそれを知らなければ、受ける側の厳しい現実にいったんショックを受けるかもしれません。
もちろんデベロッパー側にも、背負うべき重い現実がいくつもあります。だけど、それとはまったく異質な重みが設計・施工側にあることを意識してください。個人的には、あなたが設計の勉強ができるかどうかより、デベロッパーと設計者の立場の違いを乗り越えられるか否かが重要ではないか、と考えます。
たぶん懇意にされている設計者の方がおられるでしょうから、ざっくばらんに伺ってみてはいかがですか?