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回答・コメントする(No.9997)
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脚本家
[Q] 僕は高収入は狙っていません。それよりも、何か自信を持って表現できるようなことを仕事にしたいです。表現する仕事はたくさんありました。その中で、やはり脚本家を目指したいと思っています。しかし、引っかかることがあり、質問さしていただきます。
僕にはお金はもちろん必要です。しかし、それ以上にやりがいが欲しいのです。僕が思うやりがいとは、売れた売れないではないのです。でも、脚本家に限らずほとんどの仕事は儲けることのできない奴は、会社やグループには必要ありません。それは、十分わかっています。だけど、表現者で独立していれば、低所得でも人に迷惑はかかりません。つまり、表現する仕事をくびにされたくないのです。脚本家になったとしたら、そのようなスタイルは持てるのでしょうか?例えば、絵描きさんは、自分の絵を売って生活するでしょう。それと同様に、「良いの書きあがりましたよー」などと言って、自分の納得いく作品を顔なじみのプロデューサーや監督に持って行って、映像化できるように交渉するのです。その場合、監督は全責任を担っているので「これでは駄目だなとか、もう少し変えたらいける」といった交渉を経て作品を協力して作り上げたいのです。依頼が来て、期日があっては、「時間を守らなければ自分ではなく皆に迷惑がかかる」と焦り適当になってしまっては、作品に心を込めにくいのです。どうでしょう、実際、僕が描いているような脚本家はいるのでしょうか?脚本家は自分のペースでも仕事することは可能なのでしょうか?
また、脚本とは「映像化しやすくなければいけない」ということですが、どこまで詳細に書くのですか?主人公が例えば、指を何気なく動かしているなら、どこまで書くのでしょう?
スイミ―さん、メッセージをどうもありがとうございました。スイミ―さんのお話の中で、一番心に残ったことは、「100%完璧な作品にはならなくても、伝えるべきことは必ず入っている」という文でした。自分が何をしたいのかについて、よくよく考えなければいけないと改めて感じました。常に自分の考えを持ち、時にはそれを変える勇気も持っていないと、一番伝えたいことがあやふやになってしまうと思いました。僕はこれからも、考える時間を大切にしていきます。本当に、回答をありがとうございました。

カラフルさん、こんにちは。
漫画家のスイミーと申します。
創作表現の仕事をしている一人として、お話させてもらいますね。
自分が納得いくものを作るには時間が必要という意見、よくわかります。
私もよく「あと1日あればもっと完成度の高い原稿が出来るのに!」と
思う事があります。だけど時間と言うのはあればあっただけ
使ってしまうものなんですよね。
そして時間をかければかけた分だけ完成度が上がるのか?と問われると、
必ずしもそうでない場合もあります。
短時間で描き上げた作品の方が、勢いがあって面白いこともあるのです。
ジブリの例を挙げていますが、宮崎監督も好きなだけ時間をかけて
描いているわけではないと思います。
「これだけの時間で仕上げます」という約束を最初に交わしているはずです。
そしてその時間を確保できるのは、過去にヒット作を生み出した
という実績があるからです。
カラフルさんが納得いく作品が書ける時間をスポンサーからもらうためには、
それまでに「ヒット作を書ける脚本家」という実績と信用が必要になります。
期日を守るために焦って適当になって、
作品に心がこめられないのはプロではありません。
プロとして仕事をこなしている人は、それをやってのけます。
100%完璧な作品にはならなくても、伝えるべきことは必ず入っている、
プロの作品とはそういうものです。
仕事にやりがいが欲しいという気持ちはよくわかります。
けれど、表現者が仕事をする上で必要なのは、制作側が満足することではなく、
それを受け止める側に満足してもらうことなんです。
作る人が満足したいだけなら自由に作って発表するといいです。
