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回答・コメントする(No.7316)
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投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。 -
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編集者とライターの違いって何ですか?
[Q] 私は芸能人や著名人の方達にインタビューするお仕事がしたいのですが
それは編集者ですか?もしくはライターでしょうか?
またその他の職業ですか?
なり方も教えていただけたらうれしいです!
まこさん 回答していただきありがとうございました。
よく分かりました。いろいろなことに興味を持って視野を広げて
頑張りたいと思います。ありがとうございました。

ライターと編集者の「なり方」についての続きです。
●ライター
「ライター」の肩書の入った名刺を用意し、雑誌の編集部を訪ねて自己紹介し、
仕事をもらえればもうライターになったことになります。
未経験だと採用されないことが多いですが、未経験でもOKの編集部もあります。
私の場合は、「編集プロダクション」に所属し、そこから編集部に紹介してもらい、
ライターになりました。
編集者から独立してライターになるというのもよくあるコースです。
また、雑誌によっては、その出版社の社員が記事を書くこともあります。
いわゆる「記者」というやつです。
ただ、一般的にはライターというのは「フリー」ライターを指すので、
「記者」のことは「ライター」とは呼ばないかもしれませんね。
●編集者
フリーの編集者も少なくないですが、
ライターと違っていきなりフリーから始める編集者はあまりいません。
まずは、出版社や編集プロダクションの編集者からはじめることになります。
その場合、出版社や編集プロダクションの入社試験を受け、その会社の社員になります。
編集者になるための資格や専門知識などは特にありません。
ただし、大手出版社はいわゆる人気企業で、競争もはげしいので、
どうしてもそれなりの大学を出ている人が多くなります。

こんにちは、yuuさん。
私は以前、雑誌でライターをしており、インタビュー記事も手掛けました。
その経験から回答します。
まず、「私は芸能人や著名人の方達にインタビューするお仕事」ということですが、
それは編集者でもなく、ライターでもなく、ただの「ミーハー」だと思います。
ただ、これではおそらくyuuさんが望む回答ではないと思いますので、
ご質問の表題の意図をくんで、
「インタビュー記事における編集者とライターの違い」について回答しますね。
基本的に雑誌における編集者とライターの役割分担は、
雑誌にもよりますし、編集者やライターにもよります。
編集者がライターを使わず自分で文章を全部書いてもいいし、
ライターが企画を立て、進行も自分で行ない、完パケで入稿する場合もあります。
初めての仕事、初めての相手の場合には、役割分担をしっかり決めなければなりません。
具体的に「編集者がこの仕事、ライターがこの仕事」と説明するのは難しいので、
記事ができるまでの仕事の流れを説明します。
私はこういう流れで仕事をすることが多かったのですが、
あくまで一例だと思ってください。
1.企画立案
まずは、記事の企画を立てます。
インタビューなら、どんな意図で、どんな人に、どんな話を聞くのかが重要です。
毎回ページが確約されている、インタビューコーナーであれば別ですが、
必ずしもインタビュー記事にするとは限りません。
インタビュー記事にする必要があってはじめてインタビュー記事になります。
企画の立案は、ライターから提案することもあれば、編集者が立案することもあります。
インタビューされる側が、企画を持ちかけてくることもあります。
最終的な決定権は編集者にあります。
2.インタビューの手配
インタビュー記事にすることになったら、インタビューの手配をします。
インタビューされる人に連絡してその承諾を取ったり、
時間を決めて場所の手配を行ないます。
ほとんどの場合、この手配をするのは編集者です。
ただし、ライターが業界に太いパイプを持つ場合、ライターが行なう場合もあります。
また、インタビューで聞く質問内容は、あらかじめ用意します。
ライターが叩き台を作り、編集者が手を入れ、インタビューを受ける側に送る、
というパターンが多かったです(私の場合は)。
3.インタビュー
当日のインタビューは、編集者とライター、そしてカメラマンの3人で行くことが
ほとんどでした。
録音機材も、ライターと編集者とそれぞれで用意していました
(録れていなかったときの保険という意味もあります)。
インタビューの進行を行ない、聞き手となるのはライターです。
ただ、編集者も黙っているわけではなく、一緒に話に加わります。
4.ライティング
インタビューが終わったらその内容を文章にします。
まずはインタビューの録音を、一字一句そのままに文章にする「テープ起こし」の
作業をするライターが多いです。
この作業のみを専門でやる「テープライター」なる職業もあるようですが、
私は自分自身でテープ起こしをしていました。
テープ起こしをした段階では、文章量は膨大で、
そのまま読んでもわかりにくい部分があります。
そこであまり面白くない部分を削ったり、文章をまとめていきます。
この一連の作業は、ライターが行ないます。
ライターの腕の一番の見せ所と言ってもよいでしょう。
5.後はまとめて後工程
誌面に、どこに文章が入り、どこに写真が入り、さらにどこにどんな見出しが入るか、
「デザインラフ」というのを切っていきます。
この「デザインラフ」は、編集者が切る場合もあれば、ライターが切る場合もあります。
私の場合は、私(ライター)が切ることのほうが多かったです。
この「デザインラフ」の指定を参考に、グラフィックデザイナーが、
DTPで版下データを作ることになります。
文章のテキストデータや、写真などのデータ、デザインラフなどを、
グラフィックデザイナーに受け渡しをしていくのは、編集者の仕事です
この工程のポイントポイントで、編集者のチェックが入り、
場合によってはリテイク(やりなおし)になります。
また、入稿前にカンプで校正をしたり、入稿した後に校正をします。
インタビューされる側がこの段階でチェックをしたりします。
まあ、このあたりは、あまりインタビュー記事に限りませんね。
ライターと編集者の、それぞれの仕事の役割分担はなんとなく伝わったでしょうか?
要は、ライターと編集者の共同作業ということです。
長くなったので、なり方については、続きます。