HOME > もっと教えて!フォーラム > 自分の感性を追求「ゲーム・アート・デザイン」の仕事 > 回答・コメントする(No.7377)
もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.7377)
-
いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
-
回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。 -
白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。
こんにちは、杏ちゃん。
> そういうデザイナーになるにはどんな学校に入る人が多いですか??
この質問についてですが、
私自身は、グラフィックデザイナーではないので(ゲームデザイナーです)、
回答するには適していないと思います。
グラフィックデザイナーさんとは何人もお付き合いがあるのですが、
「どういった学校で学んだのか?」という話はあまりしません
(印象としては、美術系の大学や、現場で学んだと聞くことが多いのです)。
ですので、「グラフィックデザイナーになるための進路」について、
改めてこのフォーラムで質問するのがよいと思います。
その際、「カードの」グラフィックデザイナーにこだわる必要はありません。
「平面の印刷物の」グラフィックデザイナーなら、
学ぶ場所はおそらく同じになると思います。
ただ、杏ちゃんがどんなグラフィックデザイナーになりたいのか、
具体的にどんな物をデザインしたいのか(例えばラブ&ベリーのカードとか)を
一緒に書き添えると、回答するグラフィックデザイナーの方が、
回答しやすいと思います。
カードのグラフィックデザイナーについての回答の続きです。
●グラフィックデザイナーの仕事3「その他印刷物を作る」
カードの仕事をしているグラフィックデザイナーは、カード以外の、
周辺の印刷物のグラフィックデザインも頼まれることが多いです。
たとえば、ゲームの説明書や、ゲーム機の周りにある説明の紙(インスト)など。
「ラブ&ベリー」はゲーム機からしかカードを買えませんが、
パックでカードを買える商品ならパックのパッケージデザインなども行ないます。
公式ホームページのデザインは、別のWebデザイナーがやることのほうが多いです。
●グラフィックデザイナーがやらない仕事
注意してほしいことがひとつあります。
カードにはイラストが入っていますが、このイラストを描くのはたいていの場合、
グラフィックデザイナーの仕事ではありません。
「ラブ&ベリー」のカードなら、ドレスやヘアメイク、ブーツやアクセサリーの
イラストが載っていますが、このイラストは、
「カードのグラフィックデザイナー」ではなく、
「ゲーム機のゲームグラフィックデザイナー」が3Dのモデルから用意しています。
遊戯王やポケモンカードにもイラストが載っていますが、
このイラストはグラフィックデザイナーではなく、イラストレーターが描いています。
グラフィックデザイナーはカードのイラストを書くわけではありません。
ただし、場合によっては(そしてグラフィックデザイナーが有能な場合は)、
背景のないイラストに、背景をつけたりすることもあります。
また、イラストに迫力が出るように、いろんな効果をつけてくれる人もいます。
●グラフィックデザイナーの所属
私が知る範囲だと、カードのグラフィックデザイナーは、玩具メーカーの社員ではなく、
外注のデザイン会社の人だったり、フリーランス(独立)であることがほとんどです。
カードの1つのシリーズの開発には、3~4か月かかりますが、
グラフィックデザイナーのカードの入稿データを作る時間は、
1か月とか半月くらいしかありません。
残りの時間はヒマになりますが、その時間には、別のグラフィックデザインの
仕事をやっているようです(カードやおもちゃ以外の仕事のこともあります)。
「ラブ&ベリー」の場合、グラフィックデザイナーがセガさんの社員なのか、
外注なのかはちょっとわかりません。社員の可能性も高いと思います。
カードのグラフィックデザインの仕事をざっと説明しましたが、わかったでしょうか?
