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もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.5634)

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もっと教えて!フォーラム 質問 NPOを立ち上げるには?

[Q] はじめまして

僕はホームレスの人たちを手助けするNPOを作りたいです。

どうやったらNPOを作ることができますか

また、どのように経験を積んでいけばいいですか?

教えてください。

[A.4]

ちょびさん、こんにちは。
若いときから社会の問題に関心を持つということは、とても素晴らしいことです。
今の心をずっと持ち続けてくださいね。

NPOの設立方法については、他の方から詳しい説明がありますので、私は別の角度から参考になる1つの例を紹介します。10年程前に、カナダの小学生(当時12歳の少年)が立ち上げたフリー・ザ・チルドレンというNPOのことです。

フリー・ザ・チルドレン(Free The Children)は1995年、当時12歳だったクレイグ・キールバーガーという少年によって設立された国際協力団体です。
フリー・ザ・チルドレンのフリー(Free)という英語は、「解放する、自由にする」という意味で、団体の名前は「子どもを解放する、子どもを自由にする」という意味です。
何から子どもを解放するのか?それは、次の二つから子どもを解放することを目的にしています。
1.貧困や児童労働から子どもを解放する。
2.子どもには社会や世界を変える力がない、という考えから子どもを解放する。

クレイグ少年は、たまたま目にした新聞記事に強い衝撃を受けて行動を開始しました。
その新聞記事は、アジアに住む自分と同い年の子どもが奴隷のように働かされ殺されたという内容のものでした。自分はなに不自由なく勉強し遊んでいるのに・・・。
児童労働という事実に強いショックを受けたのです。
彼は、クラスの仲良しを数名誘って、より詳しい情報を集め、ガレージセールなどで活動資金を集め、バングラディッシュやインドなど数カ国を訪問して児童労働の実態を調べるなどして児童労働の事実を自分の周りの人たちに知ってもらうための活動を続けました。やがて、その活動は全カナダに知られるようになり、大学での講義、テレビ出演、カナダ首相への面会なども行っていく中で、企業や経済界にも多くの協力者が現れ、非常に大きな活動となって行きました。今では、全世界に支部が出来、国際的な団体となっています。日本では、1999年よりフリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)として日本での活動がスタートしています。子どもと大人が一緒になって、児童労働撲滅の活動を行なっています。

ちょびさん、もし興味を持たれたら次のホームページをご覧ください。詳しい説明があります。
http://www.ftcj.com/about/history_craig.html


[A.3]

ちょびさん

良く言った!でも今はその気持ちで十分です。
まず自分のことを優先してください。
良く遊び・良く学ぶのです。

すでにホームレスを助けるNPOはあります。
又、東京都には積極的にホームレスを支援する自治体もあります。
これ以上その街のことはお話できません。全国から集まれば
その自治体の財政を圧迫するからです。

君が社会人になるころには、全国各地に同様のNPOが立ち上がり、
そして、全国ネットワークが確立していると思います。
ちなみにハローワークにもホームレス支援担当者がいます。

でも、せっかくの質問ですから将来の参考に、NPOの立ち上げ方を
説明します。

結論から言えば内閣府のホームページを訪問すれば
そのノウハウ全てが記載されています。また、提出書類のサンプルも
あります。そして書類は自分ですべて作成できます。

まず、NPO立ち上げの趣旨に賛同する仲間が10名以上必要です。
そして申請書類提出の際にはこの人たちの住民票が必要です。
東京都の場合はNPO担当窓口に相談予約し(約一ヵ月後)、
書類を持参して内容の確認を行ってもらいます。
その一週間後を目途に正式に認証申請書類を窓口に提出します。
その後約4ヶ月間待てば、書類と趣旨に問題なければ認証がおります。

二週間以内に法務局に法人登記し、登記簿の写しを東京都と管轄の税務署に
提出するのです。これで晴れて特定非営利活動法人(NPO法人)として活動
出来るのです。

将来君が高校生や大学生になったら、自分の身の回りの地域の活動、
(沢山ありますよ)ボランティア活動を始めることを提案します。
人に奉仕する経験を積み重ねるのです。

でも、君には未だまだ先の話です。
この回答の意味も何もわからなくても良いですよ。

さて、何故こんな詳しいのかと疑問に思ったでしょう?
そうなんです。上記の手続きを踏み、おじさんは”キャリア教育支援”を実践する
NPO法人設立許可通知を東京都から今月始めに受け取ったのです。

早速、市内の大学で就職活動支援セミナーを企画しました。(現在許可待ち)
何事も経験すると面白いですよ。

”好奇心”はいつまでも持ち続けてください。


[A.2]

丁寧に回答してくださりありがとうございます。
人と一緒になって取り組むことが大切だと分かりました。
これからいろんな事に挑戦して、NPOを作って、社会のために働けるようになりたいです。ありがとうございました!!