でもそれは「仕事」ではありません。
「表現する」とそれを「仕事にする」を分けて考えてみてください。
自分は表現したいだけなのか、それとも誰かに受け止めてもらい
その見返り(報酬)がほしいのか。
この二つは近いことのようで、実はまったく別の方向のものです。
その答えによって、次に何をすればよいかが見えてくると思います。
二度もこんなに長い回答をいただき、本当にありがとうございました。今後、この13歳のハローワークを上手に活用していくつもりです。どんな仕事でも、努力だったり、心の強さが必要なんだとすごく良く分かりました。それを念頭においてこれからも、将来の夢を自分なりに探していきます。どこも競争社会なので、「人並みの努力では仕事はもらえないな」と痛感しました。仕事というのは、人生の大半を占めます。やる気がなく適当にでは、すぐに負けてしまう。だから「好きでもあり、努力もする」これは理想です。理想といっても、くじけずに探し求めていきます。ありがとうございました。

こんにちは。コメントの追加を求められていますので、私に許される範囲でレスを返します。一部他の方のコメントと交錯しますが、あしからず。
私達が生きる社会、というか生命とは、本質的に競争の中にあると思います。みんな平等がいちばんといえば聞こえはいいですが、それは裏を返せば進歩を否定するということです。当然、どんな仕事にだって、その仕事なりの競争は存在します。
人間の社会の仕組みは決して完全でも平等でも公正でもありません。脚本家商売はそのひずみの部分が他よりも少し大きな社会じゃないかな? と門外漢には見えるのですが、そんな場所でも生き残っていく力強さがないと、いい脚本なんて書けないだろうな、とも思えるのです。
文章を書く時、早く書く事が大切なのではなく、まずは自分が何を伝えたいかをきちんと把握して、それを正しく表現できるようになる事が大切です。それができて初めてプロの仕事をする前提条件が整うのではないでしょうか? 速度を考えるのは、その次の話でしょう。
例えば、毎日あるテーマ(学校の1時限目、朝のTVニュースで最初に流れた報道…)について、原稿用紙600文字以内で自分の思いをまとめる事にチャレンジしてみましょう。できればパソコンではなくて、1行20字の原稿用紙(=30行以内)でやってみると、よりよいと思います。さらにできれば、他の人に読んでもらえるともっとよい。600文字というのはそれなりに意味がある文字数でして、あなたがこれを1年間続ける事ができたら、あなたの文章を紡ぐ力はけっこうレベルアップするはずです。
じゃあこれであなたが脚本家になれる…わけでは全くありません。ただ、こういうある種基礎体力的な能力は、あなたが一人の大人として毎日を暮らす中で、たいへん役立つ事が多いものです。あれこれ話ばかり聞いて耳年増になるよりは、今あなたができる事を無理せずにやっていく方が、あなたにとってプラスの面が多いように、おっさん目線には感じられます。後どうされるかは、あなた自身で判断されればいいと思います。
アドバイスは僕にとって、貴重なものだと改めて感じさせてもらいました。実社会に出た経験をお持ちの、がぜるさんのご意見は読ませていただき「最もだなー」と思う箇所がいくつもありました。僕にっとっての、今の「仕事」とは大学入試のための勉強です。もちろん、国公立や難しい私立に入れたらいいです。しかし、例えば今回の震災のように、日本に限ってもあらゆる社会問題があります。そうした問題を解決しなければならないのに、今僕が一生懸命打ち込んでいることは、英単語の暗記だったり、公式を覚えたり・・・。はっきり言って、明日死んだら何の社会貢献もできなかったことになります。だから、無意識のうちに、勉学以外の「仕事」、自分が貢献できる「機会」を求めていたに違いありません。がぜるさんのアドバイスにもありましたように、ただただ「脚本家」ということではないのかも知れません。何というか、早く何かしたくてウズウズしてしまっているのでしょうか?良く分かりませんが、暗記はもうコリゴリといった感じです。よくよく将来の夢については考えてみます。しかし、どうすれば指針が見つかるのでしょう。