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回答・コメントする(No.7372)
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医師の器量
[Q] 初めまして、高校三年生のやつはしと申します。
私には医師になりたい理由があって、それは譲りたくないと思います。
ですが私の人格や人間としての器量はあまり医師に向いているものではないと感じています。
リーダーになる気質ではありません。
しかしじゃあ別の職業を探せばいいじゃんと言われても、前述の譲れない部分がどうしても引っかかる為医師を諦める事が出来ません。
今年の春からずっと堂々巡りに陥っています。
私はもう高校三年生です。この類の決断はもう少し早くにしておくべきだったと思います。でもどうしても踏み切ることができません。何かアドバイスをお願いします。
やつはしさん、こんにちは。
医師には患者さんを治療する臨床医のほかに研究医という仕事もあります。医師になることが譲りたくない目標なら、医学部進学を目指すのがいいでしょう。
もし臨床医になりたいというのなら、一番やつはしさんのことをよく知っている親友に医師になってもいいかどうか聞いてみてはいかがでしょうか。一番の親友なら間違いなく的確に判断してくれます。少なくともネットに質問するよりもずっといいはずです。
質問のタイトルを”面白い”と感じ読んでみました。
器量とは、
①その地位・役目にふさわしい才能・人柄
②才能・力量のすぐれていること
③顔立ち
のことです。
村上龍さんが編集長のJMM(Japan Mail Media)医療特集
”絶望の中の希望”現場からの医療改革リポートを紹介します。
医師の器量はこのリポートの中にあります。2008年3月の第一回のリポート
から精読してください。
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/title22_1.html
さて、ここからが本題です。
やりたい事とできる事は違います。
向いていないと感じているのなら、その気持ちは尊重すべきではないでしょうか。
人の命を預かる仕事です。そして誰にでも出来る仕事でもありません。
その責任と使命を良く考え前に進むかどうか真剣に考えてください。
もしかしたら貴方はリーダーシップのことを、
他者を引っ張る力、自分を先頭にして”皆、私についてらっしゃい、私の言うとおり
にしていれば大丈夫だから”などと考えていませんか。
真のリーダーシップとは、将来のリーダーを育てる力のことです。
謙虚に他者の意見に耳を傾ける力のことです。つまり傾聴力が身についた人の
ことを言います。ここを良く鍛えることを提案します。
時代も人も変わります。貴方は今、心身とも日々成長しています。
だから今この瞬間で判断せず自分の今後の成長を考えて職業選択することを
提案します。
自分をもっと大事にして、前向きにそして肯定的に物事を考えると良いですね。
今後は物事を観る、観察眼だけではなく、物事を良く考える、洞察力を身につけると
良いでしょう。社会って面白いよ。色々、様々な環境で育った貴方の知らない
世界を知っている人たちが沢山いるのだから。
沢山の人たちと交流し、貴方の成長につなげてください。
やつはしさんへ
医師の適性に、とのようなことが必要かは、他の方が答えてくださると思いますので、別の角度からお答えします。
あなたが「夢をあきらめる」のは、本当に「人格や器量のせい」ですか?
もし、そうだったら「夢をあきらめる」必要は、「全くない」と思います。
なぜかというと、人格や器量は、今の段階で完成されているわけではなく、これからのあなたとあなたを取り巻く社会の関わりによって、大きく変わるからです。
絶対、成長しますから。
もし他の理由、例えば、入試のための偏差値が足りないとか、経済的に厳しいとか、ご家族の強い反対がある…とかだったら、考え直す必要はあるかもしれません。
そこの所を混同しないで、「あきらめようと思っている本当の理由」について、もう一度考えてみられたらいかがでしょうか?
「人生は、選択の連続である」という言葉があります。
「うまく選択できること」は、医師にとって一番大切な器量の一つかもしれません。