速記者

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対談や講演などでの発言内容を、速く正確に記号で筆写し、それを元にきちんとした言葉に起こす。専門学校や通信教育で速記記号を学んでから、日本速記協会の技能検定試験に合格すると、プロとして認定され就職にも有利になる。速記会社に就職したり、フリーで働く人が多い。最近は、同席せずに録音テープだけからパソコンで文章化する仕事も増えている。そのため、家庭で仕事をしたい女性にも向いている。国会や地方議会、省庁で働く速記者もいる。国会速記者になりたい場合は、衆・参議院速記者養成所で学ぶことが必須条件。裁判でも速記者は必須だが、裁判所での採用はここ数年ない。速記者には集中力と正しい国語力が望まれ、また幅広い知識や専門用語の識別も必要なので、日々の努力がいる。賃金は速記の元になる発言の時間単位で支払われるのが基本。

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特殊な記号のような速記文字を駆使し、会議や討論会、座談会、インタビュー、裁判などで行われる発言を記録し、最終的にだれもが読める原稿に仕上げる(反訳という)のが速記者の仕事。録音されたものを文書化する業務もあり、英語専門の速記者もいる。単に早く速記するだけでなく、きちんとした文章に仕上げる反訳の能力も重要だ。国会や地方の議会、裁判所、公的機関、民間機関の会議など、きちんとした記録を残さなければならない場では、明治時代から続く歴史のある職業であり、衆参両院では専門の養成所が存在する。出版社や新聞社などでの討論会・座談会・インタビューなどのときにも必要とされる。速記には1級から6級に区分される技能検定試験があり、講演形式の朗読文を速記し、反訳原稿を作成する試験で検定される。各級ともスピードと正確さを調べ、1級ともなると、10分で3200字を速記し、130分で反訳するなど、かなり厳しいものになっている。

速記者として働いている人の正確な数は不明ですが、日本速記協会の会員は2005年9月時点で997人となっています。日本速記協会では「速記技能検定試験」の1、2級合格者を1級速記士、2級速記士と認定し、申請により速記士証を交付していますが、2005年度末時点の速記士証交付者総数は2044人となっています。(※1)

※1 日本速記協会ホームページより

◆衆議院速記士補の初任給は約20万3000円。(※1)
◆フリーの速記者の時給1500円程度から。(※2)

※1『天職事典ver.2』造事務所著・PHP研究所出版よりp153
※2『人間関係がニガテでもうまくいく天職ガイド』廣済堂出版よりp171

プロの速記者として働くためには民間の速記学校などで学ぶなどしたうえで、日本速記協会の「速記技能検定試験」の2級以上に合格していることが目安になります。また、国会の速記者になるためには、衆議院および参議院が運営している速記者養成所(本科2年と研修科6カ月)で学ぶ必要があります。しかし、参議院に続き衆議院でも2005年度より養成所の新規募集を中止しています。

1882年に田鎖綱紀という人が発表した「日本傍聴記録法」(田鎖式速記)が日本の本格的な速記の始まりと言われています。帝国議会(現在の国会)が開設されたのは1890年のことであり、以来110余年にわたり議事の内容は速記者によって記録され続けてきました。田鎖式速記は衆議院式と参議院式(当初は貴族院式)に分かれ、また研究が進むなかでさまざな形式の速記が誕生しましたが、現在、衆議院式、参議院式、中根式、早稲田式が4大速記方式といわれています。

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