がぜるさんは、見切りをつければ後が楽とおっしゃいました。それは具体的にどういったことなのでしょうか?僕にとってテレビはとても近い存在です。だから、それに影響されました。だから、適当に「脚本家」と言って見ただけのことかもしれません。僕に見合った仕事が何なのか見つからないのです。もしかしたら、一番合っているのが「脚本家」なのかも知れないし、他の「何か」なのかもしれません。そこらへんの「見切り」をつけるための他の仕事とは、どのように見つければよいのでしょう?「実際は、本当は、これがやりたいわけではなかった・・・・」というのが一番危険というのは分かりました。では、前々から知るには、どう行動すればよいのでしょう?アドバイスを、時間があればまたください。よろしくお願いします。

カラフルさん、はじめまして
Webデザイナーという、ある意味での表現者の自分なりの意見を話します。
一、自分は今19歳とカラフルさんとほぼ変わらない年代で職業に対する悩みなど、
すっごく共感できますし、自分も心底悩んだ時期があります。悩む時は高校生までなので今はとにかく悩みぬくべきだと思います。
二、カラフルさんも記述の通り、表現者の職業はとにかく競争は激しいですし、金になりません。自分の知ってる脚本家数名の話をすれば「良いの書きあがりましたよー」と言える立場でも3,4年掛かりますし年収200万以下で常にバイトなんてのはざらにあります。
三、自分は高校生の頃、表現者になりたくて漫画家になろうと思い高校中退しました。
そして東京に単身行ってアシスタントであくせく仕事してましたが、「あれ?俺この職業別にやりたくなかったんだな。。。」って思い、辞めてしまった経験があります。
カラフルさんは本当に脚本家になりたいのですか?人生はギャンブルではないのですよ?リスク回避をしっかりと考えた上でおっしゃってる様には到底思えません。(自分と同じ過ちを繰り返して欲しくはないのです)
>僕にはお金はもちろん必要です。しかし、それ以上にやりがいが欲しいのです
↑社会に出れば100人中95人は言うセリフです。しかし実現している人は本当にごく少数です、かなしいことに...
別に脚本家を諦めろとは言いません、その年で夢を諦めるのが一番馬鹿げています。
しかしリスク回避の為、脚本家を目指しながら他の道も両立させるコト!これが一番だと思います。きついですよ、すごく!皆の2倍努力を継続しなければいけないのですから。けど、脚本家になりたいのなら出来ますよね?出来なければたぶん、脚本家には別になりたくないのだと思います。それくらいの見切りを高校生の頃つけてしまえば、後がほんっとうに楽なのです...本当に(体験談です)
後、親御さんともしかしたら将来のコトでぶつかる事があるかもしれません。かくゆう自分もめちゃくちゃ喧嘩しました。カラフルさんは是非、しっかりと親御さんと対話してください、親は一番近くであなたを見守ってきた存在なので必ず的確な意見があります。それを汲み取った上で将来を考えても遅くはありません。
最後に、脚本家なりたいのであればこの文を見た日から毎日なにかしら作品を作り、手を動かさないとだめですよ!どうか良い未来になりますように、頑張ってくださいね。
僕の質問に回答をいただき、本当に感謝をしています。人生の先輩からのアドバイスは大変貴重なもので、本当にありがとうございました。回答を読んでいて一番印象に残ったことは、はんがんさんのご意見はどんな業界にも通じるなと思ったことでした。僕の目指す業界は競争社会だとおしゃられていましたが、どんな仕事でも競争社会なのですか?僕は競争だと思いました。はんがんさんはどう思われますか?一所懸命に仕事をすれば、きっとどの世界でも競争になるのだと。
