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回答・コメントする(No.8022)

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もっと教えて!フォーラム 質問 小説家の兼業について

[Q] はじめまして。

将来、小説家を目指している者です。

実は、ついこの前までの私は、「もっと社会に積極的に関わって貢献していけるような仕事をして、それが終わって、余生に小説家として活動したい」……と(抽象的すぎますが)考えておりました。

しかし、最近文章力などを磨くためにサイトを作って小説をいくつか連載し、完結させていくうちに、「もしかしたら、その『仕事』の傍らに小説を書いていけるかもしれない」と感じるようになりました。

今現在、それなりに忙しく、一日に一時間、休日に三、四時間執筆に時間をあてておりますが、中編程度の小説ならば三~五ヶ月で完結できます。

それに加え、「若いうちの感性だからこそ、磨ける力、書ける作品もあるのではないか」と考え始めました。

そこで、小説家として活動している方々に思い切って質問してみることにいたしました。

回答を頂きたい質問

1現実的に、小説家は継続的かつ短期的に作品を発表しなければ、小説を発表する機会は消えてしまうのか。

2そもそも小説家というのは「出版社からの受注で作品を書く」のか、「自分が小説を出版社に送り、出版の可否を問う」のか、それとも他のスタイルなのか。

3小説家は兼業できるものなのか(yesかno、詳しく理由をお教えいただけると嬉しいです)

4これはできればでいいのですが、実際の小説家はどういった生活を送っているのか。

以上です。
全て答えていただかなくても結構です。

若いうちに小説家になるか否かは、今迷っているところで、自身の明確な意見はありません。

ただ、知り合い等にそういった職業の方がいらっしゃらないため、情報をいただければそれだけで嬉しいです。

[A.4]

タイロン様

実際の兼業作家様からコメントを頂けて、とても嬉しいです。

いつかは作家になりたいと思っており、その際はタイロン様がおっしゃるとおり、何かの賞に応募して……という形にしたいなとは前々から考えておりました。

今の出版業界の厳しさは、小説や漫画の一読者として肌身で感じております。
それでも、私は「物語を書く」「文章で表現する」という行為がとても好きで、正直に申し上げると、小説を書いて、それを誰かが読んでくれるだけでとても幸せなのです。
作家になれば、本として出版すれば、私の作品に目を通してくださる方が増える……そんな単純な発想で作家を目指しているのです。
甘い考えなのかもしれませんが、それが本音です。
なので、自分が書く小説が世間様に認められないのであれば(もちろん努力はする所存です)、潔くサイトでちまちまと小説を発表していきたいと思っています。

自分の小説が売れるかどうかについてですが、おそらく私の得意とする小説は俗に言う「ライトノベル」のようなものに分類されるので、小説の中でも一番需要のあるものだとは考えたことがあります。
((古典文学はともかく)小説とは「娯楽」が大前提だ、というのが私の考えですので、そこから考えても、おそらくライトノベルだとは思います。)
「作家になる」ことについて今までよく調べたこともなく、現状をよく知らない学生の意見ですが……(汗)

自サイトの小説ですが、反響はまあまあといったところでしょうか。
ものすごく人気があるというわけではないのですが、小説を連載中は一日2,3コメントを賜っております。

なるほど……どういったスタイルで活動するかは、多種多様なのですね。
わかりきっていることですが、やはり実際に何らかのアクションを起こしてみないとわからないことだらけですね。改めて実感いたしました。

執筆期間について詳しく申し上げますと、
「アイデアが浮かぶ~小説を完結する」までに半年ほどかかります。
分量はたぶん、文庫本一冊分程度かと思われます。

実は小説を書いている方に知り合いがいないので、自分のペースがどれほどのものなのかよくわかっておりません。
このペースでは、兼業作家としてやっていくのは絶望的でしょうか……?
とりあえずだらだら書くような性分ではないのですが。

執筆時間のことですが、
私は今現在、一日一時間は執筆期間を持っています。休日にその三倍か四倍ほどを執筆にあてております。
社会人がどれほど多忙なのかは全く検討がつかないので、今後の執筆時間については何とも言えません。(おそらく業種によって異なるのでしょうが……ちなみに、公務員系統の職業、フリーター等は今のところ志望しておりませんので、やはり茨の道ですね)

丁寧かつ親切なコメント、本当にありがとうございますm(_ _)m

もしも私の意見や意向に至らない点がありましたら、どうぞ遠慮なく、厳しくつっこんでやってください。


2009/12/22 19:07  タイロンさん[ク]
[A.3]

こゆきさん
私は文庫本を10冊程度出している兼業作家です(他に映画の脚本などをやっています)。
プロ作家になるには、ご存じと思いますが、様々な方法があります。
最近の傾向としては、持ち込みよりも、圧倒的に賞を受賞してのデビューが多いと思います(うれない作家ですら受賞で再デビューすることがあります)。

とにかく昨今は絶望的なまでの出版不況で小説が売れません。
小説だけで稼いでいる人はほんの一握りでしょう。

以前は才能ある新人作家を育てる余力が出版社にもありましたが、今はとにかく「売れる」作家にシフトしています。
そこそこ知名度のある作家でも売れてなければ切られます。
逆に言えば、無名でも、本を買ってくれる読者が確実にいれば、作家として優遇されます。

シビアな言い方をすれば、才能も大事だけど、売れるかどうかが昨今は重視されます。
受賞の実績というのも、結局はそうした箔が付くと売れると言うだけの話です(それでも二作目が売れなければ切られる可能が大きいです)。
仮に持ち込みでも、売れるかどうか過去の実績やノベライズなどの保険を要求されます。