[A.1]

こんにちは。社会に何か役立ちたいと思うあなたの気持ちは、とてもすばらしいことだと思います。ぜひそれを大切にしてください。

ところで、ご質問の答えですが、あなたが小学何年生かよくわからないので、とりあえず6年生であれば習っているだろうと私が思うことがらだけでお話ししてみます。本当はちょっとちがうし、ずっと難しいのですが、とりあえずふんいきをつかんでください。分からないところがあれば、保護者の方に聞いてみましょう。かなり長いですが、がんばって読んでみてください。

NPO法人とは、ふつうの会社ではなかなか仕事としてやりにくいこと(ふつうの会社はお金をもうけて社会を豊かにすることが目的です)をするために、特別な資格をもらった団体のことです。例えば、あなたが気になっているホームレスの人を助けたり、自然を守ったり、さまざまな活動をする団体があります。
NPO法人という仕組みを定めた「特定非営利活動促進法(とくていひえいりかつどうそくしんほう)」という国の定め(法律)があります。「お金もうけを目的にしない、特別な活動を国としておうえんするための法律」ぐらいの意味です。この法律には、NPO法人とはどういうことをする団体か、どんなことをしてはいけないか、そしてどうやって作るかといったことが決められています。

ではどうやって作るかですが、実はいろいろな条件があって、今のあなたで分かることだけで説明するのは、とても難しいのです。ごくおおざっぱに言うと
●団体の目的が、NPO法人としてふさわしいこと(お金もうけをしない、宗教や政治に関係する活動をしない、悪い人たちと手を組まない、などなど)。
●いっしょに団体を作る人(「社員」とよびます)が10名以上いて、そのうち最低4名が役員になること。役員は団体を代表する人のことですが、だれがなるかについては、細かい決まりがあります。
●上の二つを満たすなら、団体の目的・役員・団体を動かすための仕組み=正しくは「定款(ていかん)」といって、あなたの学校の校則のようなものです=などを書いた書類を、国の役所に出して、「OK」をもらうこと。
といったことが必要です。
NPO法人を作ったあとも、毎年の活動計画を出したり、お金の管理(お金もうけをしないといっても、団体の活動には当然お金はかかります)をきちんとしたり、など、さまざまな仕事をする必要があります。
NPO法人を作る人に「何才以上」という制限はたぶんないので、言葉の上では小学生のあなたでも作れる可能性はあります。が、作ってもそれを動かすだけの能力が小学生のあなたにはまだないので、国は「OK」を出してくれないと思います。実際の仕事は私たち大人が全部肩代わりすればいいじゃないか、という考え方もあるし、実際そうした「子どもが作ったNPO法人」というのがあるかもしれませんが、たぶんそれはあなたがやりたいと思っているものとはちがうでしょう。
あなたがNPO法人を作りたいと思うなら、社会の仕組みをよく勉強して、団体を動かすための能力を身につけることが求められます。もっと大切なのは、いろんな人といっしょに何かをするために必要なことを身につけることです。勉強も少しはやってほしいのですが、友だちとどんどん遊んで、ときにはケンカしたり、ちょっぴり悪いことをしてむちゃくちゃ怒られたり、楽しいことをしてみんなで大笑いしたり、そういうことをたくさんやってほしいと思います。
あなたの近くに、ホームレスの人を手助けすることに限らず、なにかボランティア活動をしている人たちがいれば、保護者の方とよく話し合ってOKをもらえたら、参加してみるといいでしょう。こうした活動は、じっさいにやってみると理想とは大ちがいだったりするのですが、そういうことも含めて、「人がいっしょになって何かをするというのはこういうことなのか」ということを感じることは、もし将来あなたがNPO法人を作る時に、とても役に立つでしょう。