また文頭でおっしゃられた、「やりがいとは?」という問いに僕は正直、すぐには答えられませんでした。確かにどういう脚本家になりたいのか?何が「やりがい」なのかはあまり考えていませんでした。僕は、実を言うと一人っ子で両親共働きです。だから小学生の頃からテレビをよく見ていました。なので、cmディレクターになろうと思う時もありました。そのくらい、テレビが好きになりました。好きといっても初めはバラエティーだとかドラマだとか、気持ちが明るくなれるような番組を見て楽しんでいました。けれども、中学高校になると良い番組が分かるようになってきました。小学生では暗いくて好きではなかったドキュメント番組も、今では鳥肌が立ったりもするぐらいに、自分が成長したなと思います。ジブリ作品もそうです。小さい時は意味は理解せずただ眺めていただけなのに、今ではその良さがわかります。宮崎監督がすごいなと、表現者の目線に立って見る時もあるのです。なぜ自分が脚本を書くことが好きなのか、すべてを語ることはできません。きっと今までのすべてが僕を作っているのだと思います。しかし今まで話してきたことは僕にとっての大きなことなのだと確信しています。先ほどお話しましたように、僕はいろんな番組を見てきて、良い番組と心に響かない番組とがあるように、つくるならもちろん、僕の人生に深く関わった良い番組(作品)をぜひつくりたいのです。
その良い番組に入る「ジブリ宮崎監督のドキュメント」を見たことがありました。監督はすべて手書きで気が遠くなるほどの枚数を書き、何年もかけ制作していることを知りました。それを見た後「だからあんなにすごいものが生まれるのか」と感じたと思います。もちろんこの経験だけでの話ではありませんが、僕が「時間」のことを言ったのは、それなりに「時間」というものをかけなければ、良い番組ではないものを僕の手で世の中に出さないといけないと思い、時間について話したくなったのです。でも、学校と家との往復では、実際の社会については深く知ることができません。なので、理想に近い形で質問させていただきました。しかし、そう甘くはないと改めて思い直すことができました。脚本を極力早く書けるように、書く訓練をしなければいけないと思いました。
僕にとって、こういう場はとても大事で、実社会について触れる機会でもあります。このコメントへ、お時間があればまた回答をください。

こんにちは。あなたの希望する業界に務めているわけではないので、ごく一般的な話をします。
1.あなたが思う「やりがい」とは何でしょう。あなたの質問文には、それが表現されていません(少なくとも伝わってきません)。人間、誰もが表現者ですが、それを職業にすることを希望するなら、こういう場所であっても全力を尽くすことが大切でしょう。
2.あなたが「良い脚本ができましたよー」と制作・企画に持っていけるようになるためには、あなたが否定する時間と戦う脚本書きを何十作とこなす必要があるでしょう。そこで大きな成功を何度も収めてはじめて、あなたがある程度(あくまでもある程度です)主導権を握って企画を動かすことができるようになります。もっとも、その前にまず「脚本を書けるようになる」というレベルに達するまで、熾烈な競争と過酷な下積み生活が待っています。そう、この業界は純然たる競争社会です。
3.TVドラマにせよ演劇にせよ、基本的には共同作業で物事が動いています。その中で「時間を守る」ということは、必要最低限度のマナーです。よく漫画家や小説家が締め切り間際で苦しんでいるといった描写がありますが、それは、締め切りを守らないと二度と仕事がもらえないかもしれないということを、当の漫画家なり小説家なりが分かっている、ということが自明になっているからこその描写です。これは、その人が駆け出しの新人だろうが、賞をいくつももらっている売れっ子作家だろうが、基本的に常に正しい。そして、優れた作品を出す人ほど、(途中経過はともかく)締め切りはきちんと守っているというのも、ほとんど常に正しい。
あなたがこの世界で仕事を得ようと思うなら、まず締め切りを守るということを何よりも大切にすることをお勧めします。それがいやなら、アマチュアもしくはインディーズとして独自にきままに作品を発表すればよろしい。今はインターネットがこれだけ発達していますから、表現の手段はその気になればいくらでも手に入れることが可能です(ただし、脚本を発表しても、それを演じてくれる人がいるかどうかは、全く別の話です)。
4.あなたの言うところのやりがいと、実際の社会とは、相通じるところもあれば全くそりが合わないところもあるはずです。その中で、あなたなりにどのように自分の夢を実現させるのか、よく考えてみることをお勧めします。