かずさんへ
工業高校やものづくりに興味関心を持ってもらって大変うれしく思います。私どもの
工業高校について、少しお話させて下さい。入学してくる生徒さんは、それぞれ色々な思いで登校しています。自動車に興味が強い人、コンピュータを沢山使いたい人、クラブ活動を極めたい人、中学校の主要5科目が苦手だった人などなど。中学校や普通科高校と違って実習や課題研究や製図という座って学ぶ科目以外の教科があります。様子が違うので関心を持ってもらえる所もあると思いますが、実習などは3～4時間連続で立ち作業をしたり、場合によっては6時間同じ科目ということも有ります。中高一貫校も他の学校と違う様子も有ると思います。かずさんはものづくりに興味関心が深いようですが、工業高校生がそのスキルを高めるためには、辛い練習を繰り返し行います。中には嫌になって、工業界から抜け出したくなる人もいます。もちろん沢山の人は頑張って
スキルを高め、より高い技術を必要とされる”社会”へ進みます。そして就職試験の時、国語、数学、英語等の普通科目をどれだけ頑張って勉強してきたか問われます。
自分に与えられた状況を深めることが、ものづくりに大切な勉強だと思います。多くのひとが必要だと感じるものを作らなくては、喜んでもらえませんものね。専門技術を学ぶ機会は、年齢に関係なく、いつでも本気になれば学ぶことが出来ます。勉強以外で工業高校には、大学や専門学校へ進むクラスメートもいます。色々な進路を考えている人たちが多いので、コミュニケーション力は自然と身に付きまが、嫌なこともありますよ
時間が解らない位、熱中出来ることが見けることが”ものづくり”に繋がると思います
今の環境で”インターンシップ”や”ボランティア活動”を体験されると、今の学校が楽しく感じられると思いますよ。

中高一貫校といえど、中学3年生。進路を考える節目を迎えているのは、どんな中学3年生でもあることですね。

「もの作り」に興味を持たれたようですが、どんな事をイメージしていますか？
機械・建築・ソフトウェア・電気部品・ロボット・化学・食品・化粧品・農業・・etc
工業高校と1つに言っても、各学校で重視している分野が異なります。
学校のカリキュラムを見てみましょう。
お住まいの地域では、夏休み中に体験入学やオープンスクール、学校説明会などが実施されるでしょうか？もし、それに参加できるのなら、是非、ご自分の目で見てくるといいと思います。
体験する中で、思い違いや自分の気がつかなかったことを発見できるかも。

「ちゃんとした目的がないと、やはり進路選択してはいけないか」という質問に対して、私は”体験したい派”なので、「体験することを目的にして、進路選択してもいい」と言いたいと思います。
工業系の高校への進学＝将来は理工系とは限りませんし。
やってみないと、分かりませんよね。
昨年、息子の学校選択のために伺った工業高校では、非常に英語に力を入れていて、在学中に英会話に興味を持つ人も多く、卒業後の進路が英文科という人も複数いると聞きました。「工業高校から、大学の英文科」という進路です。おもしろいですね。
許されるなら、高校選択の時点では、可能性が広がっていますよ。

中学・高校・専門学校or大学など、そして就職という節目で、いつもいつも迷うのですが、進路に迷いすぎて「決めれない」というのは止めましょう。その時点で「～のように考えたので、コレを選択した」という自信を持って、次に進んでくださいね。
だから、「目的もなくて・・・」と気にされているのは、とても大切なことだと思いました。

初めまして。
私は、現在、塾講師をしていますが、教師になろうとしています。そして、昨年の教育実習では、工業科のある高校で実習をしてきました。
そのような立場から申し上げますね。

現在、はっきりとした進路が描けていないのは、致し方ないと思います。ただ、その段階で工業高校を選ぶのは、かなりの勇気が必要ですね。
工業高校といっても学校によりますが、電気、電子、機械など、細かくコースが分かれていたりします。つまり、将来何をやりたいかが明確でないと、コースの選択ができません。工業高校とひとくくりで言っても、機械と電子では全く学ぶ内容が異なりますし、進路も変わってきます。

ここからが私のアドバイスになります。
進路は、まだ焦って決める必要はありません。工業系の大学もありますから、大学で工業を学ぶこともできます。
ですから、高校は進路を決めるための基礎を固める時間として考えたらどうでしょうか。また、工業系に進む場合は、理数系の知識は役に立つと思いますので、高校で数学や物理などを積極的に学習してはどうですか？
中学生なら、理科の第一分野のような学習は楽しいですか？全く同じとは言えませんが、物理では第一分野のような学習をしていきます。高校ではもっと専門的になりますが。

それから、もの作りがしたいとのことですが、もの作りの仕事にはたくさんあります。例えば、私は携帯電話の企画の仕事をしていたことがあります。実際に作る立場ではありませんが、どんな携帯電話を作るのかという最も大切な部分の商品企画の仕事をしていました。さらには、今は目に見えない商品もあります。つまり、サービスと呼ばれるものです。
もの作りと言っても、考えようによっては色々な仕事がありますね。腕に技術を着けて手を動かすもの作りもあれば、頭で考え出すもの作りもあります。色々です。

ちょっと長くなりましたが、色々考えてみてくださいね。考えることはいいことです。納得するまで考えてみてください。
頑張ってくださいね。

れーなさんへ

あなたが、「中高一貫校」を選んだ理由は何ですか？

高校のことだけではなく、その先の進路のことも考えたからではないですか？

中学生にありがちなのは、「出口」のことだけ考えて、出口の先のことまで考えが及ばないということです。当然とは思いますが…。

社会に出て、工業関係の仕事に就くときに、工業高校で学んだことだけで足りると思いますか？　
実際には、会社に入ってから研修を積んだり、学歴も、大学だけでなく、理系の方は大学院まで修了している方も多いです。

それだけ、「専門知識が必要」ということですね。

ですから、今の段階で、工業高校で専門的なことを学んでいるように見えても、（実際、中学生にはかなり専門的で興味深いので、それに魅力を感じていらっるのでしょう。）それは、社会の構造全体から見てみれば、「基礎中の基礎事項」に過ぎないのです。

以前のように、高卒でも就職口がたくさんあった時代には、工業高を卒業して企業に就職するのは普通でした。
しかし、現在では、工業高校を卒業したあと、大学に進むようなケースもとても増えています。なぜ、そのようなことになったか考えてみて下さい。

今の進路を生かして、高校はそのまま進学し、大学で理系を目指せば、今考えているよりずっと専門的な学問や職種に出会うこともできますよ。

早い段階で、専門の道をめざすか、深い専門性を身につけるために、まず基礎学力をしっかりつけるか…そのどちらをとるかは、もちろんあなたの自由です。