HOME > もっと教えて!フォーラム > その他仕事・職業に役立つコト > 回答・コメントする(No.8229)

もっと教えて!フォーラム
回答・コメントする(No.8229)

いつも、子どもたちの疑問にお答えいただき誠にありがとうございます。
13hw編集部より、ご回答くださる際のポリシーに関するお願いです。
 
  • 回答は、基本的には、その職業の方(または経験者、相応の知識を有する方など)にお願いしております。
    しかしながら、なかなか回答のつかない質問もあります。
    投稿されてから2週間経っても回答がつかない質問に関しましては、職業などに関係なく、ご回答のご協力をお願いしたいと考えております。
  •  
  • 白書の皆様におかれましては、貴重な時間を割き、子どもたちの質問に丁寧にお答えくださったり、叱咤激励してくださって誠に感謝しております。
    このようなお願いをするのは大変恐縮なのですが、勇気を出してこのサイトに質問を投稿してくれた子ども達に、よりよい情報を提供したいと考える当サイトの運営ポリシーをご理解・ご了承いただけますと幸いです。

もっと教えて!フォーラム 質問 歴史的建築物修復者になるためにはどのような能力が必要ですか?

[Q] こんにちは。高校1年生の女子です。私は将来、歴史のある建築物を修理する仕事につきたいとおもっています。その現場では一体、どのような能力を持った人材がもとめられているのでしょうか?
また、その力を習得するためには高校卒業後どのような進路を進めばよいですか?良い学校があれば教えていただきたいです。
私が今考えているのは東京芸大です。合格するのは大変困難だと聞きましたが、もし東京芸大が私の目指している仕事にぴったりの学校であれば、本当に全力で頑張ろうとおもいます。東京芸大の建築科について何か知っている方がいらっしゃったらぜひ教えてください。
よろしくお願いします。

[A.8]

はんがんさん、コメントありがとうございました。
返事がおそくなってすみません。

今回のコメントもすごくためになりました!!

<「改修前」はどうだったのか? こういったことを知っておくことがとても大切でしょう。何が元通りになって、何がそうできなかったのか。それはどんな理由で? …という風に考えることができれば、あなたにとってとてもいい勉強になるはずです。 >

いろいろな建て物の写真や本を見てきましたが、↑のようなことは考えていませんでした。確かに修復者になる為の勉強にとてもよさそうですっ!これから実行していきます!!!




私の質問に一つ一つ丁寧にコメントしていただき、本当にありがとうございました。
ほんのちょっとしかやり取りをしていないですが、勉強になることがたくさんありました!!おかげで今後の進路でモヤーとしていたものがだんだんはっきりとしてきました。
まずは「HOP」として<建造物にはある程度共通したルールのようなものがあります。>これを学んでいこうと思います。
おおきくJUMPできるよう、これから精進していきますっ!!
本当にありがとうございました。


[A.7]

こんにちは。追加で質問をいただいていますので、分かる範囲でコメントいたします。

1.日本での欧州建築の歴史はせいぜい百数十年です。ヨーロッパに行けば築数百年という建造物がごろごろしていますので(当たり前)、この差は歴然としています。当然、日本で学べることには限界があります。
ただ、材質や形はどんなに違っても、世界中どこでも建物の屋根は屋根だし壁は壁。環境は違っても物理法則が違うわけではないので、建造物にはある程度共通したルールのようなものがあります。こういう部分は、あなたがどこで建築のことを学ぶにせよ、必ず基礎として身につけるべきものでしょう。
あなたが日本でそれを学ぶ機会があるのなら、それを活かしても損はないでしょう。「凝灰岩を用いた建造物では、風化による劣化が激しく、特に酸性雨環境での再利用はしばしば困難である」なんて文章は、日本語なら何となく意味が浮かぶでしょうが、いきなり飛び込んだスペインの学校でスペイン語で授業されて、すぐに理解できるかな? 
これとは全く別の次元で、あなたが生まれ育った所のことをよく学ぶことは、あなたの人生を必ず豊かにしてくれるはずです。
月並みな言い方ですが、ジャンプの前にホップやステップがあった方が、普通は長い距離を飛ぶことができます。

