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回答・コメントする(No.8826)

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もっと教えて!フォーラム 質問 犯罪心理学者になりたいです。

[Q] 私は現在中学3年生の女子です。
今年の5月頃に、1997年に起きた神戸の事件を知ってから
少年犯罪に興味を持ちました。
それから、犯罪者の犯罪心理にも興味を持ち、将来は犯罪心理学者になりたいと思っています。

そこで質問なのですが、
犯罪心理学者という職業についたら収入は入るんでしょうか?
また、具体的にはどのような仕事をするんでしょうか?
「安定した職業」としてやっていけますでしょうか?
もっとも、犯罪心理学者になるにはどのようなルートを通りどのようなところに就職すればいいのでしょうか?

質問が多くて申し訳ないのですが、答えていただきたいです。

[A.8]

 北芝健さんの本をお勧めします。ホームページやブログも見られると良いと思います。


[A.7]

犯罪心理学と犯罪精神医学の違いについてですが,上から4つめのレスで,あきちゃんで〜す先生が違いを述べられていますよ.実際には,両者は殆ど混同されているようですが(事実,具体的な線引きも出来ないでしょう).

ご自分で調べることも可能です.ネット検索だけでも相当のヒットがあります.学会も存在しますので,アポイントメントを取ってから活動内容を聞いてみるのも良いでしょう.

なお,研究所の職員になるためには,それなりの研究実績が要求されます.要は大卒の「ぽっと出」みたいな人がすぐに職にありつけることはございません.大学院などに進んで知識や考察を深め,みんなが認めるような論文や著作を出すことにより,初めて任用への糸口をつかむことが出来るわけです.

研究職にある人は,基本的に博士などの学位を持っていますが,現在博士研究員の就職難が問題になっています.この世界,規程の専門的な教育研究をしてきたとしても,直接雇用に結びつく可能性が低いので,なかなか大変です.

また研究者というのは,多くの場合は任用期限があり(助手クラスで5年,教授クラスで10年),在任期間中に最低限の業績(論文を書く)を上げないと,職を失います.'publish of perish'などと言われています.私も研究機関で働くものの一人として,安閑とはしていられません(苦笑).

雑多なことを書きましたが,「研究所の職員」になるには,かなり狭き門をくぐり抜けなければいけないこと,ということです.頑張ってくださいね.


[A.6]

私は、「研究所の職員」になりたいですね。
そして、「犯罪精神医学」よりも「犯罪心理学」を学びたいですかね・・・。
精神医学のほうも気になりますが・・・。
よろしければ、「犯罪精神医学」と「犯罪心理学」の違いを教えてください。

科警研の少年研究・・・それもいいですね。
あれ・・・?annindofuさんは・・私の知っている方ですかね


[A.5]

科警研の犯罪行動科学部に、少年研究の部があります。それを見てみたらいかがですか? http://www.npa.go.jp/nrips/jp/behavioral/juvenile.html 


[A.4]

日本においては,犯罪心理学を標榜する研究室の大元は,この「犯罪精神医学」に源流がある,ということです.


いわゆるプロファイリングなどについては,仰るとおりに別の話なのかもしれませんね.


[A.3]

通りすがりの大学教員さんがおっしゃっている分野は「犯罪精神医学」の分野のことですよね。「心神喪失」とか「心神耗弱(こうじゃく)」など、犯罪者の責任能力が問題になる場合に、よく登場しますね。

日本では、「犯罪精神医学」と「犯罪心理学」を混同して使う場合が多いので、遷花さんがどちらを望んでいらっしゃるかで、進路も違ってくると思います。


[A.2]

ちょっと,いやものすごく高い本なのですが,「日本の精神鑑定」(みすず書房)ってご存じですか?これは,日本の犯罪心理学のオーソリティが編集された,社会的に反響のあった事件の被告人の精神鑑定記録を集めたものです.かれこれ40年近く前に出版された本なんですよ!

吉益脩夫先生という東大精神科の教授およびそのお弟子さんがこれを書かれていますが,この中には作家として有名な加賀乙彦氏も含まれています.加賀乙彦氏は死刑囚の心理について研究された方で,中学生にとってはまだきついかも知れませんが,「宣告」(新潮文庫)や「死刑囚の記録」(中公新書),「頭医者」(中公文庫)など,是非読んでみるといいでしょう.面白いですよ.・・・それとも,もう読んだ?

吉益学派とも言うべきお弟子さん達は,東京医科歯科大学でその学問を更に発展させました.私も種々の有名事件の精神鑑定を取り扱った先生(テレビに良く出ていた)に大学で教わりましたが,その先生はそのお弟子さん達の弟弟子(孫弟子といった方が妥当かも)に当たる方でした.これら先生方が,東京医科歯科大学の難治疾患研究所に,そのものズバリの「犯罪精神医学研究室」という研究室を主催されていたのですが,今は国立大学法人化などに伴う組織改編により当初の形態を失っているようです.でも,日本で現在活躍されている犯罪心理学者の多くは,これらの先生方の薫陶を受けた方々です.

ちなみに上に具体的な名前を上げた人々は,全員医者(精神科医)です.精神科を通して犯罪心理を学ぶ,というのはある意味理にかなっています.矯正医官として拘置所や刑務所で働くことにより,直接犯罪者と向き合うことが出来るのですから.

ですから,まずは医者になるというのはどうでしょう.実は医学部以外の大学職員になるときも,医師はちょっと優先される傾向があります.心理のスペシャリストとして犯罪者の最も近くに肉薄できるのは医師ですし,精神鑑定は一般的に医師のみが行います.出来ることが多いので,他職に較べてアドバンテージが高いわけです.

具体的には医学部を卒業し初期研修を終えた後精神科を専攻することです(大学はどこでもいいです).その際に,犯罪精神医学に関係のある研究室のある大学の精神科の医局に入局し,大学院生として学ぶことが出来るようにする,という手があります.

この他に,初期研修を終えた後に,国立精神・神経医療センター(東京小平市)の後期研修医プログラムに応募することです.ここには「司法精神医学コース」という研修コースがあり,学位(博士)取得など,研究者としての道も開かれています.
↓リンク
http://www.ncnp.go.jp/hospital/sd/seishin/resident06.html


[A.1]

遷花ちゃんさん

まず、「犯罪心理学者」というのは、「職種の名前ではない」ということを頭の中に入れておかないといけないと思います。
「心理学」という学問領域の中の「犯罪心理学」の分野を専門に研究している人、という意味ですよね。

「犯罪心理学者」の職種は、「大学の教員」「研究所の職員」「警察関係の公務員」「法務関係の公務員」などに分かれると思います。

遷花ちゃんさんは、上記のどのルートを考えていらっしゃいますか? それによって、解答も違ってくると思います。これ以外もあるかもしれません…

心理関係の職種の一般的なルートとしては、大学のあと大学院を修了して、それらの機関の採用試験に合格することが必要と思われます。

「犯罪心理学でプロファイリングする」というと、かっこいいのですが、日本では、まだ始まったばかりの分野です。採用されれば「安定した職業」にはなるでしょうが、「採用数は極めて少ない」職種です。

ちなみに、科学警察研究所の心理職の来年度の採用は、「1名」の予定です。
国家公務員Ⅰ種試験という超難関の試験に合格した方の中から、面接などを経て採用されます。
http://www.nrips.go.jp/jp/recruit/index.html

都道府県警察で募集している「科捜研」もありますが、これは、「犯罪心理学」の本筋からは、だんだん遠くなると思われます。「鑑識」などの色彩が強くなると思います。