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回答・コメントする(No.5989)
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音響の仕事について教えて下さい。
[Q] 私は以前、吹奏楽部として演奏会に出ました。
そこで多くのステージスタッフの方にお世話になりました。
私もあのようなステージスタッフになりたいと思いました。
私はステージスタッフの中でも音響関係の仕事に就きたいと思っています。
そして、ステージだけではなく
さまざまなアーティストの方たちのコンサートを支えていきたいとも思っています。
しかし私は女なので男の人と比べて体力がありません。
女の人でも活躍できるような音響関係の仕事を教えて下さい。
お願いします。
あと、高校の文理選択はどちらを選べばよいのでしょうか?
私の学校の文理選択は六月なので、宜しくお願いします!

元音楽関係の物です。
カラオケ制作、作曲、そしてライブPA(所謂音響)もやってました。
え~とてもお答えしづらいのですが、これも一つの現実として捕らえて下さい。
まず、音響業界に女性が少ないのは事実、けど皆無では有りません。
女性特有の「と有る事」を、いろいろな努力と工夫でがんばってクリアしている人もいます。
なので、「女性は音響関係に向かない」とは考えないで下さい。
その前提でお話をさせて頂きます。長いのでご注意を。
音響関係とは、音を出せる環境と、それをお客さんに届ける環境を準備する仕事です。
楽器や機材は重たいので、体力があるに越した事はないですが、そこは手伝ってくれる男性スタッフも多いので大丈夫。
むしろ必要なのは「スタミナ」でしょうね。ライブスタッフであれば、長時間ステージ袖で立ちっぱなし、移動は基本「ダッシュ」です。
自信がなければ体力と共にスタミナ作りもお願いします。
さて、音響関係の仕事には以下の様な物があり、経験によってステップアップしていきます。
1)ローディー
楽器や機材運び。
2)裁き
コードが邪魔にならないようテープ止めしたりまとめたり
3)つなぎ
コード類を機材や楽器につなぎます。
専門知識が必要なので、先輩から教わります。
4)マイキング
マイクのセッティングです。マイクはボーカルだけではありません。
アナログ楽器(アンプラグドと言います)はもちろん、
エレキギターやベースのアンプの前にも立てます。
このときの位置や角度によって、お客さんに届く音が多少代わります。
特に、ドラムやピアノはそれだけで一つ仕事となるぐらいの
経験と勘、そしてセンスが必要です
5)ミキシング
たくさんの楽器をまとめ、調整した上でホールスピーカに回します。
ライブなどで観客席の後方や真ん中辺りにミキサーブースを立てて、
そこで仕事をします。レコーディングでも同じ。
年齢と経験と共にステップアップしていくわけですが、この4番以降が実はネックなんです。
人の感覚というのはとても曖昧です。特に耳はその代表格で、そのときのテンションや感情、そして「体調」によって音の受け取り方というのは変わる物なのです。普段聴いている音楽にはそこまで差はないと想うのですが、そこは、誰がどんな状態で聴いても、差が出にくい要に整えてあるからです。
もう一つ、音はとても繊細な物です。ライブハウスやホールの形状、壁の材質、スピーカーの質、温度、湿度、人の盛り上がり・・・
そう言った物をリアルタイムで肌で感じ、即座に調整する事がミキシングなのです。とても繊細で微調整が必要な作業です。
人は年齢と共に体力が落ちていく物なので、ステップアップできあければその仕事を続けていくのはとても難しいのです。そこは男女とも同じ。
では、なぜ女性が少ないかというと・・・女性には「生理」が有るからです。
改めて断っておきますが、僕は女性差別をする気はありませんし、女性が音響関係に不利だという気持ちもありません。
ですが、生理によって体調を崩さないまでも、普段との感覚に差が出てしまう事はどうしても不利になってしまいます。
これも又、女性が少ない原因の一つなのです。
ですが、僕の知り合いに現役でミキサーとして活躍されている女性が居ます。
その方はとても「生理が重い」そうです。
でも、どうしてもこの仕事が好きなので、体調や気分に左右されない耳を手に入れるために、ヨガや写経など、直接関係なさそうでも「集中力を高める効果が有る事」は何でもやっているそうです。
彼女の整えた音はとてもすばらしい物です。
自分の努力と創意工夫で、壁を乗り越える事は可能だと想います。
まずはチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

こんにちは。そう言われれば、確かにステージの音響スタッフに女性の方は少ないですね。私個人の数少ない経験でもそうだし、パンフレットのスタッフ名簿を幾つか眺めてみても、女性と分かる名前はあまりありません。
あくまで門外漢の想像ですが、基本的に音響関連のお仕事はどれも体力勝負だから、女性の数が少ないのでしょう。客席の後ろで制御卓を操る人なんかは違う、と言いたいところですが、この人だって本番前にあのバカでかい機器を(たいてい)自分でセッティングしているのです。確かにマイクは軽いですが、あの背後にどれだけの機器やケーブルが存在するか、あなたは想像できますか?
一口に音響スタッフと言っても、実際には数多くの仕事に細分化されますが、この仕事の基本的な能力として、自分の仕事に必要な機材は自分でセッティングできる事は欠かせません。あの鬼のように重いPAや何十メートルあるか見当もつかないケーブル(これがまた重い!)を扱うことをいとわない事が、まず求められるはずです。そこでは「体力がないから」なんて甘えは通用しません。
例えば、実力あるバンドの女性ボーカルは、皆さんそこらの男性よりはるかに身体を鍛えていますよ。「私女の子で体力がないから、演奏はちょっと…」なんてメンバーは、みんなお断りでしょう。スタッフでも同じ事だと思います。
別に男より力持ちになれ、という事ではありません。自分のベストを尽くして、やるべき職務を誠意を持ってやり遂げる姿勢が重要です。あなたがそうしていれば、必要な時に他のスタッフから手助けをしてもらえるはずです。
もっとも、ステージではなく、スタジオの音響スタッフ/録音された素材をさらに編集するスタッフの場合は、多少事情が異なるかもしれません。ただ、私はスタジオ関連はほとんど知識がないので、お答えする事はできません。
なお、音響のお仕事は、基本的にバリバリの技術職です。音そのものに関する知識はもちろん、電気を扱うのでそれに関する知識も欠かせません。最近ではコンピュータを用いた制御技術も格段の進歩を見せており、それを習得する事も必要でしょう。こうした事もふまえて、学校の進路指導の先生に進学コースを相談する事をお勧めします。