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回答・コメントする(No.7649)
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今の状態で声楽家になれるのでしょうか?
[Q] 私は、中学三年生です。
私は、ピアノを小学六年生から始めています。
五年生のころから、声楽を習い始めたのですが、今年の夏くらいに、受験があるし忙しくて、声楽の勉強ができずそれとこのままじゃ、全てが中途半端になるので、高校生まで
声楽をお休みすることにしました。ピアノは続けています。
聴音も今年からですがやっています。しかし、これでプロの
声楽家になれるのでしょうか?
実は、今年の冬くらいに、声学科のある高校に受験しようとしていたのですが、勉強も音楽も難しい高校で、私はふらふらに
なってしまったし、大学からでも遅くないと、いろんな人から言われました。
今思い出せばあきらめてしまった自分が悔しくて、とても腹が立ちます。
もう一つ、音楽科のある高校がありますが、今から間に合うのか疑問です。
私は一体どうすればいいんでしょうか。
やはり、音楽科のある高校に受験しなくても、
声楽はお休みせずに続けた方がイイのでしょうか。
それとも、今からでも音楽科を目指したほうがよろしでしょうか?
どうか、お答えください。
お二人とも具体的かつ、長く暖かいアドバイスありがとうございます。
私は考え方も未熟でしょう。
何をすればいいのか、どう立ち向かえばいいのか、
めちゃくちゃ態度で過ごしておりましたが、ここに書かれたアドバイスのお陰で、
すごく、目の前が明るくなりました。
こんなに詳しく説明していただいた私は限りなく幸運であると思います。
本当にありがとうございます。
必ず自分で決めた夢は必ず実現させていたただきます。
ありがとうございました。

あかりんさんへ。
こんにちは。かなり遅い返答だから、見てもらえないかもしれませんが、書きます。
あかりんさんは、女性ですよね?
実は、女性の変声期は19~25歳頃と言われているのです。
声楽を始めるのは、遅くていいのです。
大学を一つ終えてから、音楽の道へ進む方も、よくいらっしゃいますよ。
音楽の学べる高校へ、と思うかもしれませんが、私の周りで音楽系高校へ
進んだ人たちは、そのほとんどの人たちが小中学校の先生になったり、
商社や銀行へ就職したりして、プレーヤーの道からは外れてしまいました。
声楽以外の人たちは、そのままプレーヤーや音楽講師として働いている
ところを見ると、声楽家は遅くはじめていいのだと、実感します。
高校2年生以降から勉強した人たちは、全員プレーヤーとして勉強したり
仕事をしたりしています。
ちなみに私は、高校3年生になってから声楽の先生を捜し、その門を
たたきました。大学院へ進学する頃、大学の先生とあまりいい仲では
なかったので、大学外の先生についていたのですが、大学院では
その先生と同じ立場にはなれるようにがんばろう、と努力し、
今、そのようになっています。
さて、話を戻しますが。
あかりんさん、そんなわけで、高校に入ってから歌をはじめても
大丈夫ですよ?聴音、新曲視唱、コーリューブンゲン、
楽典、どれをとっても、高校2年生以降からで大丈夫です。
ピアノだけは無理だけど。ベートーヴェンのソナタとバッハの
インベンションが弾ければ、余裕でしょう。
それより、英語の勉強をしっかりしておきましょう。英語が
すべての言語の共通語になります。
去年の話ですが。
イタリアオペラの振り付けをドイツの先生がしてくださって、
イタリアの先生がイタリア語の発音指導とフレーズの作り方を
講義して、日本の先生が指揮を振る、なんてことが起こると、
ドイツ語とイタリア語と英語で普通にけんかです。
私は英語しか話せないので。
残念ながら、周りの友達は日本語しかわからないので、呆然と
みているだけ、なんてことがありました。レクチャーにも
なりません。
せめて英語は、話せるものを、身につけましょう。
ばかにされちゃいますよ。
そして、ほかの勉強も。
中学、高校の頃の学問は、それが即戦力になるかどうか、ではなく
国際人として、最低限の教養を身につけておくことによって
その人から出てくる気品、というか雰囲気が大切です。
音楽家は、お互い話をするとき、身なり格好と雰囲気を見てます。
なんか上手に表現できませんが、自分と同じ空気の人を、大切に
するのです。いい先生と同じ空気を出すためには、かなり勉強
しておいて、損はありませんよ。
お作法など、常識を身につけておいたおかげで、いろいろな
人たちと仲良くさせていただいています。人生勉強だな、と
感じる瞬間でもあります。
お互い、がんばりましょうね。

こんにちは。素人で説明できる範囲で単刀直入にお話しします。
あなたが声楽家になれる可能性があるかどうかは、あなたを教えている先生が一番よくご存知のはずです。何かを演奏する仕事はたくさんありますが、その中でも声楽はかなり特殊な性格を持っています。他の楽器を演奏するよりも、「練習すれば何とかなる」という要素が小さいのです。
簡単に言えば、あなたに人並み外れて恵まれた才能と、それに見合う身体的条件が揃っていることが最低条件ですが、それはここでは分かりません。なお、本気で声楽家を目指すなら、現役の間はダイエットとは無縁の生活を送り続けることを、女性の方は念のため意識しておいた方がいいでしょう。
あなたにこの二つが共にそろっているとして、中学の半年程度声楽のレッスンをしなくても、将来に大きな違いはないでしょう。高校生になってあなたの身体の成長が一段落してから、本格的なレッスンを始めれば十分です。はっきり言って、真の意味での専門教育は、身体が一通り完成する大学に入ってからで十分です。
では、今習っているピアノはどうでしょう? 単純に結論付けはできませんが、もしピアノを練習する時間があるなら、それを声楽にまわした方が、あなたに与えられた時間を有効に使えるはずというのが、ごく普通の考え方です。たいていの楽器なり歌唱は、週に1回3時間練習するより、毎日15分の基礎練習を続ける方が、はるかに得るものが多いでしょう。身体を整えてからスケールを3回演奏するだけでも、明らかに効果があるはずです。
※音楽大学に進学するにはピアノの演奏技能が必須ですから、高校入学後、ピアノのレッスンは続けましょう。
いずれにせよ、今は無理をする必要はありません。まずは受験勉強に専念した方が、あなたにとっていいことが多いはずです。そして無事に高校に入学できてから、自分の才能の有無を確かめてください。こればかりは誰も何もしてあげることはできませんから、あなた自身で向き合ってください。