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回答・コメントする(No.8570)
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理系や文系では仕事は全然違うのですか?
[Q] 私は今、中3です。中高一貫で理系のクラスなのですが、特にこれといって理系の職業に興味がなく、しかし文系にもこれといってあるわけではありません。
来年にはクラス編成もあり、来年までに大学と具体的な分野を決めなければなりません。
理系か文系かを絞ってしまえば選択肢が狭まってしまうのではないかと思っています。そこで、理系や文系では仕事は全然違うかをまず知りたいと思っています。
よろしくお願いします。
だっちょさん,読んでくれてありがとう.肩凝ったでしょ?
医学は,人文科学的な面と自然科学的な面,いずれも含まれる分野と言えます.私に人文科学的な素養があるかは分かりませんが,あなたが文系の力があると仰って下さったこと,素直に嬉しいです.重ねてありがとう.
「文系」「理系」といった枠組みを作ること自体,ナンセンスですよね.みんな同じhomo sapiensなのに・・・.という疑問に答えるのに,一つの例を挙げておきます.
文系理系を問わず,学術分野で最高の称号は,「博士」です.私も一応「博士(なんちゃって感が強いので,バカセと称しております)」の学位を持っておりますが,英語表記は「Ph.D (Doctor of Philosophy)」.訳すると,「哲学博士」です.哲学なんて,文系じゃないの・・・と思いますが,実は違うんだな,これが.
高校で倫理や現代社会を教わると分かりますが,哲学は「真・善・美」を追求する学問です.いにしえの哲学者達の本をひもとくことだけが哲学ではありません.例えば自然界の法則を見ると,それはあり得ないほどの美しさがあることに気付きます.
かつてNatureという雑誌に掲載された,DNAの二重らせん構造の発見を報じた論文は,たった1ページちょっとという短さでしたが,世界中の科学者がが「ああ,なるほど」と無条件に受け入れられるような美しさがありました.オイラーの等式「e^iπ +1=0」は極めて簡潔な式ですが,(展開すると)一見何の関係もなさそうな虚数ベキが実は三角関数と結びついているという,驚くべき事実を記述したものでした.
中学生のだっちょさんにはちょっと難しい事例だったかもしれませんが,世の中の真実というのは,時として思わず泣いちゃうほどの美しさがあります.こういった美しさに,文系理系というのもヤボですよね.だから,自然科学の分野でも博士は「哲学博士」って言うんでしょうね.
世の中には,いろいろな素敵な事があります.だっちょさんの回りにも,きっといろいろな「素敵」が転がっていることでしょう.まだ気付いていないかもしれませんが・・・.何だっていいんです!そんな素敵なことに魅了されて,あなたが感動することがあれば,それはあなたの将来の仕事に結びついていくんだと思います.
早く見つかるといいね,あなたにとって素敵なもの.でも,慌てる必要はありませんよ,人生はまだまだ長いんだから・・・.
いい加減長くなって恐縮ですが,最後に勉強のこと.
学校の勉強は,(表現は悪いですが)人生を渡り歩くための いわば「方便」.別の言い方をすると,あなたがこれからの人生を切り開くための「ツール(道具)」です.撃沈されようが轟沈しようが,あなたが学校の勉強で身につけることは,どのような形であれ,あなたの武器になります.やるに越したことはありません.・・・ただし,私の持論ですが,勉強には「フォーム」というものがあると思います.野球のボールを投げたりゴルフクラブをスイングするのにも,フォームについて色々言われますが,勉強もフォームによって得られる効果が断然違います.具体的な勉強の仕方については,私からアドバイスできることもあるかもしれません.勉強の仕方というのはこのサイトの趣旨から外れるかもしれませんので,何かありましたらお気軽に直メールして下さい.
※ここにメールアドレスが記載されていましたが、編集部の判断で削除させていただきました。
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相変わらず長くなっちゃいました.ごめんなさい.
回答ありがとうございます。そして、長い間返信できなくてすいません。実は、定期考査がありまして・・・。頑張ってみたもののおそらく撃沈でしょう・・・
「頑張る」では「できる」にはならないんでしょうか・・・
回答についてですが、正直大変驚きました。まるで、小説でも読んでいるような波乱万丈な人生のように思われます。今まで職というものは1つの場でずっと行うものだと思っていたのを、覆られたみたいです。
また、文理選択について1つ思ったことがあります。回答を見ている限り、理系だとは書いていましたが通りすがりの大学教員さんは文系の力を兼ね備えていると私はかんじました。文理選択でその職を極めるのも良いとは思いますが、選択を必要としない職も、文理両方の力を備えた人材もこれからの時代育成すべきなのではないでしょうか。
私の考えを長々とすいません。
私はまだ物事を1つの面でしか捉えられず、浅い考えではありますが・・・
長々と書いてしまいましたが,補足させて下さい.
