精神科医


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「こころの病気」を医学的に診断・治療する。現代の「こころの病気」は多岐にわたり、狭い意味では、精神病の精神分裂病(※1)や躁うつ病、ノイローゼなどの神経症を指すが、近年はストレスが原因の心身症も増えている。こうした「こころの病気」に対して、患者個人のこころの状態を的確に把握して、薬物療法、精神療法,社会療法などで治療をする。いずれの場合も診断は、患者との長時間にわたる対話からはじめる。最近は、身近での衝撃的な体験によって、トラウマ(心的外傷)を受け、こころの障害をおこす場合も増え、カウンセラー(臨床心理士)と共同作業で回復にあたることもある。こころの正常と異常の境ははっきりしないので、人間を見る柔軟な姿勢が求められる。また、「こころの病気」は社会の偏見を呼びやすいので、差別や人権に対する敏感な感覚も必要だ。2002年に日本精神神経学会が、精神分裂病の名称を統合失調症と改めることにしたのも、社会の偏見を前にしての対応だった。精神科医になるには、大学医学部か医科大学で医学を6年間学び、医師国家試験に合格して医師免許を持たなくてはならない。病院、障害者福祉施設などで働くことが多い。個人で開業する人も増えている。

※1編集部注:2002年に「統合失調症」に名称変更

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