専業従事者は大変少なく、音楽教師など様々な職業を持ちながら楽団に所属しているケースが多いようです(※1)。ちなみに、1950年発足の日本指揮者協会には、厳格な審査を経て入会した国内外で活躍するプロの指揮者100人が会員登録しています。(※2)
※1『ニッポンの職業・しごと全ガイド2006』自由国民社よりp223
※2 日本指揮者協会ホームページより
世界的に活躍する一握りのソロ音楽家のギャラは桁違いですが、定価というものがなく、無料のチャリティー公演などに参加する場合もあります。日本を代表する指揮者の公演のギャランティは、国内で500〜1000万円程度といわれますが、海外では100万円を切ることもあるとか。ちなみに、オーケストラの楽団員の平均年収は、国内最高クラスの交響楽団で約1000万円。ただし、観客数の伸び悩みや企業の寄付金の減少などで楽団経営は厳しく、知名度は高くとも有力な親組織を持たないオーケストラの楽団員の年収は400万円台です。(※1)
※1『あなたの値段 当世給料事情』毎日新聞社よりp154
大勢の楽団員を束ね、作曲者の意図を理解したうえで自らの表現力をぶつける仕事だけに、高度な音楽的知識や芸術的センス、リーダーシップや優れた人格なども必要となります。独学で日本を代表する指揮者になった例もありますが、一般的には、音楽大学の指揮科で学んだ後、海外に留学したり、演奏家や作曲家として経験を積んだうえで転進したりするケースがあります。作曲や演奏の勉強、暗譜(楽譜の暗記)、演奏者の音を聞き分ける訓練など不断の努力が必要な仕事です。