手描き職人
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着物や羽織、帯などに絵柄を入れる際、型や機械などを使わずに、筆や刷毛を使って絵や模様を描き、布地を染めていく職人。手描き染めの代表ともいえる友禅染めの場合は、まず、露草の花から作られる着色料で下絵を描いた後、その輪郭を糊でなぞって、隣り合う色が混じり合わないように準備する。次に、糊で縁取った中の部分を、筆や刷毛を使い分けて絵画を描くように彩色する。その後、絵柄以外の地色を染めてから、水洗いをして糊を落とす。手描き友禅には図案作成から仕上げまで10を超える制作工程があるが、それぞれの専門職が集結して一枚の着物を完成させる場合と、図案から彩色までを一人で担当する場合がある。手描き染めの魅力は、日本画のように緻密で繊細な技巧を色彩豊かに表現できることと、用途によっては、大胆かつ自由な図柄も描けること。伝統的な友禅染め以外にも、鯉のぼりや漁船の大漁旗を染める手描き職人や、最近ではTシャツや雑貨類に絵柄を描く人もいる。この職業解説について、感じたこと・思ったことなど自由に書き込んでね。
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