杏ちゃんの想像していたのと、違っていたかもしれません。
「カード」というのは、玩具業界ではしっかりしたジャンルの1つです。
ただ、「カード専門」を名乗っているグラフィックデザイナーはあまりいません。
たいていは、カードに限らず、いろんな印刷物のグラフィックデザインをやっています。
また何か疑問点があれば質問してください。
こんにちは、杏ちゃん。
カードは私の専門分野ですので、ちょっと細か目に説明していきます。
専門的になりすぎてわかりにくなったらごめんなさい。
「ラブ&ベリー」はセガさんの商品で、
これは「トレーディングカードアーケイドゲーム」というジャンルの遊びです。
私はセガさんのことはよく知らないのですが、おそらくどの会社でも同じような
作り方をしていると思います。
その前提で説明しますね。
ゲームセンターとかにある機械(筐体)で遊ぶカードゲームを、
「トレーディングカードアーケイドゲーム」(長いっ!)と呼びますが、
実は、トレーディングカードアーケイドゲームのカードも、
遊戯王やポケモンカードのような普通のカードゲームも、
カード自体の作り方はほとんどかわりがありません
(中には、カードにICチップを埋め込んだカードを使うトレーディングカード
アーケイドゲームもありますが、これはちょっと違います)。
ですので、「ラブ&ベリー」のようなカードのグラフィックデザインも、
遊戯王やデュエルマスターズのようなカードのグラフィックデザインも、
基本的にはまったく同じです。
●グラフィックデザイナーの仕事1「フォーマット作り」
同じカードゲームのカードを何枚か並べてみるとわかるのですが、
カードの見た目(デザイン)に共通の部分があります。
枠の形とか、カード名が書かれている場所、文字の書体、
いろんなマークなどです。
こういった共通部分を「フォーマット」とか「フレーム」と言っています。
カードのグラフィックデザインで最初にやるのが、フォーマット作りです。
フォーマットは、カードの「顔」にあたる部分でとても重要です。
一度決めたら、基本的にはずっとそのフォーマットを使うことになります
(「ラブ&ベリー」は、各弾ごとにフォーマットが変わる珍しい例です)。
まずは、カードにどんな「構成要素」を入れるのか、ディレクターや、
ゲームデザイナーから指示があります。
例えば「ラブ&ベリー」なら、カード名、カードの種類、カードナンバー、
イラスト、バーコード、ラッキーカラー、説明文、が「構成要素」になります。
この構成要素をカードのどの位置にどう置くかを決めます。
ただ文字やイラストを置くだけでは、かわいくないので、
枠をフリルで飾ったり、背景にも模様を入れたりします。
86mm×59mmという小さなカードにたくさんの情報を入れなければなりませんが、
それをうまくおさめていくのが、グラフィックデザイナーの腕の見せ所です。
「フォーマット」は、色んな試作品を作り、担当者で話し合って決めていきます。
●グラフィックデザイナーの仕事2「入稿データ作り」
先ほど説明した「フォーマット」は、共通となるカードの土台の部分です。
このフォーマットに、イラストや文字をはめこむと、印刷用データになり、
このデータを印刷所にわたすと、カードを印刷できるのです。
印刷用のデータの作成も、グラフィックデザイナーがやることが多いです。
フォーマットを作る作業に比べて、データをはめこんでいく単純作業ですが、
カードが42種類あれば42個のデータを作らないといけませんし、
200種類なら200個のデータを作らなければいけません
(キラカードがあると、さらに手間がかかります)。
作業量が多いので、たいへんです。
長いみたいなので、一度切ります。
こんにちは、杏ちゃん。
どんな仕事(役割)があるかについては、会社の規模によってもちがいますし、
それぞれの会社によっても違ってきます。
また、同じ会社でも、部署によって変わってくると思います。
私の知っている範囲で、大手の玩具メーカーさんの例をちょこっと紹介しますが、
これもほんの一例だと思ってください。
まず、部署の中に、大きく3つの役割があります。
●開発
新しいおもちゃを作る役割です。
どんなおもちゃを作るのかを、外部の制作会社やデザイナーなどと一緒に考えます。
また、作るのにどのくらいお金がかかるのか、どのくらい売れるのかも見積もります。
試作品などを制作会社と一緒に作り、その試作品を元に、
工場と打ち合わせをして指示をだします。
おもちゃ本体だけでなく、パッケージや取扱説明書も指示を出して作らせます。
●営業
おもちゃを売る役割です。
ただ、お客さんに売るのではなく、売る相手は主に問屋さんや、お店になります。
ただ売るだけでなく、お店の商品ディスプレイなどの相談にも乗ります。
場合によっては、実際にお店に行って、おもちゃの体験会などのイベントもします。
●宣伝
おもちゃを売るための宣伝をします。
TVにCMを出したり、雑誌に広告を出したりします。
おもちゃは雑誌との連動が大事だったりするので、ただ広告を出すだけでなく、
おもちゃの記事ページを頼んだり、ふろくになにかつけたりもします。
また、私はカードゲームを作る仕事をしているのですが、
カードゲームの場合は、ゲームの大会などのイベントも行います。