「やりたいことをどのように探していくか」
こればかりは,教えようがありません.あなたが試行錯誤していくものです.でも,そういう試行錯誤をしていく余裕を与えてくれるのが,学生生活だとおもいます.世間では,「モラトリアム」などといいますよね.「モラトリアム」は,「執行猶予」という意味です.実際に社会の一員として仕事を受け持っていくまでの猶予期間,というわけですね.
まだまだ時間はたっぷりあります.焦る必要はありませんよ!
・・・といっても,今や中学生から文系理系なんですもんね.こういったクラス分けが,青少年の持ちうる選択肢を奪ってしまっているように感じられるのは,トシを食ってきた証拠ですかね(いつでも心は少年のまま,のつもりなのですが).でも,選択肢をより多く残せる可能性があるのは,とりあえず理系だと思いますよ.
もっとも私の意見にも偏りがあると思います.文系のかたの意見をお聞きしたいところですね.
だっちょさん,お返事ありがとうございます.
「やりたい事とできる事」,とても難しい質問ですね.非常に包括的・抽象的な話題で,私ごときの浅学非才では満足に答えることは出来ないかもしれませんが・・・
私は高校の理系クラスを経て,一浪の後医学部に進学しました.本音は理学部に進学して古生物学(恐竜の化石の研究など)やライフサイエンス(分子生物学など)をやってみたかったりもしたのですが,外科医の「職人技」のようなものに憧れていたこと(やはりブラックジャックの影響は大きい),また日本で古生物学を修めることは非常に難しく,結局医学部に入りました.両親は医療関係者(医者ではない)でしたが,医療技術職のトップの資格に憧れていたようです.結局うちは兄弟二人とも医者になりました.
顕微鏡を覗くのが趣味でしたので,顕微鏡で手術を行う脳外科か形成外科に行こうと考えておりましたが,結局「潰しのきく」外科に進みました.当時は大学の外科講座(いわゆる医局)に入局して研修をするシステムでした.
外科は大学病院を振り出しにいくつかの関連病院を転々とし,認定医をとりましたが,中級指導医として大学に戻るときに教授が交代してしまいました.新しい教授が将棋の駒を動かすように次々と人事を行う(自分で働きたい病院も選べない)のに反発し,医局を辞めて地方病院に就職しましたが,その教授から病院に圧力を掛けられ,仕事を「干され」ました.
外科医を続けられなくなったとき,大好きな顕微鏡を使う病理学に興味を持ちました.思い立ったが吉日とばかり,大学の病理教室の門を叩き,入門を志願しました.すでに妻子と住宅ローンがありましたので,外科のアルバイトをしながら,大学院の学生として研究・病理診断の修練を積みました.
それから4年余り.何とか飛び級で学位を取得し,病理専門医の資格を取り(試験は難しかった),いつの間にか,医学生や研修医に指導をする立場となっております.そしてなぜか,高校時代にやりたかった,ライフサイエンスの研究に従事しています.
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このようなお恥ずかしい自分史をダラダラと書きつづったのは何故かと申しますと,
1.「やりたいこと」があっても,周囲の環境や社会的状況がそれを許さないことがいくらでもあるということ
・・・古生物学者になりたくても,家庭の経済状況と私の成績もそれを許してくれませんでした.また医者になってからも,医局人事に反旗を翻したために仕事を干され,就職した病院にも居づらくなってしまいました.自分の思い通りに行かないことなど,これまでの自分の経験を振り返っても,いくらでも挙げられます.
2.でもそのような状況は決して八方塞がりというわけではない,自分に「できること」があると,自分が進みたい道が照らし出されることがあるということ
・・・顕微鏡好きだったことが病理への興味を惹いたこと,病理専門医を取るまで・あるいは学位を取るまでの見習い期間中に生活を助けたのは,外科医としての知識と技術であったことや,外科医であったために人体解剖に相当程度知悉していたことが役に立ちました.
3.結果として,回り回って自分の興味のある分野にたどり着くことが往々にしてあるということ
・・・医学部を卒業したら医者にしかなれないものと思っていましたが,なぜか高校時代に憧れたライフサイエンスの研究に関わることが出来ました.これが私のキャリアの終着点ではないのでしょうが,現時点でこのように仕事が出来ることを嬉しく思っています.
