そういえばこの間，週一で手伝いに行っている大学病院の掲示板に張り紙があって，

「カウンセリングルームオープン」

と書いてありました．臨床心理士さんが週一で来院され，カウンセリングしていただけるとのこと．カウンセリング時間は公休として認定される，という内容でした．

何が言いたいかというと，精神科だってある大学病院にカウンセラーが誘致されるくらい，それなりにカウンセラー（この場合は臨床心理士）の認知度は高い，おそらく需要もそれなりにある，ということです．

カウンセラー　
公的資格　座学と実技演習を学び、筆記試験と実技試験があります。この公的資格についても初級、中級、上級とあります。他に民間資格も多くあります。人生全般に関係し、心理、職業と様々なカウンセリングがあります。
臨床心理士
大学院で心理学の単位を取得後、国家試験を受験して合格する必要があります。
医師
精神科の医師となり、医療に携わる。

カウンセラーと臨床心理士、医師との違い
カウンセラーは患者を治療することができません。健康な人をケアー、支援することです。医師は治療行為をします。臨床心理士も患者を扱います。

認定心理士
社団法人日本心理学会が認定する民間資格です。大学で心理学の単位を取得して認定している。

アメリカのケース
大学院でカウンセリング心理学を修得し、受験してカウンセラーの資格を得るものです。分野毎に多くの種類のカウンセラーがいます。弁護士と同じくらいの社会的地位がある。生命保険で受けられることができ、一般市民がカウンセリングを受けている。日本のカウンセリングはアメリカから輸入されている現状がある。

職業としてのカウンセラー
資格が必要ですが、弁護士と同じで報酬を得ることが必要になってくる
・個人開業して顧客から、カウンセリング料を得て経営する。
・学校でスクールカウンセラーとして働く、現在は殆どが臨床心理士が担当している
・公務員となって行政機関内でカウンセラーの職務に就く
・民間会社に採用されて専属のカウンセラーとなる。
・カウンセラーとして採用されてメンタルヘルス支援会社（まだ少ない）で勤務する

カウンセラーは、新しい職業であり、職域、収入等確立しておらず、これから活躍する職業です。欧米人は気軽にカウンセリングを受けますが、日本人はお金を払って受ける人はまだまだ少ない。資格を取得してからがスタートとなります。

現在はカウンセラーの社会的地位はまだまだ低く、働く場所も限定されています。むしろ、専門的職業を補助している資格です。資格保有者には教師、看護士、公務員、人事労務の会社員、美容師等人と接する職業の人が多くいます。カウンセラーだけで収入を得ている人は極めて少ない。

　カウンセラーとしての職業に就きたいなら、日本の大学で心理学を学び、アメリカの大学院でカウンセリング心理学を学ぶ選択枝もあります。いずれにしても高い学識と技能を修得する必要がある。臨床心理士もそうですが英語の専門文献を読みこなすことが必要ですから、英語に堪能になることは必須となります。

尚、国家資格として現在存在するのはキャリアコンサルティング技能士だけです。主に職業、職場に関するコンサルティングの分野です。通りすがりの大学教員さんが書かれた通り、カウンセラー国家資格はこれからでしょう。カウンセラーが国家資格となるには日本もアメリカ社会のようにカウンセリングが認知されるまでになる必要があると考えます。

心理学やカウンセリングは、新しい学問であり、未知の分野です。また、精神病患者や深く苦悩する人達と接することが多く、自分自身にとっても辛い仕事となります。一方でフロンティア的な分野であり、やりがいのある職業です。

認定心理士（にんていしんりし）とは、社団法人日本心理学会が認定する民間資格です。

心理学系の大学で、一定の単位を取って申請するだけで、「だれでも」とることが出来ます。つまり、心理学部を卒業したという卒業証書以外のもう一つの証拠。
「何かの職業をするために必要な基礎資格」ではありません。大学を出たという資格だけの人に、あなたは「自分の心の相談」をまかせられないでしょう？

アメリカでは、そのような資格は、原則として、すべて「大学院卒以上」ということになっています。「大学は基礎教育」ととらえているからです。

日本もその傾向になっています。教職などでも大学院を出た方が多くなっています。
だから、「大学院までは出られない」というのなら、そうでなくてもなれる職種を探せばいいと思います。

まずは，このフォーラムの質問回答を検索してみて下さい．「臨床心理士」「認定心理士」だけでも相当数のヒットがあります（前者56件，後者6件）．

そこにも多々書いてあることですが，カウンセラーになることについて，特に資格は要求されません．ただし，「カウンセリングできます」と自分で言っているだけではどこも雇ってくれませんし，お客さんも来ませんので，まつりかさんが触れられているような民間資格が存在するわけです．

なお，このような民間資格を一本化して国家資格にする，という話もありますし，社会的なニーズとしては国家資格の方向に向かっていくと思われますが，今のところ学会の足並みが揃っておらず，まだ先の話になりそうです．