さらに、会社の中には、いろんな部署があります。
総務や人事といった、普通の会社にあるような部署はもちろんあります。
特許や商標などの知的所有権を管理するような部署や、
映画や雑誌などのメディアミックスを調整するような部署もあります。
また会社によっては、工場を自社で持っている場合や、流通を自社で持つ場合もあります。
ついでですので、おもちゃ会社の外注として働く人も紹介します
(これらの仕事は、玩具メーカーの内部に部署としてある場合もあります)。
●デザイナー
立体のものや、印刷物のグラフィックデザイナーです。
おもちゃがどんな形なのか、印刷物のデザインなど作る人です。
立体のもののデザイナーと、平面のもののデザイナーは基本的には別の人です。
キャラクターを作るキャラクターデザイナーなどもいます。
●プログラマー
最近のおもちゃは、中にLSIなど、小さなコンピュータのようなものが
入っているものが少なくありません。
いろんな動きをするような人形や、液晶ゲームがついているような玩具などです。
こういったものは、パソコンのプログラム同様に、プログラミングをしなければなりません。
玩具の決まった仕様にあわせてプログラムをするのがプログラマーです。
●ゲームデザイナー
私がやっている仕事です。
カードゲームや、すごろくのようなボードゲームなど、
なにかルールがあるようなゲームの場合、そのゲームのルールを作ります。
たぶん、そんなに人数はいません。
というわけで、またまたざっくりした説明になってしまいました。
今回説明した仕事は、私が実際におつきあいのある仕事だけです。
私は、人形とかぬいぐるみなどの玩具には縁がないのですが、
そういう玩具にはまた別の仕事があるでしょう。
もっといろんな仕事があると思います。
杏ちゃん自身は、おもちゃを作りたいのか、おもちゃを売りたいのか、
それともキャラクターに関わりたいのか、
まずは、「おもちゃ」を通してどんな仕事がやりたいのか、
どんなおもちゃを作りたいのか、イメージしてみてください。
こんにちは、杏ちゃん。
私は玩具メーカーの社員ではないのですが、玩具メーカーと業務委託契約を結んで
玩具の企画・開発を行なっています。
今は年末のクリスマス商戦にむけて、新商品の開発の真っ最中です。
最終的な締切は8月末なのですが、お盆休みまでにある程度形にするため、
今が一番忙しいと言ってもいいかもしれません。
子どものころ、「サンタは夏には何をしているのか」というネタがよく出ていましたが、
夏こそがサンタさんが忙しい時期なのかもしれません
(サンタさんがプレゼントを自社で開発し、製造しているのなら)。
ということで、玩具メーカーについての質問にはある程度こたえることができます。
ただ「情報」と言われても、正直何を答えればいいのかわからないので、
具体的に質問してくれると回答がしやすいです。
玩具メーカーといっても、たくさんの種類があります。
杏ちゃんが例として挙げているサンリオさんとタカラトミーさんも、
同じ玩具メーカーといっても、まったく方向性が違う会社です
(サンリオさんはメーカーでもありますが、ホルダとしての面に強いです)。
また、大手の玩具メーカーは業務の多角化が進んでいますので、
同じひとつの会社でもやっていることは様々です。
中には「こんなことまでおもちゃ会社がやってるの?」という仕事もあります。
逆に中小の玩具会社は、極端に専門化しているところが多いです。
とりあえず、「どんな玩具メーカーがあるか」を知るために、
日本玩具協会の会員リストを紹介します。
http://www.toys.or.jp/kaiin.htm
杏ちゃんが予想していたより、たくさんの会社があったんじゃないでしょうか。
日本玩具協会には、流通(問屋)や販売の会社も加入していますので、
会員すべてがメーカーというわけではありません。
でも、大小あわせて、たくさんの玩具メーカーがあるのです。
そして、実はこれだけではありません。
玩具の企画・開発は、玩具メーカーだけでやっているとは限りません。
玩具メーカーの中には、開発やデザインの部署がなく(あっても少なく)、
外部の下請け会社や個人のクリエイターが参加して玩具を作る場合も多いです
(その場合、玩具メーカーの社員さんは、プロジェクトのまとめを行ないます)。
玩具の開発に、もっと直接、もっと専門的に関わりたい場合は、
そういったポジションで仕事をするという選択肢もあります。
玩具業界の動きや現状を知りたいのなら、「トイジャーナル」という月刊誌がおすすめです。
トイジャーナルは、玩具業界の業界誌で、
メーカーのトップのインタビューなどが載っていて、業界の把握には便利です。
ただ、業界誌ですので、本屋さんでは扱っておらず(通販になります)、
1冊1200円、しかも3ヵ月以上まとめて申し込みしなければなりません。
中学生の杏ちゃんにはまだ高いし、専門的すぎるかもしれませんが、
就職活動をするような時期になったら購読してみてもよいと思います。
「玩具メーカー」とか玩具業界全体について、ざっと説明しましたが、
おそらく杏ちゃん知りたいのは、もっと現場に近いことだと思います。
そのあたりは、また具体的に質問してください。
玩具メーカーについて教えて下さい。