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回答・コメントする(No.8231)

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もっと教えて!フォーラム 質問 オーケストラ奏者になるためには・・・

[Q] オーケストラ奏者になるためには資格や免許などがいるのでしょうか??
また、音楽大学をでてないとオーケストラ奏者にはなれないのでしょうか??
オーケストラ奏者について色々と教えてください。

[A.6]

このスレッドに対して、追加でご回答をいただいているのですが、その中に誤りと思われる記述がありますので、私の見解を追記しておきます。
なお、このサイト内の全ての回答には「それが事実である」という保証は一切ないと思っています。このスレッドをご覧になる「オーケストラ奏者になりたい!」という若い皆さんは、ここに書いてあることはあくまでも参考程度に留めて、自分なりに進路を見つけてほしいと思います。

オーケストラでの団員の募集は、そのオーケストラの伝統があってまちまちです。ほぼ間違いなくそれ単独で募集されるのは
●コンサートマスター
●ティンパニ
の2パート(というか2名)で、それぞれ「第1バイオリン」「打楽器」としてではなく、上に記した役職・楽器で募集されます。
その他の楽器は、楽器群ごとの募集になります。例えば
●第1バイオリン(tutti=コンサートマスター以外を指します)
●クラリネット
●トロンボーン
といった感じです。第1バイオリン以外の全ての楽器には「首席奏者」という、いわばパートリーダーが存在しますが、特に管楽器において「首席奏者を募集」といった募集をするオーケストラは、それほど多くありません。
管楽器においては、通常そのパートの1番は首席奏者が演奏しますが、2番以降は席次が一定しているわけではありません。首席奏者が複数いるオーケストラの特別な演奏会では、1番・2番ともに首席奏者が演奏することもよくあります(誰がどのパートを演奏するかは、(先任の)首席奏者が決めることが多いようです)。
首席奏者が定年などで欠員となった場合、既にそのオーケストラにいる他の奏者が首席奏者に昇格することがしばしば行われます。つまり、今まで2番(ホルンに限っては3番)を演奏していた人が1番を演奏することになります。基本的に、オーケストラの管楽器は2番が一番気苦労が多いので、ここを上手く演奏できる人なら、1番を任せても大丈夫という評価につながります。
ピッコロ・バスクラリネットなどのいわゆる持ち替え楽器は、楽譜で特別の指示がある場合を除いて、2番奏者以降が担当します。巨大なオーケストラでは例えばバスクラリネット専門の奏者がいることもありますが、この場合に限っては、「一生バスクラリネットだけを演奏する」ということになるでしょう(バスクラ専門奏者の方は、小さなオケからグロフェの「大峡谷」の客演に来てほしいと頼まれて、毎回神経をすり減らすそうです)。
なお、バストロンボーンは常にそれ専門、と言いたいのですが、もう引退したベルリンフィル(ここはトロンボーンが5人いました)の「バストロンボーンの神様」でさえ、入団当時は2番と3番を掛け持ちだったくらいなので、持ち替え楽器でオーケストラに入りたいという人は、その元になる楽器もかなり上手であることが条件になるでしょう。

※最近、日本を代表する某オーケストラで、30年ぶり(?)のチューバ奏者の募集が行われ、それはそれは凄まじいことになりました。私は読んでいませんが、専門誌で幾つか記事が書かれたようなので、関心のある方は探してみることをお勧めします。このオーケストラは、管楽器奏者の新入団員には定期演奏会で協奏曲のソロをやってもらって最終的な入団可否を判断するという、すごい伝統があるそうなのですが、見方を変えると、チューバ協奏曲をこのオーケストラで聴くことができたわけで、こちらもたいそうな話題になりました。


[A.5]

管楽器の募集は、普通「パート」別に行われます。
例えば「トランペットの2番を一名」とか「ホルンの4番」とかいうふうに。

そして基本的には、「一生」そのパートだけを吹きます。


[A.4]

