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回答・コメントする(No.9395)

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もっと教えて!フォーラム 質問 空や宇宙が好きなのですが、学部選択をする際に迷ってしまいます。

2011/01/03 16:07  そらさん[高校生・女]

[Q] 空や宇宙が好きなのですが、学部選択をする際に理学部か工学部で迷ってしまいます。

こんにちは。
私は幼い頃からいわゆる自然科学系が好きでした。
小学生の時には"空"にはまっていて、ちょうどその頃に航空管制官という職業を知ったので、中学生の時は漠然と「航空宇宙工学科に入りたい」と考えていました。
(当時は宇宙にはあまり興味が無く、"空"や"雲""星"自体が好きだったので、この学科を選んだ理由も「"空"に直結してるイメージだから」でした。)

その頃から、周りの人に「"空"について学びたい」と言えば必ずと言っていいほど「空が好きなのか。そうか、宇宙かー。」という返事が返ってきていて、初めのうちは否定していたのですが、段々面倒臭くなって否定しなくなりました。それからしばらくして高校入学、と同時ぐらいに徐々に宇宙を意識し始めました。(笑)


ある日、自分の通っている高校で工学部の出前講義の機会があったので参加してみました。その内容が流体力学についてで、雲の話や飛行機の話、宇宙でも流体力学が使われている(はやぶさのイオンエンジン)から工学と宇宙は結びついている話など今でもその時のワクワク感を思い出せるほど興奮しました。この時に「制御や流体力学を学びに航空宇宙工学系の大学へ行こう!」と強く思いました。

またある日、物理の授業で波動を習っていたときでした。「なぜ空は青いのか」についてやっていて、自分達の知ってる範囲でこんなこともわかるのかとすごくワクワクしたのですが、その後に授業時間が余ったのか突然先生が宇宙の話をし始めました。ドップラー効果を使って宇宙が広がっているのがわかったとか星の色とか。私はずっとわくわくしっぱなしでした。あとでそれが「宇宙物理学」だと知りました。その先生と何回か話したり本屋で一般向けの宇宙の本をあさっているうちに「素粒子物理学」や「宇宙論」など、知れば知るほど面白くなってきました。

また一時期、私が動物好き+COP10関係の講演への参加を通して生物環境に興味を持ち、それならば大学は"理学部"の枠で募集するところか航空宇宙工学系を選ぼうと考えていました。
また、理学部に進むなら工学、工学部に進むなら理学の授業をつまみ食いしようかとも考えました。

このようにずっと理学に進むか工学に進むかで迷っていました。が、こんな中で衝撃を受けた出来事がありました。
学校帰りに本屋に寄った時に、背表紙に「IPMU監修」と書かれた本が偶然目に留まりました。その当時少し気になっていたIPMUの方がいたのでもしやと思いその本を手にとって開いてみたところ載っていました。経歴も載っていたのですが読んでびっくりしました。専門は理学系で、私もこれを読む前まで勝手に理学系の方なんだろうなと思っていたので納得できたのですが、この方、最初に航空宇宙工学を学ばれた後に数学や物理学や天文学も研究なさった方なのです…!
いい意味でショックでしたし、目の前の世界がガラッと変わる感じがしました。
自分が迷っていることを両方ともやられている方がいること、こういう学び方もアリなんだと知ったこと。
帰りの電車の中でも家に着いてからもこの本を見ながらずっとこのことを考えていましたし、この時ほど純粋に「勉強したい」と思うことは今までありませんでした。


今まで、宇宙へ行きたいと考えて、宇宙飛行士になるには工学出身が有利なのかなどと考えたこともありますが、これからの時代は宇宙へ行けるチャンスも増えると思います。
それにどの分野に進んだとしても、皆さん「宇宙が好き」って気持ちは変わらないと思っています。
それならば、好きな分野で宇宙に挑みたいと思います。
高校生の娘が大口叩きやがってと思われるかもしれませんが大目にみてやってください。



私は今まで書いてきたことの上で、今、理学部に進もうか工学部に進もうか悩んでいます。

この記事に目を通して下さった方、ほんの少しでも構わないです。助言や提案などありましたら、よろしくお願いします。

長い駄文を読んでくださってありがとうございました。

[A.3]

こんにちは、そらさん。

私は空や宇宙の仕事をしているわけではないのですが、
小惑星探査機「はやぶさ」のゲームを作った関係で、
宇宙科学研究所(ISAS)の方に色々お話をうかがったことがあります。
そらさんの進路決定の役に立つかわかりませんが、その中からお話します。

理学系の方と工学系の方の両方からお話をうかがったせいもありますが、
はやぶさチームは「理学系」と「工学系」のセクションで明確に分かれていました。
私が質問をすると「それは工学系」「それは理学系」と回答も分担されていました。
ただ、理学系と工学系で相手に無関心というわけではなく、
全般的な知識は知っているけども、専門家としての立場を尊重している感じです。

理学系の方には理学系であることの、工学系の方には工学系であることの、
誇りとかこだわりが、話の端々からうかがえました。
特に「はやぶさ」の場合、さまざまな技術の運用試験が行われていましたので、
工学系の方のこだわりは大きかったようです。
おそらく宇宙自体もお好きなんでしょうが、
はやぶさの装置や機械自体への愛を強く感じました。
そういうところは「工学系なんだな」と感心したところです。

