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回答・コメントする(No.457)

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もっと教えて!フォーラム 質問 女性警察官という仕事

2006/07/01 06:46  まこさん[高校生・女]

[Q] 私は今高校3年生で将来の夢について真剣に考えています。

昔からの夢で、私は警察官になりたいと思っていました。
今まで漠然と抱いていたこの夢は、実際になるにはとても難しいということ
を最近知りました(*>д<)
だけど私は真剣に考え、行きたい大学も学びたいことも決まり
まずは今できること…受験勉強を精一杯やろうと思っていました。

昨日初めて知ったのですが、警察官になるには身長制限があるのですか?
私は152センチしかなく、もう2年くらいほとんど伸びてません。
もし156センチ以上という身長制限があるなら、私はあきらめざるを
得ないのでしょうか??
せっかくなりたい職業も決まり、将来のことに希望がわいてきたのに…
こんな自分ではどうしようもないことであきらめるのは悔しいです。

どなたか、警察官という職業について詳しく教えて下さい。

[A.3]

これからの時代,身長制限だけで門戸を閉ざすとは思えません。採否決定のポイントは応募者の持つ人柄、潜在的能力でしょう。警察官としてふさわしい行動特性を備えているかが判断の分かれ目です。勿論、高校生や大学生が求められている全てをすでに身につけているとは思えません。だから面接官は一連の選考過程でそれを見極めるのです。応募書類の記載内容、丁寧な書き方(字の上手い下手ではない)一生懸命に書いている姿勢。プロの選考委員や面接官はそれを一発で見抜きます。だから今からその為の準備をすれば良いのです。万が一”身長”だけの理由で応募できなかった場合は現実を直視し、他の関連業務の事を調べる事を提案します。まず、原点に立ち返り、何故、警察官に憧れたのか、夢を持ったのか、その答えは君の環境のなかにあります。よーく思い出してください。子供の頃に遡って。きっと良い思い出があるはずです。きっかけがあるはずです。その中から他の関連職種を目指す道が見つかるかもしれません。人の安全を守る、暮らしを守る、国を守るなど1つ1つキーワード検索を心のなかでしていけば新たな方向が見つかると思います。夢は絶対にあきらめてはいけません。自分の人生は、自分で責任をもつしかないのです。信念を貫く強い志をもち続けることが大切です。そのパワーが結集すれば既成の応募基準や社会のルールを変える源になるのです。がんばって頂きたいと思います。


[A.2]

 木下藤吉郎さんが言っている区分に漏れがあります。国家採用(警察庁)の中には二種試験合格者の枠もあります。(今は上級・中級と言う区分でなく一種・二種と言う区部になりました。(20年位前から)その際上級職甲が一種になり上級職乙と中級職が二種になりました)
 二種採用のものは準キャリアと呼ばれ、巡査部長からスタートします。(キャリアは警部補から)採用されて3年で警部補に昇進します。(内1年間は警察大学校での初任者研修、次の1年間は警視庁の勤務で交番勤務もあります(半年くらい)。最後の1年は他の県警での内勤です)その後2年毎に県警を異動してゆきます。警部補4年で警部に昇進します。警部6年(7年だったかも)で警視に昇進します。その後の昇進は本人の努力しだいです。
 彼らはそれぞれ専門を決めてその中で異動します。交通・通信・刑事・地域・生活安全等です。役割は現場の指揮官と言うところでしょうか、戦略を考えるキャリア組対して戦術を考えてノンキャリア組と一緒に実行するのが準キャリア組です。だから所轄署の署長クラス・県警本部の課長級の警視までは昇進できるのです。
 採用枠は多くありません。30代後半で警視ですから昇進は早い訳ですこの道を選ぶかどうかは判断が難しい所ですが選択肢の中に入れてください。(あまり知られていない話だと思いましたが)


[A.1]

 警視庁のホームページによると、
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/saiyou/keisatsu/keisatu.htm
女性警察官の身長要件は、「おおむね」154センチメートル以上とされていますが、まこさんが受験される頃には緩和されているかもしれません。
 警察官には国家採用と地方採用の二つの身分があります。
 国家採用(以下キャリアと略します)とは、国家公務員上級職採用試験に合格し、警察官僚を希望した場合で、指揮官としてもっぱら警察官の監督が仕事になり、直接市民と接することはまずありません。
 これに対し、地方自治体で採用される警察官(以下ノン・キャリアと略します)は、直接市民生活に関わります。
 大病院にたとえますと、院長がキャリアに当たります。直接患者さんの診察はしません。まず病院がつぶれないようにすることが一番の仕事です。その上で、医療スタッフが働きやすい環境を整備し、患者さんがより良い医療を受けられるように努力します。
 お医者さんがノン・キャリアに当たります。直接患者さんを診察し、病気を治療します。患者さんが回復されたときの喜びは大きいですが、現代の医学で治療不可能の患者さんと向き合う辛さ、努力の甲斐なく亡くなられたときの悲しみも、自分一人で受け止めなくてはなりません。
 役割は違いますが、どちらもとても重要なお仕事です。まこさんはどちらがご自分にとって適職と思われますか。まわりの人達や、適正検査などもご参考になさってまずどちらの道に進まれるかお決めになることが必要だと思います。
 まこさんは行きたい大学も学びたいこともお決めになったとのことですが、国家公務員上級職採用試験に合格するためには、法学部が圧倒的に有利です。官僚にとって最も重要な仕事の道具は法律です。私達が親しみを込めて呼ぶ「おまわりさん」も、正式には「司法巡査」など、司法職員であることが明確にされているように、全ての警察官が採用後も法律を不断に勉強しつづけなければなりません。
 いま国際的な規模で組織犯罪が力を増し、国民生活が脅かされています。立派な警察官になって私達の暮らしを守ってください。