だから、「学歴は関係ない」とは思いますが、「音大を主席で卒業するくらいの実力」を楽々持った人が、「十数年に一度、一人だけ就職できるような職種」といえると思います。


[A.3]

日本では、オーケストラに対して、「公的補助」(国や県などの)がとてつもなく少ないので、どこのオーケストラも財政的にとても苦労しています。

ということは…
団員も出来るだけ少ない人数に抑え、大編成の曲の時には、「エキストラ」を臨時に雇ってまかなうわけです。当然、オーケストラの団員の方たちも、演奏技術に見合うだけの十分な報酬を得ているわけではありません。

たいていの方は、大学などの教職や個人レッスンなども併せて行っています。

それでも、ソリスト→オケの団員→音楽教師→音楽関係の仕事→音楽に関係ない一般の仕事…というステータスの「ステージの高さ」は、音大生を中心に根強く?あるらしく、
オケのオーディションには、一つのパートに対して、たくさんの人数が応募します。

演奏技術に「学歴は関係ない」のですが、日本の有名なオーケストラをみると、特に管楽器(弦に比べて人数が少ないですね)で、1st奏者と2nd奏者が、師弟関係だったり、ある先生の兄弟弟子同士ということが多いですよ。

そういう意味では、「有名な指導者のいる音楽大学に入って、その先生の下で技術を磨く」ということが、一番の「早道」かもしれません。

もう30年も前になりますが、大学生の時、ある有名なオケの方のレッスンに東京でついていました。そこに、毎週沖縄から飛行機でレッスンに来ていた高校生がいました。

その高校生は、その後、芸大に入り、今では、あるオケの主席奏者です。
音大生として、割と「普通な」進路だと思います。

トランペットだったら、全国で、年に100人単位で音大を卒業しますよね。でも、プロのオケでは、定年まで30年経たって、新しく入った人が、「たった一人辞める」のです。

そういう「確率」のことは、頭に入れて置かないといけないと思います。

でも、飛び抜けて上手なら、話は別です。芸大でも、今年、ある管楽器で、三十代の若い女性が、「先生」になりました。
でも、その方は、大学生の時から「○年に一人の逸材」と騒がれていた方です。
学生の時から全国や世界のコンクールで上位入賞されていました。

今、ピアノや弦楽器と並んで、管楽器も相当「早熟」の傾向になってきました。
だから、プロを目指すのだったら、中学生でも「学歴に関係なく」相当吹けている必要があると思います。


[A.2]

ありがとうございます。
やくにたちました


[A.1]

こんにちは。HNを見る限りでは、あなたはトランペット奏者としてオーケストラに入団したいのかな? その前提で、簡単にコメントします。

トランペットに限らず、オーケストラの演奏者になるのに、特別な免許や資格は必要ありません。求められるのは、基本的に
●その楽器がとんでもなく上手なこと
●オーケストラという集団の中で、協調性を持って音楽を作り上げることができる人間性
の二つです。
楽器が上手であれば、学歴は特に求められません(大学在籍中の21歳でオーケストラの首席奏者になったトロンボーン吹きもいます)が、音楽大学をトップクラスで卒業できるくらいの実力が必要です。トランペットの場合、少なくとも3オクターブ半(できれば4オクターブ以上)の音域が「自由に」演奏できることが、一つの目安になるでしょう。もちろん、中学生の間はこれだけの音域を演奏することは無理です(強引に吹くと唇を壊しますので、やめましょう)。
オーケストラのメンバーになるには、一般的にはオーディションを受ける必要があります。オーケストラのトランペットの定員はたいてい4人なので、一つのオーケストラが一人のトランペット奏者を募集するのは、10年に1度程度です。このため、一つのオーディションに世界中から百名単位で応募があります。

率直に言って、きわめて狭い門なので、私からは、気楽にがんばりましょうとは言いません。それなりの覚悟を持って、毎日しっかり練習してください。あなたが才能に恵まれていれば、正しい練習を続けることで(多少の運もありますが)チャンスがあるはずです。それを活かせるかどうかが、あなたの実力でしょう。