専門校で講師をしています。

私が勤務しているのは、専門校の中でもアニメや漫画、声優を主な学科としているので、その進路について親御さんが一番心配される分野の学校であります。

そこで出会うお子さん（中学生や高校生）の約半数が「目指している夢について親に相談していない」か「親に（経済的に）迷惑をかけたくない」と思っています。

ところが、親は子供の進路に興味があり、それがどんなものであっても応援したい気持ちだけは持っています。
実際に応援できるかどうかはその家庭の状況にもよるのですが、最大限努力したいと思うのが親です。

決して一人でここまで大きくなったわけではありません。これまでも、これからも親御さんとのコミュニケーションが欠かせません。
現段階で経済的に独立していない以上、第一の支援者である親御さんには進路のことは相談すべきです。遠慮はいりません。

ただし、気をつけていただきたいのは、現状の行動が何も伴っていないのに「○○になりたい」「○○学校に行きたい」と相談してしまうのは、親御さんの心配を増大させるだけだということです。

例えば、私の分野で言えば「マンガ家」を目指す高校生にいつも言っているのは、こんなことです。

「親御さんに『あんた、マンガ家にでもなった方がいいんじゃないの？』と言われるような行動をとりなさい」

これは、周囲の人間に「マンガ家」になろうとしている行動が表せている証拠だと思います。

例えば、今の時点でも英語をはじめとする外国語のコミュニケーションを勉強する方法、あるいはそれに興味があり、もっと勉強したいと思っていると周囲に理解させる方法があると思います。

・英語で書かれた書籍（雑誌、小説、童話、絵本）を読んでいる。
・DVDで外国映画を字幕無しで見ている。（見ようと努力している）
・英語の成績だけずば抜けて良い。
・外国にやたら詳しくなる。

・「動物」関連の番組ばかり見ている。
・暇があると動物園、ペットショップへ行っている。
・関連の書籍を読みあさっている。
・普段の会話からして動物の話題が多い。

これらは高校生の今でもできますよね？実際に当てはまる行動はありますか？あるいはそれに近い行動を親御さんの前、あるいは周囲の大人などにみせたことはありますか？

あこがれだけでは実現しません。まして学校に入っただけでは何にもなりません。今の行動が大切です。

私も進路の質問については回答を控えます。今現在の行動を振り返ってみてください。そうすると色々見えてくると思います。

わかりました。
そうですね、親に話してみようと思います。
心配かけたくないと話さない方が
きっと心配しますよねっ
ありがとうございました。
親と話あって将来を決めようと思います!

お答えします。
まずはご両親と今後の進路について、相談してください。

スポンサーとしてどこまで貴方に投資できるのか、そこが良く分からなければ
貴方は進路を選択できません。親が子どもに教育のチャンスを与えるのは、
究極の投資です。高校までは今では当たり前のことです。さてその先は、
奨学金など支援、親からの継続的支援を受けるかを話し合って欲しいと思います。

良く理解して欲しいのは、親も子どもの今後の進路希望を知りたいと、
思っていることです。親として出来る限りの支援をしようと、親は考えています。
相談は、まず親ありきなのです。それが親のこれまでの恩に報いる方法です。
これからも親は貴方の一生に関わり続けていくのです。

このサイトは、ここまで約三年続いてきました。沢山の情報が満載されています。
十分に活用し、今後の進路決定に役立てて欲しいと思います。
但し、”絶対”ではありません。お互いの顔の見えない仮想空間、
バーチャルリアリティーの世界です。この中のわずかな回答に
惑わされてはいけません。だからこそ貴方のことを誰よりも知る親との
継続的な対話が必要なのです。

あえて私は今回、貴方の質問に直接的には答えせん。
このサイトに来る前に、親と相談するのが、当たり前と思っているからです。

私自身が子どもを育ててきた経験、これからも子どもの成長を見守っていく
親の立場で回答しました。

貴方が親の気持ちが良く分かるのは、貴方自身が親になってからです。