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回答・コメントする(No.1712)
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大学教授の勤務時間や休暇・収入などを教えてください
[Q] 大学教授になって心理学を研究したいと思っているんですが、勤務時間、休暇、給料などを教えてください。

私は,ある大学で教育・臨床心理学を教える大学講師です。
かなり遅めのコメントですが・・・
私も今の職を得るまでに,大学を卒業してから10年かかりました。その間に,修士・博士の学位を得ました。また大学院修了後は,不登校生徒支援などの臨床活動を経て,学校心理士の資格も取得しました。経験者のみなさんも書かれていますが,ここまで来るまで,言いしれぬ苦労を重ねてきました。しかし・・・
べんけいさんをはじめ若い方にお伝えしたいのは,そういった苦労話ではなく,大学で研究者として働くということは,すばらしいということです。特に人の「こころ」を研究するこの仕事では,様々な心理現象やそれに関わる社会現象について,自分なりのスタンスで考察を深め,それを論文の形で世の中に発表できます。
また若い学生さん達や大学院生さん達とその関心を共有し,相互に考察を深めあうこともできます。もちろん,多くの文献に目を通すことも喜びです。これらの活動を通して,自分だけでは考えも及ばなかったような,深い考察に行き着いた瞬間は,本当に心がふるえます。この「心のふるえ」のすばらしさは,経験したものでなければ,理解できないかもしれませんね。一種の「ランナーズハイ」のようなものかもしれません。
大学の常勤としての研究職に就職するまでの道のりは,みなさんが書いていただいたことほぼそのままです。職を得てからも忙しく,その割に収入も大したことはありません。しかし「心理学」という学問に関心を寄せ,研究について前向きになっている若い方には,その苦労に臆せず,ぜひがんばって欲しいと思うのです。そして将来,研究者としてぜひ,対話しましょう。一緒に「心のふるえ」を共有してくれる仲間が,一人でも多く現れることを期待します。
色々と教えていただき本当にありがとうございます。
書き込みを読んで、大学教授が大変だと言うことを学びました。
研究だけではなく、カウンセリングなどの心理学的なほかの仕事も考えたいです。

3連目。
★少し肝に銘じておいて欲しいこと
大学学部で4年学んだあと,大学院生として5年ありますが,両方をきちんととるするためは,強いな精神力と体力と,様々な人とうまくやっていくバランス感覚と心理的に健康さを保つ度合いが必要です。それ以上に,とにかく頑張るんだという気持ちの強さが大切ですが。それと学生を長くするというのは,それだけお金を投資する必要がありますので,親の資金的な援助,心理的な援助は期待できそうでしょうか?奨学金制度も多少ありますが,それでやれるとも限らないので,自分でアルバイトも多少する気力もあるでしょうか。
べんけいさんには,ずいぶん先のことを書いてしまって,ちょっとわかりにくい面があるかと思いますが,決して甘い道ではない面もあることを伝えたくて,大変なこともたくさん書きました。
★最後に
べんけいさんがどのような調べ方をしたのかわかりませんが,本などを書いている人の方が一般人にとって有名な人に見えるかもしれませんので,べんけいさんが心理学を研究する有名な人が大学の教員だったというのは,わかる気がします。確かに心理学の研究者は,大学の教員が多いです。
べんけいさんが基礎研究をしたいのか,臨床実践的なかかわりがしたいのかが見えないので,何ともいえませんが,私が心理学の学界の中にいて,様々な学会に参加した範囲でみれば,基礎研究をしたいのであれば,大学院お修士か博士がおわったところで,企業の研究所や公的な研究機関に就職するという手もあって,そっちで人の役に立つという研究をしたり,学会発表をするという道もありますし,いい仕事をされている人がたくさんいます。臨床心理で役に立ちたいのなら,大学の研究者じゃなくても,自分で開業をして役に立って,有名になっている方もたくさんいらっしゃいます。
長くなりましたが様々な道がありますので,心理学でもどんなことに興味・関心があるのか,楽しみながら,考えてみてください。 :lol: ;-)

さらに追加していきます。
:)
★休暇
ほぼカレンダーどおりの休みはあります。ですが,入試などの大学行事には出なければいけません。私立大学の場合,夏休みなど長期休暇期間は,助教(前で言う助手)は,他の助手・教員と交代で学科を守らなければいけませんので,一定して通わないといけないと思います。
多くの私立大学の場合,助教(前で言う助手)以外の先生方は,会議や研究等の指導に必要な日以外は来ないで,外で講演などの活動をしたり,自宅で仕事をされていたりもします。他の仕事に比べると,融通がききやすいといえば,そうです。
★給与
ピンきりで,私立の大学の場合,その大学の経営状態にもよるといわれています。それと,大学に就職するまでにどれだけ教育を受けてきたか,どのような資格を身につけてきたかということにも多少左右されます。私の場合は,博士の学位と臨床心理士の両方を持っていますので,博士の学位をもっていない助教や助手よりも少し給料が違うということをこっそり教えていただいたことがあります。
べんけいさんが心理学でも基礎系の研究者ではなく,臨床心理学系の研究者をめざすのであれば,博士の学位と臨床心理士資格の両方を持たないと,今は就職が非常に厳しくなっています。大学の先生のコネの度合いで博士の学位を持たない人が,助教(助手),講師になっていることもありますが,だんだんその道は狭まっていますし,学位なしで助教(助手),講師になっても,それから後の昇級の道が非常に厳しいと思います。