2.件のTVアニメは、あなたが思い浮かべた作品です。知り合いにアニメファンがいれば、学校について一言聞けば、うんざりするほど教えてもらえるかもしれません(なんせ地元の作品ですから)。
話も聞けたし、早速次の週末に行ってみよう。これは正解。ただ、その前に、図書館に行ってこの校舎改修を巡る裁判の記事がないか調べてみると(地元の新聞が数年間に渡って優れた特集記事を組んでいます)、あなたが現地に行った時に「見える」ものが全然違うはずです。建築の専門誌でもいくつか特集されていますが、これはさすがに一般の高校生には難しいでしょう(そもそも図書館にあるかどうか…)。
私達が今見ることができる建物は、当たり前ですが「改修後」の姿です。では、「改修前」はどうだったのか? こういったことを知っておくことがとても大切でしょう。何が元通りになって、何がそうできなかったのか。それはどんな理由で? …という風に考えることができれば、あなたにとってとてもいい勉強になるはずです。

最後に、
> ハードルが高いほうが超えた時の達成感は大きいものだといいます。夢が叶うよう、精一杯やっていこうと思います!!

と思うことができるあなたの心がなによりも重要です。その思いを大切にして、夢が実現できるよう努力してほしいと感じました。


[A.6]

またまた丁寧な回答ありがとうございました!!

<率直なところかなりハードルが高い希望であることは、よく認識しておきましょう>

そうなんですね...
しかし、ハードルが高いほうが超えた時の達成感は大きいものだといいます。夢が叶うよう、精一杯やっていこうと思います!!

<日本国内で予め何か学べないか、と考えることは、あなたの夢に少しでも近づくために、一度はやっておいた方がいいように思います。>

日本人が外国で仕事をするには、日本のことをよく知っておかなければならない、ということをよく耳にします。やはり、まず日本で日本の建築を学んでから、ヨーロッパに出たほうがよいのでしょうか?(何度も質問してすみませんっ)

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

<「高校に入学した女の子が、廃部寸前の軽音楽部に入部して…」というTVアニメ>

このアニメは「けいおん!」というアニメでしょうか?
you tube で見ました!!古い校舎、でてましたっ!
私は京都に住んでいるので見に行けそうです。また足を運んでみます。


何回も丁寧な回答、本当にありがとうございました。


[A.5]

こんにちは。追加で質問をいただいていますので、私で分かる範囲内でコメントします。

他のコメントも合わせると、あなたは外国の古い建物の修復をやってみたい、という希望なのだと思います(私の記憶が正しければ、「サクラダ」はただいま絶賛新築中(!)で、修復ではありません)。日本人であなたが希望するような仕事をする人は、極めて少数ですが実在します。ただ、率直なところかなりハードルが高い希望であることは、よく認識しておきましょう。
ヨーロッパの多くの国では、こうした古い建物の修復技術を学ぶための専門の機関が存在します。が、どうやってそこで学べるかまでは、私は知りません。何も考えずにとりあえず現地に行ってアタックしよう、という無茶も若いうちは悪くないと思います。ただ、日本国内で予め何か学べないか、と考えることは、あなたの夢に少しでも近づくために、一度はやっておいた方がいいように思います。
基本的に、現地の言葉(必ずしも英語とは限りません)でバリバリの専門用語が飛び交う講義になりますので、少なくともその言葉がわかるぐらいの語学力と、専門用語が理解できる程度の建築+歴史+文化に関する素養は必要になるでしょう。それをどうやって学んでおくのか、少しずつでいいから、考えておくことをお勧めします。
-----
昨年「高校に入学した女の子が、廃部寸前の軽音楽部に入部して…」というTVアニメが大ヒットしました。このアニメの高校のモデルになった建物は、20世紀前半の著名な建築家が設計した小学校として、建築に興味のある人にはかなり有名なものです。同時に、ちょうどこのアニメの放送が始まった頃に、大規模な改修工事が完成したことでも話題になりました。
実は、この建物は老朽化が進んでいたため、取り壊すか改修するかで、地元の町を二分する大騒動になり、ついには裁判沙汰にまでなったのです。また、改修工事自体も、そのやり方がよくないと、これまた裁判沙汰になっています(こちらは現在も係争中)。
建築後100年と経っていない校舎でも、残す/残さない、また、どんな改修がいいかで、人々の意見は大きく隔たります。まして、数世紀を過ぎて残った建築物の保存や改修をどうするかは、日本だろうがヨーロッパだろうが、10年単位で考えるテーマになります。実際の工事に携わる大工や職人にとっても、このテーマは避けては通れないものです。正解のない問いになりますが、改修工事には、こうした側面があることも覚えておいてほしいと思います。
なお、件の小学校校舎は無料で見学可能です。あなたが関西地区にお住まいなら、一度行ってみるといいでしょう。平日なら町の職員の方が改修工事の状況などについて簡単に説明してくれることもあります(無理を頼まないようにしましょう)。土日は職員さんがいない上、マニアの皆さんの牙城と化しているそうなので、そういう趣味がなければ…(笑)。