そらさんの質問の中で、
「それならば、好きな分野で宇宙に挑みたいと思います。」
とありますが、これが答えになっているんじゃないでしょうか。
ISASの方は、自分の担当分野が好きで、そして誇りを持っているように感じました。
実際には「工学系か理学系か」だけではありません。
例えば「はやぶさ」の場合、工学系もさらに「推進系」や「姿勢制御系」などと、
それぞれの専門にわかれています。
これからそらさんが興味を仕事にしていくにつれ、
より詳しい分野を選択していくことになると思います。
色々迷うとは思いますが、どちらでも正解である選択がほとんどだと思いますよ。

ところで、「はやぶさ」のいろんな論文や資料を読んでると、
わりといろんな技術用語がバラバラです。
ゲームではできるだけ統一した用語を使いたいので、
「どうして用語がバラバラなんでしょうか?」と質問したことがあります。
返ってきたのは、
「新しい分野なんで言葉も新しく作っているので、バラバラなんです」
という回答でした。
この回答を聞いて「宇宙開発って、本当にフロンティアなんだな」と感心しました。
そらさんも、何もないところに一歩踏み出すフロンティア精神を大事にしてください。


[A.2]

あけましておめでとうございます.

aspiさんと同じく宇宙とは関係のない分野の者ですが,あなたの向学心と知的好奇心に心動かされました.知的好奇心はmental curiosity[英]とかWissendurstig[独]といい,研究者の資質として大変重要視されるそうです.私も自分の子供達に,あなたが感動を覚えたようなことを伝えていきたいと思いますし,子供達も知的好奇心の豊かな少年少女に育って欲しいと思っております.

というのは置いておきまして,あなたの悩み,ごもっとも.結局航空宇宙に関する学問・産業というものが,すでに理学部とか工学部といった学部の垣根を越えている(すなわち,学際的である)からでしょう.したがって,あなたがそのような形で進路を悩んでいると言うことは,あなたが夢の実現に向けて正しい道を進んでいるからではないでしょうか・・・と私は考えます.

このような場合に私がお薦めするのは,とりあえず(固有名詞が出てしまいますが)東京大学理科I類を目指しなさい,というものです.理科I類に進めば,理学部にも工学部にも進めます.目的の専攻を選ぶさい,教養課程(2年分)を下調べの期間に使うことも出来ます.その間に研究室のセミナーに顔を出したり,先輩からの口コミなどを集めて,自分に「ビビッ」とくる分野に飛び込むことが出来ます.

進路振り分けなどがありますのでちょっと大変かも知れませんが,困ったときには東大,で宜しいかと思います.むしろ,あなたの興味を早い段階で絞ってしまうのは,良くないことなのかも知れません.大学院まで進むことを視野に入れて,今はアンテナを高く上げて勉強するのが一番だと思います.

そんなあなたにお薦めの本を.

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上下〉 (岩波現代文庫) R.P. Feynman,大貫昌子訳

英語力に自信があれば,原書の方が何とも言えぬ味があり,面白いです.

"Surely You're Joking, Mr. Feynman!": Adventures of a Curious Character Richard Phillips Feynman、Ralph Leighton、 Edward Hutchings (W W Norton & Co Inc)

読んだことあります?あったら,蛇足でございます.


[A.1]

【そらさん さん】
 何がやりたいかわからない という子供たちが多い中で大変頼もしく読ませていただきました。
 私は農学部・環境保全学科卒で「星や宇宙」の事はよく知りませんが、参考になればということでコメントさせていただきます。

 環境保全というのは含まれるエリアが非常に多岐にわたり、いわゆるバイオの面からまた工学的な面から、あるいは数学的な面からとか、いろいろな面からのアプローチの方法があるというのはお解りいただけると思うのです。それをふまえての話になりますが、あるとき「環境化学」の講義の際、立川涼教授(ダイオキシンを含め塩素系農薬による環境汚染問題の大家)がわれわれ生徒たちにこんな質問を投げかけられました。

「なぜ、環境保全学科が理学部ではなく農学部にあるかわかるかい?」

 どういうふうにお考えになりますか?

 その時に話されたことは
 「理学部っていうところは、ひとつのことを突き詰めて考えていくところで、農学部っていうのは、ひとつのことを様々な関連から考えていくところなんだよ。」って。

 実際、私はその後水処理の業界に入りましたが、水処理って、汚水があって、それを処理するための器(コンクリの水槽)があって、処理するためのバクテリアがあって、バクテリアをいい条件で飼うための条件設定があって、その条件を作るためにポンプやブロワーという機械があって、それを動かすためには電気が必要で、それをきっちり動かすための電気回路が必要なのですよ。

 ということは私みたいに「農学畑」の人も必要ですし、「設計畑」「建築畑」「機械工学畑」「電気畑」「生物学畑」とかいろんな人が必要なのですね。

 というように「星や宇宙」へのアプローチも「理学畑」「工学畑」いずれでも可能だと思いますし、その他のアプローチの方法もあると思います。
 そらさんが星や宇宙の中で特に何がやりたいのか?たとえば、宇宙へ行きたいのか?宇宙へ行くための物を作りたいのか?宇宙飛行士のための安全な食物を作りたいのか?等々そこにひとつの回答があるような気がします。

 行きたい大学学部の卒業生の具体的な進路(就職先)を調べる方法もいいですね。
 あるいは行きたい会社や組織の出身大学や学部を調べるのもひとつの手です。

 あまり参考にならなかったかもしれませんが、ひとつのケースとして読んでいただければ幸いです。頑張ってください。