:)
べんけいさん,質問から1ヶ月近くたっての回答ですので,あれから少し何か考えたかもしれませんね。
私も女性で心理学の大学の教員なので,少し実感に近い回答ができるかと思って,書き込みしました。まず,べんけいさんが調べた有名な心理学者がどういった研究をしている方か私は興味があります。
べんけいさんがお知りになりたい内容というのは,大体これまでの方が回答してくださっているとおりです。
★勤務時間
大学によって違うかもしれませんし,職階(助教(前で言う助手)なのか,それ以外の講師・准教授(少し前で言う助教授)・教授か)によっても違います。
助教(前で言う助手)は,どの大学でも朝早くからきて,夕方(最低17:00とか,大学の5限目が終了する時間まで)までいて,学科(教室全体)を守る役目があります。
それ以外の講師・准教授,教授の方は,多くの方がもう少し遅く来たり,仕事されています。が,自分がしなければいけない講義や研究指導などで,講義以外に時間をとられますし,さらに学科長とか何々委員長みたいな役職についているかで,さらに拘束度合いが違います。もしかしたら,どの職階でも,出勤日は何時までは,大学にいてくださいとしている大学もあるかもしれませんが,少ないと思います。
心理学の研究をなさりたいとのことですが,臨床心理学系の研究をなさるのか,基礎系の研究をなさりたいのかによって,拘束時間がちょっと違ってきます。相談室が併設されているところに就職して,べんけいさんもその相談室のスタッフになったとすれば,大学の仕事と別にそこの相談室にこられた方の相談のための面接時間やそのための記録のための時間をとられるため,大学の仕事のほかに仕事が増えます。相談室のスタッフになったとすれば,カンファレンス(わかりやすく言うとケースのための話し合い)の時間も週に1度数時間それにとられます。
書き込みありがとうございます。
私は基本的には心理学者になりたいと思っています
でも、心理学者という職業は無く、有名な心理学者を調べていくと、そのほとんどが大学教授でした。それで、大学教授になりたいとおもいました。
もっと色々な職業をこれから知っていって、自分にあった職業を目指したいと思います。

べんけいさん、こんにちは。まいけるです。
のびたさんも大学教授なのですね。先人が詳しく記されていますので、補足する形で記します。
「村上龍」さんの項目にもあるように(抜粋)「任期制や学生による評価制度などを導入する大学が増えている。
学生が興味を持てる授業をするなど、ただ学問を教えるだけではない対応が求められている。」は真実です。
研究はもちろんですが、今多くの大学は「授業力」も求められています。
勤務時間:大学にもよりますが、最低9-17時は拘束される所が今は少なくないでしょう。
休暇 :一般的にはカレンダーどおりでしょう。
給与 :これもピンきりです。40代後半で1,000万以上を出す首都圏・近畿圏の大学もありましょうし、
700万円台の地方の大学もあります。
一般的には国立大よりも私立大の方が給与は高いといわれています。
のびたさんは「私の周りでは、最初から大学教授を目指してきたひとは見当たりません。まず関心のある研究分野が見つかって、
それを追究するなかで大学教授という選択肢が初めて視界に入ってくるのではないかと思います。」と記されていますが、
おそらく「小・中・高」の先生を目指すように「大学教授になりたい」と中学生が思ってもなんら不思議ではないでしょう。
ただ、これも現実問題、今は「小・中・高」の先生も競争倍率は「5-10倍(高校地歴・公民科関連は60倍以上)」
というように、大学教員のそれも「うん十倍」は当たり前です。私の公募時も最高64倍がありました。
ーーまずは、色々な者に興味を持ちながらしっかりと勉強をしてくださいね。

大学教授の勤務時間、休暇、給料に関するご質問ですが、大学によって様々なので、一律に「こうだ」とは言えません。また教授としての職務によっても異なります。特に、心理学ですと最近の臨床重視の傾向から、教育や発達等に関する相談室を設置しているところも増えてきていますので、それだけ時間的拘束は長くなりがちですし、当然給与にも反映されてきます。
べんけいさんは何故「大学教授」になりたいのですか?私の周りでは、最初から大学教授を目指してきたひとは見当たりません。まず関心のある研究分野が見つかって、それを追究するなかで大学教授という選択肢が初めて視界に入ってくるのではないかと思います。大学に教員として就職するのは、通常、最速でも5年間の大学院での地道な研究生活の後になります。それほど簡単なことではありません。就職先も選べないと思ってもらった方がよく、少なくとも最初は採用してもらえるところに就職することになります。まずは、13hwインターン中里さんが言われるように、心理学が自分にとってそれだけの意味があるものなのかを考えるために、関係する書物をたくさん読んでみてはいかがでしょうか?
:) べんけいさん、こんにちは!
編集部 大学生インターンの中里です。
大学教授に関する情報をいくつかご紹介します。
まずは、当サイト内の村上龍さんの「大学教授」のページです。
http://www.13hw.com/job/05/05_05_19.html
さらに、日経進学ナビでは平均的な受け持ち授業数なども紹介されています。
http://daigaku.shingakunavi.jp/p/contents/job/j_247.html
中学生のべんけいさんは、有名な心理学者の方の本を読んだり、新聞で心理学に関連するような記事をスクラップして日ごろから関心を高めていくとよいと思います。
また村上龍さんもおっしゃられているように、学生が興味を持てる授業をするなど、自分の研究していることを「相手により伝わりやすく」教える能力も必要だと思います。
年上の人など、たくさんの方と話をすることでコミュニケーション能力を磨いていってくださいね!
給与については、残念ながら情報は見つからなかったのですが、
大学協会に問い合わせてみるとよいかもしれません。