[A.4]

machoさん回答ありがとうございました!

<『歴史のある建築物』が何を指しているのかがハッキリしませんね。そこを明確にするとより具体的な目標が見えてくるのではないでしょうか。>

そうですね。私が現在一番興味があるのは、西洋の歴史的建築物、例えば、聖堂や宮殿など(ドイツのヴュルツブルクの司教館やスペインのサグラダファミリアなど)です。
そのような建築物を修復したいです。

<歴史のあるものを修復するとして思い出したお仕事は「美術品の修復」です。
経年劣化、破損、汚損した美術品を修復する仕事です。こういうお仕事には興味はありませんか?>

うまくいえませんが、私は昔からあるもの、また今あるものが未来につながるということに強い魅力を感じたので「修復者」という仕事に憧れました。
また、私は昔に造られた建築物、特に西洋の建築物(前述したもの)が好きです。
この二つを組み合わせたら歴史的建築物修復者という仕事に至りました。なので、美術品の修復にも興味がありますが、やはり今は歴史的建築物のほうが興味があります。


丁寧なコメント本当にありがとうございました!!


2010/02/08 05:00  machoさん[教師・講師・インストラクター]
[A.3]

『歴史のある建築物』が何を指しているのかがハッキリしませんね。そこを明確にするとより具体的な目標が見えてくるのではないでしょうか。

建物は色々な材料でできていますよね。
土を固める、石を積む、煉瓦を積む、木を組み合わせる、コンクリートで作る…
人類の歴史の中では、コンクリートで作られた歴史的な建造物もありますね
きすけさんがどの分野に携わりたいのかによって考えてもいいと思います。

ところで、歴史のあるものを修復するとして思い出したお仕事は「美術品の修復」です。
経年劣化、破損、汚損した美術品を修復する仕事です。こういうお仕事には興味はありませんか?


[A.2]

はんがんさん、回答ありがとうございました。
建築物を修復するのにもいろいろな仕事があるんですね。さらに興味がわきました。どれも魅力的ですね!!!
わたしは現場で実際に修復する仕事につきたいと思っています。この場合は大学よりも職人さんの下で修行をつむ方がよいのですか?


もっと自分が何をしたいのかはっきりするようにこれか追求していこうと思います。
貴重なご意見ありがとうございました。


[A.1]

こんにちは。建物の修復作業は、かなり荒っぽく言えば
●現場で実際に修復する(大工さんや職人さんはここになります)
●建物を直すための調査を行う(昔がどうだったか、今の建物がどういう状態か、まず知ることが必要です)
●修繕のための設計を行う(これをしないと作業が始まりません)
●修繕に必要な資材の準備などを行う(これが意外に重要。たとえば「千年前と同じ材質の屋根瓦」をどうやって手に入れますか?)
といった4つの仕事が組み合わさっています…実はあまり正確ではないのですが、おそらくあなたは建築についてほとんど知らないでしょうから、最初はこの程度の理解でいいと思います。この中で、あなたはどういう仕事をしてみたいと思いますか? それによって、あなたの進路は大きく変わることでしょう。このうち、後の3つは大学で専門的な知識を学んだほうが、実際の仕事に役立つことが多いでしょう。
あなたの興味がもう少し具体的になったら、どこでそれを学べるか、あなたの高校の進路指導の先生に相談することをお勧めします。様々な大学や専門学校で特徴ある講座がありますので、あなたが学びたいと思う場所が、きっと見つかると思います。