サイトで小説を発表して凄い反響があればベストです。どれだけ多くのファンを持っているかがセールスポイントと思います。
今そんな時代であることを認識した上で、プロを目指すべきと思います。
自分が書きたい作品と、読者が求める作品が符合した場合がプロとしては最も恵まれた状況と思います。

1~4のご質問ですが、作家は組織に属さず、自分一人で作品を作り上げるわけですから(担当編集などの力が加わるとしても)、やり方は十人十色と思います。
自分のやりたいようにやる作家もいれば、担当の言うとおりに仕事を進める作家もいます。
そこは作家である貴方と、出版社や担当編集との相性もあるので一概には言えません。

ただ、プロ作家というのは、それで生活していくわけですから、当然利益を生まないといけません。
たとえば、文庫本一冊の執筆に一年も二年もかけていたら、普通は生活できないと思います。
印税等の収入に見合った執筆期間などがおのずと逆算できると思います。
生活スタイルもそこから生まれます。
基本的には自分が集中して書ける時間がどれだけ持てるかが鍵と思います。

時間に追われる兼業作家が、時間に余裕のある専業作家になった途端、さっぱり書けなくなったという例が実は多いのです。
また、あるベストセラー作家のように午前中だけ異様に集中して書き殴り、あとはのんびり過ごすという例もあれば、逆に飲んだくれながら深夜に執筆する人もいます。
個人的には、売れているプロ作家に共通する資質は、だらだら時間をかけず、短期間で集中して書き上げる能力かと思います。


[A.2]

まこ様

丁寧なご回答ありがとうございました。
今まで「イメージ」だけだった作家の仕事に関するヴィジョンが明確になってきて、とても助かりました。

4の質問にまで親切に教えていただいてありがとうございます。

まだまだ学生の身分なので、まこ様のご意見、情報を踏まえてゆっくり考えていきたいと思います。

最後に、本当にありがとうございました。


[A.1]

こんにちは、こゆきさん。
私は小説の仕事をしていましたが、現在はしていません
(現在でもゲームのシナリオなどは書きますが)。
ということで、「元」小説家のような立場という前提で回答します。

●1 現実的に、小説家は継続的かつ短期的に作品を発表しなければ、
  小説を発表する機会は消えてしまうのか。

ある小説でデビューしても、その小説の評価がいまいちなら、続刊の依頼は来ません。
その小説が売れたのなら、編集部は続編や新作を出したがります。
編集部の支援があるうちが華、
編集部が作品を求めているうちは、作品を出版してもらいやすくなります。

作家にも「旬」というものがあります。
新しい作品を作らないなら、読者や編集部の興味は次第に薄れていきます
(前の作品が大ヒットなら、読者も編集部もずっと待ってくれますが)。
次の機会がまったく消えてしまうわけではないですが、
「旬」を逃してしまうのはもったいないと思います。

ただ、空白期間が長くとも、
「まったくの素人と同じラインまで後戻り」というわけではありません。
「過去に小説を出した」という経歴は、それなりに評価されます。
私も「こんな小説を書いてました」と単行本を見せて、
ゲームのシナリオの仕事の営業をしています。結構評価してもらえます。

●2 そもそも小説家というのは「出版社からの受注で作品を書く」のか、
  「自分が小説を出版社に送り、出版の可否を問う」のか、
  それとも他のスタイルなのか。

私が考える「まっとうな」小説家は、
まずは作品を出版社に送り、その作品を認められてデビュー、
デビュー後は担当編集者と相談しながら新作を書いていく、というスタイルです。

ちなみに私の場合は、TVゲームのノベライズ(小説化)を、
そのTVゲームのシナリオを書いていた私自身が手がけるというものでした。
ですので「出版社から依頼を受けて作品を書く」というスタイルに近いです。
ノベライズの仕事は、編集部からの依頼という形が多くなると思います。

他に、有名な小説家に出版社が頭を下げて新作を書いてもらう、
ケータイ小説のサイトが、人気のあるコンテンツを書籍化する、
人気のあるブログの小説・エッセイを出版社が見つけて書籍化する、
など、いろんなケースがあると思います。

●3 小説家は兼業できるものなのか

できます。
私もTVゲームやカードゲームのゲームデザイナーをしながら、執筆していました。

理由は2つあります。
まず、執筆の作業は、極めてプライベートな作業で、小説家の自由になるからです。
今ごゆきさんがやっているように、自分で時間を作り、自分で管理できるなら、
他の仕事もやりながら小説を書くことも難しくないです。

もう1つの理由は、小説だけで食べていくことが極めて難しいからです。
好きな小説を書き続けるためにも、確実に収入のある仕事も兼業する
兼業小説家のほうが、堅実です。

●4 実際の小説家はどういった生活を送っているのか。

これは、小説家によって大きく変わってきます。

私はフリーランスのゲームデザイナーとの兼業だったので、
すべての仕事の進行管理は自分でやっています。
締切が近くならないとアイデアが降りてこないので、
「ここではじめないとヤバイ」というギリギリでスタートします。
いきおいで書いているときには寝ないで書きますし、
「もう書けない」となると寝ます。わりと野性的です。

好きなときに休めるので、平日にぶらぶらすることが多いです
平日昼間から映画にいったり、ランチバイキングに行けるのは特権です。
逆に、「週明けの月曜日」を締切日にすることが多いので、
週末は仕事をすることが多いです。
夜遊びとかも多かったのですが、家庭を持つようになってからは、
少し控えるようにしています。

私は「ダメな生活スタイル」の見本のような感じですが、
カタギな仕事を本業にしている人は、きっちりかっちり仕事をしているはずです。