水族館の飼育係

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魚や海獣など担当に分かれ、世話をしたり、ショーのための調教を行う。たとえばアシカの担当は、人の手から食べ物を食べるところから教え、調教を通じて、アシカとの間に上下関係を作り上げる。犬とは違い、人間との信頼関係を本能的に備えていない動物を人に慣れていない状態から調教するため、きちんと怒ることのできない人には調教は難しい。希望者は多いが採用は欠員補充の場合のみといったところが多く、就職は非常に狭き門である。ダイビングや船の免許、専門の学校での勉強は仕事に役に立つが、就職が有利になるわけではない。飼育に関係のない部署から人となりを知られて飼育に転属されることもあり、人間的な魅力や性格などに重きをおく傾向が強い。最近では、人間に警戒心を持たないイルカと触れ合うセラピーが話題になっていて、イルカのトレーナーが注目を集めるようになった。

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水族館スタッフの一般的な仕事は、魚や海洋動物の棲む数多くの水槽を巡回し、健康状態のチェックや水質チェック、病気の発見、あるいは産卵行動などの異常をチェックする観察業務がメイン。また、見学者のために観覧通路や展示についての解説を行うなどの接客業務や、館内イベントの企画・運営などもある。 スタッフになるために必要な資格はないが、水族館スタッフ養成の専門学校・スクールを卒業してから就職というパターンが多く、学校によっては水族館と提携した実習を受けることができるところもある。魚や海洋動物に対する日常の世話や飼育に関しては、それぞれの種別についての専門的な知識や経験が必要とされるので、水族館によっては種別ごとに専属スタッフを置く場合も多い。

日本動物園水族館協会に加盟している水族館は、2005年3月時点で全国に70館。これらの水族館で働いている飼育員の数は約900人といわれています。ちなみに、総務省の調査(※2)によれば、2004年時点の動物園・水族館・植物園の数は合計で203あり、従業員数は合計で6834人となっています。

※2「平成16年 サービス業基本調査」総務省統計局

民間の場合は水族館により様々ですが一般の会社員と同程度。公立の場合、運営を外部に委託していることもありますが、そうでない場合は公務員として採用されます。その場合の給与は自治体の規定に基づくため役所などほかの機関とほぼ横並びです。(※1)

※1『ペットと動物の仕事と資格』イカロス出版よりp99

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水族館の飼育係やトレーナーになるために必須となる資格はありませんが、現役の職員には、大学や専門学校などで水産学や海洋学、生物学を学んだ人が多いようです。また、水槽の清掃など水中での作業が多いためダイビングや潜水士の資格も欲しいところ。もっとも、定期採用を実施している水族館はほとんどなく、募集は欠員が生じたときのみに行われるのが普通です。(※1)

※1『ペットと動物の仕事と資格』イカロス出版よりp99

飼育係のもっとも基本的な仕事はエサの準備。大量に仕入れたアジやサバなどエサ用の魚を、それぞれ食べやすいような大きさに包丁で切りそろえて与えます。小さな動物に与えるために魚を切り刻む場合、水質を悪くする内臓や頭を除くためにまずは魚を三枚におろし、短冊切りやタタキ、ミンチなど様々に加工していきます。そういう意味で飼育係になるためには、包丁捌きの技術も必要だといえるでしょう。(※1)

※1 参考:『水族館の通になる』祥伝社新書p152

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