かえって分からなくなっちゃたかしら?注目して欲しいのは,3.です.「やれること」「できないこと」を比較する必要なんて無いんですよ!あなたのやりたいことは,あなたがこれからの人生を歩んでいく内に,自然に方向が決まっていくものなのですから!
私が今まで歩んできた道は,いわば螺旋階段を上っているようなもの.いろいろと紆余曲折がありますが,結局「いのち」というものに収束していくように思えます.もう中年と呼ばれる歳に差し掛かりつつありますが,あなたに負けないよう,私も人生の螺旋階段をこれからも上っていきたいと思います.
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最後に,「できること」について一言だけ.世の中,「出来ること」「出来ないこと」が厳然と区別されることがあります.それは,資格の有無です.たとえば車の運転は,運転免許を持っていない限りは公道を走ることは出来ません.手術をしたいと思っても,医師免許がない人が手術をすると,それは傷害罪になります.「手に職」という言葉もありますが,資格は往々にして身を助けることがあります.何か取ってみたい資格はありますか?
大変長文となりましたが,あなたが拙文から何らかのヒントを見いだしてくれるならば,それは私にとって望外の喜びです.
通りすがりの大学教員さんありがとうございます。
理系が文転できると知り驚きました。今は少し理系の方に目を向けて見ることにします。
ところで質問ですが、将来理系に進んだとしてやりたいこととできることでは差が大きいのでしょうか?また、やりたいことはどのようにして探していくべきなのでしょうか?
お返事頂ければ幸いです。
シンさん、ありがとうございます。
今は具体的に決めるというわけではありませんが、理系の方に目を向けてみようと思います。
そこで質問ですがコミニケーション能力は、具体的にどのようなことをいうのですか。社交性を示すのでしょうか?それとも、時と場に動じず応対できる能力ですか?
返信が少々遅くなりすいません。出来れば回答していただきたいです。お願いします。
今の時代は,中学校で文理分けされるんですね!中高一貫校であることを割り引いても,びっくりしました.と同時に,何となく心配になりました.
というのは,だっちょさんのように,まだ自分の将来のビジョンが完全に固まっていない学生さんの未来の選択枝を勝手に狭めているような気がするからです.
理系であろうと文系であろうと,仕事の分野はそれこそ千差万別・十人十色です.ちなみに私は医者ですが,高校3年生で理系のコースを選択しました.クラスの同級生は,建築家やコンピュータ技術者,企業のエンジニア,あるいは私のように医者になりました.ユニークなところでは,絵描きになった者もいます(彼は理系にいましたが,大学は文学部だったと思います).私の挙げた具体例はあまり役に立たないかもしれませんが,それだけ「将来何をやる」という選択枝は数限りなくあるものです.高校1年で志望大学を決める,などというのは正直性急すぎるような気がしますが,楽しんで自分の将来探しをしてみてくださいね.
実利的な面から言うと,高校の文系理系の選択は,理系の方がbetterです.
文系では人文科学系の科目(英語や国語・社会)の時間数が多く,理系では自然科学系の科目(数学・理科)の時間数が多いわけですが,もし文系コースを選択した場合,自然科学系の科目(この場合は物理・科学・生物・地学・微積分など)を放棄してしまうことにより,理系の学部が受験できなくなってしまいます.逆に理系コースを取っていた場合,文系学部の大半で重要視されている科目は英語ですから,特にハンデにはなりません.実際,「文転」と称して,理系の高校生が文系学部に進むことはよくあります.
まだ将来のビジョンが定まっていないあなた(私はそれでいい,むしろ健全だと思います)が,これからの選択枝をより多く残しておけるために,とりあえず「方便」として理系を取っておいた方が良いのではないかと思います.
今は具体的に決める必要はないです。
文系と理系の違いですよね。理系の就職の方が分かりやすいかも。ものづくりや科学や薬剤師や医者や学校の先生(数学、理科)などがある。文系ですと法律家や経営(社長)や営業系や幼稚園の先生や学校の先生(英語、国語、社会)などですね。
どちらか就職に有利かというと理系です。理由は潰しがきくという事や昔の日本は工業の国だったのでその傾向が未だに強いというのが現実です。
僕が文系の大学に通ってますが就職に苦労してます。興味が有るところを見ても理系出身のみです。文系職ですと理系だろうが文系だろうが良い人材を欲しいだという事だろうと思います。コミュニケーション能力を鍛えた方が良いです。知り合いで郵便局で働いています。その子は説明するのがとても上手い分自分を売り込むのが得意なんじゃないかなと見受けれます。中学生なのでそこを意識をすれは求める仕事を入れる可能性があるのでは。